ホロホロ/碓氷ホロケウ(シャーマンキング)の徹底解説・考察まとめ
ホロホロ/碓氷ホロケウ(うすいホロケウ)とは、『シャーマンキング』の登場人物でアイヌのシャーマンの少年。コロポックルのコロロを持霊(もちれい/シャーマンの相棒)とし、雪や氷を用いた戦闘を得意とする。情に厚く熱血な性格で、夢は「でっけえフキ畑を作る」こと。人間の土地開発により自然が壊されていくことを憂えている。シャーマンファイト終了後は農場や牧場を経営する傍ら、森林の違法伐採をする業者や水の不当管理をする業者を潰す「水源の守護者」として活動している。
ポロワオケレルプシヌプリ
アイヌ語で「大きい大きい凍る山」の意味。
スピリットオブレインをO.S.した状態で繰り出す技。巨大な氷塊でハオを押しつぶした。
氷河期(アイスエイジ)
シャーマンキングとなりG・Sと一体となったハオの「紅炎(プロミネンス)」を防いだ技。
太陽から立ち上る超高温の火柱を、ホロホロはチョコラブと力を合わせ、スピリットオブレインとスピリットオブウインドの合わせ技「氷河期(アイスエイジ)」で防いだ。
ホロホロ/碓氷ホロケウの来歴・活躍
シャーマンファイト予選 葉
ホロホロはシャーマンファイト予選の第一回戦で葉の対戦相手として登場する。コロポックルたちのすみかである自然が人間たちの開発によりどんどん失われていることを危惧したホロホロは、シャーマンキングとなって広大なフキ畑を作ることを目標にシャーマンファイトに参加した。
本物の雪や氷を駆使して戦うホロホロは始めこそ葉を圧倒するものの、阿弥陀丸と共に戦ってきた葉の観察力で攻撃の大雑把さを突かれる。葉の実力を認めたホロホロは最大巫力(ふりょく/シャーマンのエネルギー)でもって雪崩を起こす。葉は何事にも動じない心でホロホロの攻撃を迎え撃ち、反撃に出るが、その前にホロホロの巫力切れで決着がついた。
これ以来、ホロホロは葉と友達となり、シャーマンファイト全体を通して共に行動するようになる。
アポロとブルーベル
シャーマンファイト本戦に参加するため、アメリカでパッチ族の村を探すホロホロたち。道中で出会ったシャーマンファイトの参加者、リゼルグと共に行動することになるが、ホロホロがリゼルグの持霊である精霊、モルフィンを「かわいい」としきりに褒めたことでコロロが嫉妬し、行方不明になってしまう。それに気付かずに雪山でスノーボードをしていたホロホロは崖から落ちて大怪我をし、ナショナルパークレンジャーのブルーベルに助けられる。
ブルーベルは同じくレンジャーだった父が昔保護した灰色熊のアポロを守るため、アポロの暮らす地区のレンジャーになった女性だった。アポロは密猟者に親を殺された熊で、ブルーベルたちに懐くことは決してなかったという。もしアポロが人を襲ったりすれば法の定めとしてアポロを駆除しなければならないため、ブルーベルはホロホロが山小屋を出ていこうとするのを止める。
彼女の話を聞いたホロホロはひとりで山小屋を抜け出し、アポロに会いにでかけた。巨大に成長したアポロに会ったホロホロは、アポロに人の来ない山奥へ生活圏を移すよう説得し始める。このままアポロが保護区に留まれば、いつか密猟者やスキー客と遭遇して事故が起きてしまい、ブルーベルを含めた誰もが悲しむことになるからだ。
ホロホロの後を追いかけてきたブルーベルはホロホロをアポロから引き離そうとするが、ホロホロはアイヌにとっては熊を含めた自然すべてが神であり、自分は神と人間の調和を保つシャーマンの一族だとブルーベルに語る。しかしだからと言って熊に人間の言葉が通じるはずもなく、アポロはホロホロを攻撃し始める。傷を負うホロホロを助けようとするブルーベルを大声で制止し、ホロホロはアポロがこうも凶暴になってしまったのはブルーベルたちのせいだと断言する。身勝手な暴力だけではなく、中途半端な思いやりが自然を壊すこともある。アポロは人間に保護された期間にしみついた人の匂いのせいで、熊の世界にも馴染めず人間のもとにも帰れず、自然のルールから外されてしまったのだった。
