ハオ/麻倉葉王(シャーマンキング)の徹底解説・考察まとめ

ハオとは、『シャーマンキング』のラスボスであり、人類せん滅を企む麻倉家の始祖、麻倉葉王(ハオ)が転生を繰り返して主人公・葉の双子の兄として生まれた少年。「ちっちぇえな」が口癖で、シャーマンのエネルギーである巫力(ふりょく)は約125万という圧倒的な数値を叩き出すほど規格外の力を持つ。主人公を含めて誰にも超えられない絶対的な壁として作品全体に君臨する。最後は大勢の人々が見守る前で実の母・麻ノ葉に諭されるという恥ずかしい思いをした。シャーマンキングとなった後は葉の息子である花を見守っている。

葉の双子の兄

現代、ハオはシャーマンファイト・イン・トーキョーでいよいよシャーマンキングとなるため、麻倉家に転生する。しかし、転生先は選べても生まれ方は選べなかったようで、ハオは双子の兄として生を受ける。
事前にハオの誕生を察知していた麻倉家の当主・葉明(ようめい)は麻倉家の使命としてハオを止めるため、生まれてきた赤ん坊を殺そうとするが、ほんの刹那のためらいが生まれたためにハオに反撃され、スピリットオブファイアと共に生まれてきたハオはその場から消えてしまう。
その後、無事に双子の弟・葉が生まれ、ハオはシャーマンファイトの本戦前に葉と再会することになる。

X-III

シャーマンファイト第一次トーナメント、ハオ率いる「星組」は、ハオを倒すことを目的とする組織「X-LAWS(エックスロウズ)」のメンバーで構成されたチーム「X-III(エックススリー)」と当たることになる。
ハオは試合開始と同時にX-IIIのミイネを瞬殺し、正面から立ち向かったケビンをも焼き殺す。
ひとり残されたブンスターは瀕死の重傷を負いながらもハオの動きを観察し、ハオがスピリットオブファイアのO.S.に使っている媒介(ばいかい/O.S.を作るための品物。霊と関わりの強い物である必要がある)が空気であることを確信する。
シャーマンファイトのトーナメント戦はパッチ族が作るバリアで囲まれている。ブンスターはバリアの中で独自に改造した手榴弾のピンを抜き、バリアの中で酸素を燃やし尽くすことでハオを倒そうとした。
会場が揺れるほどの大爆発が起き、轟いた爆音が消える。するとハオはまだそこに立っていた。
大陰陽師であるハオは、この地球を構成する五大元素、火・水・木・金・土の五行を読み解き、把握し、森羅万象をも自在に操る。スピリットオブファイアの元素を火から水へと変換することで、ハオは酸素を燃やし尽くす爆発から身を守っていた。

アザゼル

シャーマンファイト第一次トーナメントが終盤に差し掛かるころ、ハオを暗殺するためにX-LAWSの3人のメンバーが動いた。
彼らの持霊である天使を宇宙空間へと飛ばし、某国が秘密裏に開発していた衛星に偽装した宇宙兵器を動かし、東京の無人島にいるハオへと撃った。
レーザー光線で空が割れ、あたりは焦土と化したが、「甲縛式O.S. 黒雛」をまとい、五大元素をも操るハオには傷一つつかなかった。
しかし宇宙空間から光線が放たれたことで秘密裏に開催されていたシャーマンファイトの開催地に世界が気付いてしまった。
まん太に隠れて情報を流していた執事、田村崎の手引きによってまん太の父・小山田萬純(おやまだ まんすみ)の率いる艦隊が、第一次トーナメントの行われていた無人島へと接近する。元X-LAWSのメンバーであり、スピリットオブファイアをも凌ぐ霊力を持つ天使「アザゼル」を持つライハルトが萬純の味方に付いていた。
ハオはシャーマンファイトに俗世の人間たちの横槍を入れさせないために、葉たちを誘って艦隊を沈めに出かける。
黒雛をまとったハオは砲撃を物ともせず、ライハルトのアザゼルでさえ「鬼火」の火球で一撃のもとに沈めてみせる。葉たちはそれを呆然と見守りながら、自分たちが止めなければならないハオの強大さを噛み締めるのだった。

