ガンダムMk-II（機動戦士Ζガンダム）の徹底解説・考察まとめ

ガンダムMk-II専用の盾。
対ビームコーティングが施されているため、ビーム兵器の直撃に何度か耐える事が可能。

RX-78-2 ガンダムが使用していたものとの違いは、対ビームコーティングの有無とデザインの他、上下に伸縮する機構の追加である。
また、シールドの裏側に予備のビームライフル用エネルギーパックや、ミサイルランチャーを装着する事が可能であり、防御のみならず攻撃に使用する事も可能となっている。

大気圏突入用装備

フライングアーマー

本機の規格に合わせて開発された、専用の大気圏突入用装備。
機体上面に乗せたガンダムMk-IIを大気圏突入時の熱から防護する。試作品だが、性能は十分であり実際にガンダムMk-IIを乗せて大気圏突入を果たした。

スペースシャトルの底部のようになっており、RX-78-2 ガンダムが耐熱フィルムや耐熱フィールドという、あまり現実的でない方法で大気圏突入をしていた事の反省として「実在した場合も、おそらく大気圏突入に使用可能であろう」というデザインとなっている。
もちろん、現実で本当に造って試したわけではないので、実在したとして大気圏突入に耐えるかどうかは未知数である。

また、後のΖガンダムの変形状態「ウェイブライダー」の設計にこの装備の運用データが活用されている。

ガンダムMk-IIのパイロット・関連人物

カミーユ・ビダン

『機動戦士Ζガンダム』の主人公にして、物語前半の本機パイロットを務める。
物語開始時点でグリーン・ノア（サイド7）に住居していた。

見た目は中性的で優しそうな姿をしているが、激情家である。そして自身の女性的な容姿かつ名前に強いコンプレックスを抱いており、その事をからかわれた場合には相手が軍人であろうとも、間髪入れずに殴りかかるほどに激昂する。
また、前述のコンプレックス解消のため空手を学んでいるので、一旦怒り出すと始末に負えない人物。

物語序盤でティターンズのジェリド・メサに名前をからかわれた事で激昂、ほぼ復讐心、もしくは悪質ないやがらせを目的として、グリーン・ノア内に駐機していたガンダムMk-II（ティターンズカラー）を強奪し、そのままティターンズの敵対組織エゥーゴに荷担してしまう。

また、本機の開発総責任者フランクリン・ビダンの息子であり、フランクリンが自宅に持ち帰っていた本機の開発データを盗み見ていたため、強奪した時からほぼ正規パイロットのように本機を操縦する事ができた。

総じて難儀な人物だが、悪人ではなく、むしろ「人間同士で相互理解を深めて、命を大切にする世の中を作るべきだ」と信じる理想主義者である。
ただし、その理想の逆となる、悪辣な人物のヤザン・ゲーブルに対しては「お前は生きていてはいけない人間なんだ！」などと発言しており、非戦を旨とする博愛主義者ではない。
物語後半で自身の設計に参加したΖガンダムに乗り換える形で、本機を降りた。

ニュータイプ能力はアムロ・レイよりも高く、死者の魂と交信しているかのような描写もあり、その死者の力を借りて最終的に宿敵パプテマス・シロッコの乗機「ジ・O」へ特攻し、シロッコを殺害するのものの、自身も精神のオーバーロードに耐えきれず自己崩壊を起こして廃人になってしまった。

なお『機動戦士Ζガンダム』のリメイクとなる三部作映画『機動戦士Ζガンダム A New Translation』では結末が変わり、シロッコを撃破しつつも精神崩壊を免れ、無事に物語を終えている。

カミーユ・ビダン（機動戦士Ζガンダム）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

カミーユ・ビダンとは『機動戦士Ζガンダム』に登場するキャラクターで、ガンダムシリーズで最高のニュータイプ（宇宙進出で超感知力を得た人類）能力を持った少年。
先の戦争で地球連邦に敗北したジオン残党狩りを目的とした特殊部隊ティターンズに反感を持ち、その配備モビルスーツ「ガンダムMk-II」を奪い、反連邦組織エゥーゴに参加し軍属となる。
後に「Ζガンダム」に乗り換え戦局を渡り歩くも、最終決戦で宿敵パプテマス・シロッコを倒すため精神をオーバーロードさせ、廃人になってしまった。