ホロホロはアポロの心の傷に立ち向かうことで自然と人の調和を保つシャーマンの魂を自身に呼び戻し、いつの間にかコロロへの感謝の心を忘れていた自分を乗り越えようとしていた。そんなホロホロにアポロは静かに近づくと、ホロホロの傷を舐め始める。ホロホロの心がアポロに通じたのだった。
その瞬間、アポロの頭が血を吹き、雪山に破裂音が響いた。茂みの奥から現れたのは3人の密猟者だった。通じ合えた瞬間にアポロは殺されてしまった。
ブルーベルは密猟者を捕えようとするが、ホロホロはブルーベルを制止し、殺したのならちゃんと獲物を持って行けと密猟者に声をかける。どんな理由があって密猟者がアポロを殺したのかは知らないが、このまま死体が放置されたらアポロは殺され損だ。ホロホロたちアイヌの世界では、人に狩られた生き物は感謝と共に頂かれることで神の国へ行くことができるのだ。しかし密猟者たちにそんな殊勝な心掛けがあるわけもなく、「趣味のハンティングで捕まってたまるか」と口走る。それを聞いたホロホロは鬼のような形相で激怒し、密猟者たちを追いかける。反射的に猟銃を撃ってしまう密猟者だが、ホロホロのもとには既にコロロが戻っていた。
ホロホロは妹のピリカが作ってくれたイクパスイ(アイヌのシャーマンが使う祭具)で新たなO.S.を作り出し、密猟者たちを懲らしめる。
苦い結末となってしまったが、ブルーベルはホロホロの信念を理解し、笑って見送ってくれたのだった。
敗北と成長
ホロホロは蓮のチーム「THE 蓮」の一員としてシャーマンファイト第一次トーナメントに参加する。試合が進む中、ハオの手下たちの襲撃にあい、目の前で蓮が殺されてしまう。
ホロホロはチームメイトのチョコラブと協力してハオの手下と戦うが、覆しようのない実力差に加え、ハオの巫力が約125万であるのに対して自分の巫力がたった2000程度しかないという事実を知らされ、驚愕のあまり戦意を失ってしまう。とどめを刺されそうになったとき、葉が駆けつけ、ハオの手下たちを一太刀で退けた。
敵どころか仲間の葉にすら太刀打ちできないほどの差を開けられていることを痛いほど実感したホロホロがひとりで海岸を歩いていると、葉のチームと戦って敗退したチーム「ICEMEN」がハオの手下たちに襲われているところに遭遇する。すぐに助けに入ろうとするホロホロだが、ハオの手下の巫力が合わせて20万と聞き、足を止める。たった2000ほどの巫力しか持たないホロホロが飛び込んでも死にに行くようなものだ。自然と共に生きてきたアイヌであるホロホロにとっては弱肉強食が世の常、ここでICEMENが殺されるのもまた自然の摂理だ。
しかし、ホロホロは目の前で知り合いが無残に殺されるのを納得できるほど冷たくもなかった。ホロホロはICEMENと共にハオの手下に立ち向かったが、勇気だけで実力差は覆せない。負けてしまったホロホロの目の前でICEMENが殺されそうになるのを、パッチ族のカリム、ホロホロの妹のピリカ、そしてホロホロの父親が見ていた。カリムはパッチ族として選手同士の争いに介入することはできず、ピリカにホロホロを助けられる力はない。ふたりにホロホロを助けるよう懇願される父親だが、家を出たホロホロを助ける理由がないと言って拒否すると、いかだを作って海岸から立ち去ろうとする。父親は息子を振り返ることなく、ただ「弱肉強食は諦めの言葉ではない」とだけ言い残して去っていく。
ホロホロは再び立ち上がると、倒されてしまったICEMENの3体の持霊の協力を得て、コロロも合わせて5人でハオの手下に立ち向かう。巫力で叶わない相手にも、霊の持つ霊力で勝れば勝機があることに気が付いたのだ。しかし、シャーマンは自身の巫力を超える霊力を持つ霊は扱えない。許容量を超えれば命にかかわる。しかし4体の霊を一気にO.S.することはできなくとも、1体ずつのO.S.であれば可能だ。
ホロホロは4体の霊の特性と、海岸という環境を生かして戦い、ハオの手下に勝利を収める。圧倒的な巫力の差があっても、霊の力と創意工夫で勝つことができる、それを証明したホロホロだった。
シャーマンファイト第一次トーナメント 明王