母・麻ノ葉との再会

葉たちの辞退によってついにシャーマンキングとなったハオは、肉体を捨ててG・Sと一体となる。
G・Sはこの世のすべての魂が還る場所で、それぞれの魂は生前所属していた文化圏の「あの世」が表されたコミューンで転生のときを待つ。
ハオは追いかけてきた葉たちの魂をひと睨みで奪い、シャーマンキングのコミューンに葉の魂を呼び寄せる。
初めてハオとふたりきりになった葉は、とうとう人類を滅ぼす野望を実現しようとするハオを前に、「オイラもあんまり人が好きじゃない」と断言する。ガン細胞のように資源を食い尽くし争いをやめない人間たちは確実に破滅へと向かっていて、それを止めるのは容易なことではない。そう言って、葉はハオの思想に理解を示した。ハオはそんな葉と仲間たちを、自分が滅ぼす地上から避難させるために魂をG・Sへ送ったのだと言うが、葉はそれでもハオを止めることを諦めない。G・Sは永遠の楽園かもしれないが、そこには子供が生まれたり新しい家族と出会う、そんな未来がない、だから葉はハオを止めようとするのだった。
ガンダーラの手引きで五大精霊を味方につけた蓮たちが現れ、ハオは葉たちと決戦を繰り広げる。この世界の構成要素を司る五大精霊の力を得た葉たちだが、この世の理、宇宙の真理そのものと言えるG・Sを持霊としたハオの前には遠く及ばない。
ハオが力づくで葉たちを消滅させようとしたとき、ハオの目の前に大勢の人々が現れる。ハオの手下たち、ハオが殺した人々、麻倉家、蓮の実家である道家、まん太、アンナ、X-LAWS。そしてガンダーラのサティに連れられて現れたのは、ハオが1000年前に出会った唯一友達と言える小鬼、乙破千代だった。1000年探しても会えなかった乙破千代の出現に動揺を隠せないハオだが、乙破千代はずっと、ハオの母・麻ノ葉の魂と共にあったと言う。人への憎しみと悲しみはハオに何者も超えられない力を与えたが、それと引き換えに母の愛の波長を感じ取れなくなっていたのだ。
最後に姿を現したのは、ハオが幼い頃に殺されて以来1000年会えずにいた母だった。これまで出会ってきた人々の優しさに触れたことで人の心を見透かす力を失い、ようやく再会した母親にビンタつきで諭され、ハオはとうとうひとつの決心をする。
人を滅ぼす意思は変わらない。しかし、葉たちがこれからの人生でどれだけ地上を、人間を変えられるか、少しの間だけ見守っていてやる。それがハオの、シャーマンキングとしての決断だった。
こうして葉たちはハオの力で地上へと帰り、ハオはシャーマンキングとして人間たちを見守り始める。
ある静かな晩、地上を訪れたハオはマタムネと再会を果たし、言葉はないが穏やかに微笑みあうのだった。

ハオ/麻倉葉王の関連人物・キャラクター

麻倉葉

『シャーマンキング』の主人公で、ハオの双子の弟。
ハオとは真逆のユルい性格だが、平気で人を殺すハオの行動を決して許容しない。その一方で、資源を貪り延々と争い合う人類の行いを憂えているため、ハオの「人類滅亡」の思想に全く反対というわけでもない。
この世には本来、正義も悪もなく、すべては自分の心次第、という信条を持っている。何物にも捉われない心の力は「浄」の力と呼ばれ、圧倒的な力を持つハオには及ばないものの、多くのシャーマンたちの中でも稀有な強さを持っている。
G・Sの中で初めてハオを「兄ちゃん」と呼んだ。

renote.net

恐山アンナ

葉の許嫁のイタコの少女。
生まれつき高い霊能力を持ち、嫌でも他者の本心がわかってしまうという、ハオと同じ能力を持っていた。葉の優しさに触れたことで「人を信頼する心」が芽生え、人の心を見透かす力を失った。
ハオは自分と似た境遇でありながら唯一心が読めないアンナのことを初めて会ったときから口説いていたが、ビンタを食らって振られている。

renote.net

乙破千代(おはちよ)

1000年前、まだ幼かった頃のハオが母を失い、天涯孤独の身となった頃に出会った小鬼。共に過ごしたのは短い間だったが、ハオの初めての友達だった。
ハオが母の仇を殺してしまった後、乙破千代は姿を消してしまい、1000年ものあいだ再会することは叶わなかった。

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@shuichi

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