キューブ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『キューブ』とは、1997年に公開されたカナダのSFホラーサスペンス映画である。役者が7人のみでワンセットの低予算映画だが世界的にヒットし、カルト的人気を誇る。
生まれも育ちもバラバラの男女6人が、突然謎の立方体キューブに閉じ込められてしまう物語。同じ脱出系の作品である『SAW-ソウ-』や『リミット』など、ソリッドシチュエーションスリラーの原点ともいえる映画となっている。ホラーサスペンスの鬼才ヴィンチェンゾ・ナタリが放つ珠玉の作品。ナタリ監督公認の日本版『キューブ』も制作された。

日本語吹替え:玄田哲章
職業が警官のせいか、自分は人を見抜く力があると自負している。妻とは別居しており、子どもが3人いる。キューブ内でリーダーシップを取るも、暴力や暴言で周りを支配する傾向があり、人と衝突する場面が多い。「自分だけが助かればいい」という気持ちが心のどこかに存在している。やがて次々と仲間を裏切り、ハロウェイ、レブン、ワースの3人を殺してしまう。

レブン(演: ニコール・デ・ボア)

日本語吹替え:津村まこと
女子大生で、専攻は数学。退屈な毎日を過ごしていたが、キューブに閉じ込められた事により、状況は一変する。小心者の性格で、すぐ泣き言を言う。記憶力と計算力に長けており、部屋の境目にあった数字の謎や法則まで明らかにしてしまう。最初はクエンティンの事が少し気になっていたが、クエンティンの本性がわかるにつれて、その気持ちは冷めてしまった。脱出まであと一歩というところで、クエンティンに殺されてしまう。

ハロウェイ(演: ニッキー・グァダーニ)

日本語吹替え:谷育子
職業が医者の為、仲間がケガをした時は手当にまわる。暴力的なクエンティンと仲が悪く、度々衝突してしまう。カザンのお守役で、集団内の弱者に優しい。夫や恋人はいない。
キューブについては、「政府の陰謀論」「エイリアンの仕業」など、非現実的な考えを持っている。キューブの外を観察している際にクエンティンの裏切りに遭い、殺されてしまう。

ワース(演: デヴィッド・ヒューレット)

日本語吹替え:田原アルノ
最初は無気力な様子だったが、徐々に協力するようになり、みんなと一緒に出口を目指す。キューブの外壁を設計した設計士だが、建物が建てられた意味や内装の事、出口に関する事などは一切知らない。度々挑発するクエンティンの事が苦手。レブンと同じく脱出まであと一歩というところでクエンティンに殺されてしまう。

レン(演: ウェイン・ロブソン)

日本語吹替え:西川幾雄
7つの刑務所から抜け出した脱獄犯。感知器の事情について詳しく、脱獄がうまい事から「アッティカの鳥」と呼ばれている。本当は1人で行動したいが、罠の確認で靴が必要な為、しぶしぶみんなと行動を共にしている。余計な事を考えず、目の前の事だけを考えるようにみんなを諭す。厳しい事を言うが、本質を突く発言でみんなを黙らせる事がある。不運にも罠にかかってしまい、途中で命を落とす。

カザン(演: アンドリュー・ミラー)

日本語吹替え:桜井敏治
コミュニュケーションに障害があり、仲間と意思疎通がうまく取れない。癇癪を起こすと大声をあげる為、みんなから白い目で見られる事が多い。赤い物が苦手で、赤い部屋に入るとひどく怯える。数学が得意で、桁が大きく難解な計算も瞬時に解く事が可能。このような特徴から、カザンはサヴァン症候群をイメージして作られたキャラクターと思われる。この物語唯一の生還者。

オルダーソン(演: ジュリアン・リッチングス)

オープニングに登場するスキンヘッドの男性。ただひとりキューブの中で目覚め、何が何だかわからないままワイヤーナイフの罠にかかって体をバラバラにされた。

『キューブ』の用語

CUBE(キューブ)

キューブの室内の様子と、手動で開閉できるハッチ。

7人が閉じ込められた謎の建物。約4.2m×4.2mの立方体の部屋が連結して、一辺が130mの立方体の建物に敷き詰められている。部屋の上下左右前後の六面は全く同じ構造・デザイン。壁にはハッチ式の扉がついており、手動で開いてとなりの部屋へ移動することができる。どの部屋も基本的に全く同じ構造だが、一部の部屋に殺人的なトラップが仕掛けられている。トラップは壁に収納されているため一見して気づくことは困難だが、罠やセンサーの種類によっては発動させずに回避したり、避けて通ることも可能。
トラップはワイヤーナイフやガスバーナー、触れるだけで皮膚が解ける劇薬、無数の針などバリエーション豊富だ。

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@misaki5701

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