キューブ / Cube

キューブ / Cube

『キューブ』とは、1997年に公開されたカナダのSFホラーサスペンス映画である。役者が7人のみでワンセットの低予算映画だが世界的にヒットし、カルト的人気を誇る。
生まれも育ちもバラバラの男女6人が、突然謎の立方体キューブに閉じ込められてしまう物語。同じ脱出系の作品である『SAW-ソウ-』や『リミット』など、ソリッドシチュエーションスリラーの原点ともいえる映画となっている。ホラーサスペンスの鬼才ヴィンチェンゾ・ナタリが放つ珠玉の作品。ナタリ監督公認の日本版『キューブ』も制作された。

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キューブ / Cubeのレビュー・評価・感想

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キューブ / Cube
3

スリラー/ホラーが好きな方は見れる映画

立方体のキューブ状の部屋に閉じ込められた男女の脱出スリル映画です。
自分たちがなぜ閉じ込められているのか分からないまま、ここから脱出する為に次の部屋に移動するのですがそこには様々なトラップが仕掛けられています。
皆で協力しながら進もうとしますが、困難なトラップや裏切りなどがあり、仲間がどんどん消えて行き…。
最後はサバン症候群の男性だけが生き残り、扉の向こうへ消えて行く…といった内容でなんとも救われない内容となっています。

命を懸けたハラハラドキドキのスリルを味わいたい方には面白い映画だと思います。
少ない手掛かりの中から脱出ルートを探っていったり、人間関係の変化もこの映画の見所の一つです。
ただ、残酷なシーンも多くみられ、トラップで消えて行く人たちの描写はなかなかトラウマになりそうなものも多く苦手な方にはおすすめ出来ません。
自分たちが進んでいる道が出口に近づいていると思っていたら、最初の部屋に戻ってしまったり、絶望感が半端ないです。
また第一作品ではこのCUBEという謎について語られることがなく、一体何だったのか分からないまま終わってしまいます。

2021年10月に日本でリメイクされた日本版CUBEが公開予定となっておりますので、比べて見るのも面白いかもしれません。

キューブ / Cube
10

求めるものが手にできず、求めないものが手にする映画

立方体(キューブ)で構成され、トラップが張り巡らされた謎の迷宮に突如放り込まれた男女6人の脱出劇を描く物語です。1人の男性がキューブ内で目覚め、その罠にはまり無惨に死んでいく、という場面から始まり、キューブの危険性が見る人の目に焼き付きます。
一見無秩序な構造に思えるキューブですが、数字に基づいた法則性があり、主人公たちはその法則を見破りながら進んでいきます。登場人物たちに共通点はなく、一番幼い自閉症のカザンを除いて皆脱出しようと奮闘します。カザンは自閉症が原因で世界のどこにも居場所がないため脱出に前向きではありませんが、脱出するにはカザンの能力が必要なため、他の5人についていきます。最後にはカザン一人になってしまい、カザンは気の進まないまま外の世界へと脱出を成功させます。(CUBEZEROでは最後に試練があることが明かされており、本当にカザンが脱出できたのかは分かりません。)
この作品は他のホラー・ミステリー作品と同じように、登場人物間での裏切り、極限状態の人間の行動がテーマなのだと思いますが、その裏に、皆が望むものを望まない者が手に入れた時のやるせなさ、無気力が隠されていると感じました。
とてもおもしろかったです。

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