シャーマンファイト第一次トーナメント二回戦、ホロホロたちの対戦相手はガンダーラという組織に所属するチーム「明王」だった。ガンダーラは世界の調和を図ることを目的とし「中庸(極端に走らず穏当、中立であること)」を理念とする組織で、所属するシャーマンはいずれも神クラスの実力を持つ。
対戦前夜、死を乗り越えたチョコラブの新たな持霊、パスカル・アバフに修行をつけてもらうことになった蓮とホロホロ。アバフはホロホロの熱血な性格とコロロの氷の力の相性が悪いと指摘するが、ホロホロが本当の自分をさらけ出せば最強の組み合わせになるはずだと諭す。そして、ホロホロが熱いのは表面だけで、心の裏側には冷たい部分があると断言した。ホロホロ自身はアバフの言葉にピンとこないが、それを聞いていた蓮には思い当たることがあった。ホロホロは常に自然の掟「弱肉強食」を信条とするが、それは善悪すら関係なく強い者だけが生き残るという厳しすぎる考え方でもある。
翌日、明王と対戦したチーム「THE 蓮」は「明王」のひとり、ヤイナゲを倒すが、残りのカドゥと寂尊(じゃくそん)に蓮とチョコラブは一瞬で倒されてしまった。
強くなったはずのふたりがあっという間に倒され、自分ひとりが残されてしまった状況にホロホロは愕然とするが、頭の中はどんどん冷静になっていく。甲縛式O.S.「二ポポテクンペ」をまとったホロホロは、カドゥと寂尊の戦闘スタイルに即座に対応し、圧勝してしまう。その目つきは日頃のホロホロからは考えられないほど冷たいものだった。
カドゥと寂尊の巫力切れで試合が終わると、蓮とチョコラブは何事もなかったかのように立ち上がる。ふたりともホロホロの本性を見るために倒された芝居をしていたのだ。
無意識か意識的にかは明言しないものの、これまで仲間に見せてきた馬鹿で熱血な性格はホロホロの芝居で、本心は誰よりも冷たく冷静なものだったと判明した。ホロホロは自分がこうなった理由はまだ言えないが、いつか必ず話すと約束するのだった。
シャーマンファイト第一次トーナメント 葉
ガンダーラの手を借りて地獄での修行を終え、さらに強くなったチーム「THE 蓮」。シャーマンファイト第一次トーナメント三回戦の相手は、葉率いる「ふんばり温泉チーム」だった。
躊躇いもなく人を殺すハオの所業を見ても、地獄で救いようのない悪を目の当たりにしても、葉はまだハオの心を救おうとしている。ホロホロたちは葉の甘さ、あるいは優しさを試すため、速攻で竜とファウストを戦闘不能にし、全力で葉を潰しにかかる。蓮の姉の潤やファウストが「超・占事略決」に秘められた死者を蘇らせる技術を身に着けたからこそできる無茶だった。
葉は甲縛式O.S.「白鵠(びゃっこう)」でO.S.を無効化する攻撃「無無明亦無(むむみょうやくむ)」を放ち、ホロホロたちを圧倒するが、ホロホロもまた大自然の力で葉に立ち向かう。
試合は長引き、竜とファウストは意識を失い、葉は片腕を失った。それでも決着はつかない。ふたりがかりでも葉を倒しきれないことにホロホロは不甲斐なさを感じるが、決して迷わない葉の強さを改めて実感する。
いよいよ決着をつけようとしたそのとき、試合会場に地獄での修行を終えたリゼルグが現れ、両者の間に割って入った。リゼルグの修行が終わったことでハオを止めるための「五人の戦士」が揃い、ガンダーラのチームが第一次トーナメントを辞退したことで、自動的に第二次トーナメントに進むチームが決まったためだった。
こうしてシャーマンファイト第一次トーナメントは終了し、ホロホロたちは第二次トーナメントに進むことが決定した。
ホロホロの過去
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目次 - Contents
- ホロホロ/碓氷ホロケウのプロフィール・人物像
- ホロホロ/碓氷ホロケウの能力
- オーバーソウル(O.S.)
- 甲縛式オーバーソウル(O.S) ニポポテクンペ
- スピリットオブレイン
- ホロホロ/碓氷ホロケウの必殺技
- カウカウプリウェンペ
- エムシノキペコンル
- モソソクルッペ
- エピッタルキウパシホルッケ
- ニポポパンチ
- ネイケフイケキロロ
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