エマ・シーン

『機動戦士Ζガンダム』に登場。
物語開始時点でティターンズに所属し、ガンダムMk-II（ティターンズカラー）を乗機としていた女性パイロット。階級は中尉。
選民的で、スペースノイドを敵視しアースノイド絶対優位を唱えるティターンズの構成員にしては、珍しくそういった思想がほとんどなかった。
そのため結局ティターンズの思想は彼女に馴染まなかったようで、カミーユがガンダムMk-II（ティターンズカラー）を強奪すると、その後を追うようにしてティターンズを脱走し、その敵対組織だったエゥーゴに寝返った。

性格は厳格であり、モビルスーツパイロットとしての腕も一流。ティターンズを裏切ったのも、その選民的思想に義憤を感じての事だった。
エゥーゴに所属後は二度と組織を裏切るそぶりを見せる事なく、エースパイロットとして働き続けた。

エゥーゴではリック・ディアスを乗機としていたが、カミーユがガンダムMk-IIを降りると譲り受けて、再びそのパイロットの座に就く。

しかしその後、自身とは逆にエゥーゴからティターンズへ寝返ったレコア・ロンドの乗るモビルスーツ「パラス・アテネ」を撃破した際、レコアが死の直前に発した「男たちは戦いばかりで、女を道具に使うことしか思いつかない。もしくは、女を辱めることしか知らないのよ！」という言葉に動揺し、コクピットから降りてしまったために爆発に巻き込まれて負傷。そのまま帰らぬ人となった。

エル・ビアンノ

『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。
スペースコロニー・シャングリラ（サイド1）に住居し、ジュドー・アーシタと共にジャンク屋の一員として生計を立てていたが、同コロニーに寄港したアーガマからΖガンダムを盗んで売ろうとする作戦に失敗。
しかし、処罰されることなく、人員不足だったアーガマの乗組員になってしまい、やがてガンダムMk-IIの専属パイロットとなった。

エマと違って元から軍属ではなく、カミーユやアムロのようにモビルスーツ操縦に天賦の才があったわけでもないため、目覚ましいほどの活躍は見せなかった。
しかし、それでも彼女が乗る頃には、とっくに量産型以下の性能しかない旧式モビルスーツと化していたガンダムMk-IIをよく乗りこなし、戦死する事なく第一次ネオ・ジオン抗争を駆け抜けている。
その事実から、活躍できなかったのはガンダムMk-IIのせいで、本人は一流のパイロットであるとするファンの意見もある。

フランクリン・ビダン

カミーユ・ビダンの父親にして、ガンダムMk-IIの開発総責任者。
RX-78-2 ガンダムを開発したテム・レイと同じような立場の人間だが、息子アムロへの想いも描写されていたテムと違い、完全にモビルスーツ開発の事しか頭になく、そのうえ不倫しており、妻が亡くなった時も大して関心を示さない人物として描写されていた。
最終的にはアーガマから、リック・ディアスを盗みだそうとして失敗。そのまま爆発に巻き込まれて死亡した。

ガンダムMk-IIの戦歴・活躍

ロールアウト～エゥーゴによる強奪まで

宇宙世紀0087年、1月。
ロールアウト。ティターンズに合計3機が納入され、ジェリド・メサ、カクリコン・カクーラー、エマ・シーンの3名のパイロットによって運用試験が開始される。

宇宙世紀0087年、3月。
旧ジオン軍残党の掃討と、地球連邦全体の支配を画策する連邦軍特殊部隊「ティターンズ」。これに対抗するために結成された、反連邦軍組織（ただし構成員は現役の連邦軍人達のため、実質は不穏分子の集団となる）である「エゥーゴ」。この二大軍事組織の衝突を発端に、漁夫の利を得んとする旧ジオン軍残党の最大勢力「アクシズ」をも巻き込んだ大規模な戦乱「グリプス戦役」が勃発した。

本機運用試験中の3号機が民間人「カミーユ・ビダン」に強奪されてしまう。ティターンズはその奪回に動くも失敗し、そのまま機体を持ち逃げされてしまう。強奪された機体はエゥーゴの戦艦「アーガマ」所属機として編入され、以降アーガマが当たる各任務で運用されていく。
また、その際に機体カラーリングを濃紺から白を基調とした「ガンダムらしい」ものへ変更された。

さらに続いて残る2機のガンダムMk-IIもエゥーゴに強奪される。
全機体が白く塗り替えられ、アーガマには3号機がカミーユ・ビダン機として、2号機がパーツ取りとして保管。そして3号機はアナハイム・エレクトロニクス社に機体解析用として送られた。
機体データはアナハイム・エレクトロニクス社にて設計・開発中の「Ζガンダム」などに活かされる事となった。

グリプス戦役序盤～中盤