マクロスΔ(マクロスデルタ)のネタバレ解説・考察まとめ

『マクロスΔ(マクロスデルタ)』とは、サテライト制作によるSFロボットアニメである。『超時空要塞マクロス』から続くシリーズの7作目。過去のテレビシリーズは巨大宇宙船内の市街区を舞台にしていたが、本作では銀河系辺境域の移民惑星が舞台となる。西暦2067年、銀河系各地で人々が自我を失い凶暴化する謎の奇病「ヴァールシンドローム」が発生していた。これを歌の力で鎮静化するため、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」はライブ活動を展開し、護衛可変戦闘機(バルキリー)部隊「Δ(デルタ)小隊」と共に活躍する。

第10話「閃光のAXIA」の名シーン。
メッサーが新しい認知に向けて飛び立った日、ウィンダミアの侵攻が始まり、空中騎士団とΔ小隊が戦闘するが敵にΔ小隊の警戒線を突破され、ワルキューレに接近されそうになったところをメッサーが救う。メッサーはカナメに「歌ってくれ。俺がヴァールになる前に」と訴える。ヴァールになりつつも、白騎士と対峙するが一瞬の隙をついた白騎士の一撃で終わりを告げる。この前日、かつて自分がエースだったころの歌に救われていたことをメッサーに告げられ、自身の歌声を大切に思う人がいることを知ったカナメはそれを見て崩れ落ちてしまう。味方の戦死、メッサーがカナメに思いを伝えられないまま去ってしまった切ないシーン。

クラゲ送り

第11話「追憶ジェリーフィッシュ」での名シーン。
戦死したメッサーのため、死んだ者の魂は海へ帰り光クラゲになるという、ラグナの言い伝えに由来する儀式、クラゲ送りをするケイオスとワルキューレ。
チャックの弟たちが用意したメッサーの機体の模型を海に浮かべ、それを送るように美雲は海に入り歌いだす。ワルキューレのメンバーたちも美雲に続き歌う。そして、最後にカナメが涙を浮かべながら、メッサーに捧げるように1人歌いだす。切なく悲しさで溢れるシーンである。

三角関係の終わり

第26話「永遠のワルキューレ」の名シーン。
ロイドの企みである、全人類が繋がり1つになる「フォールドニューロネット」により、ワルキューレやΔ小隊は取り込まれてしまう中、ハヤテはフレイアに好きという気持ちを伝える。しかしフレイアは、ウィンダミア人の寿命の短さのことで思いを伝えることを躊躇ってしまう。そんなフレイアを見てミラージュは自分もハヤテが好きだと語るとともにフレイアを叱咤する。ミラージュの励ましを受け、フレイアも自分の好きな気持ちをハヤテに伝える。
ロイドを倒し、ハヤテとフレイアはコックピットの中で互いへの思いを確かめ合う。そんな2人を乗せた機体を見上げるミラージュ。三角関係に終わりを迎えた切ないラストシーンである。

『マクロスΔ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作中で明かされたワルキューレの過去

美雲の様子が気になり、彼女が隔離された施設に侵入を試みたマキナとレイナ、カナメの3人。しかし作戦は失敗し、捕らえられた3人は個室に閉じ込められてしまう。そこで3人が思い出話を始めたことにより、ワルキューレの過去を知ることができる。
かつてワルキューレには脱退した仲間が2人いたことや、最初はレイナとマキナは仲が悪かったこと、予想以上にハードなワルキューレの生活、ワルキューレに入るための試験を受けに来た美雲から感じたことなどを語る3人。ワルキューレの歴史を知ることができる、貴重なシーンである。

『マクロスΔ』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):ワルキューレ「一度だけの恋なら」(第2話〜第12話・第14話)(第13話・第26話挿入歌)

作詞: 唐沢美帆・加藤裕介 作曲・編曲:加藤裕介 歌:ワルキューレ

OP(オープニング):ワルキューレ「絶対零度θノヴァティック」(第15話〜第25話)(第26話ED)(第26話挿入歌)

作詞・作曲:図司純子・河嶋晃一・Mitsunori Ikeda 編曲:Mitsunori Ikeda ストリングス編曲:倉内達矢 歌:ワルキューレ

ED(エンディング):ワルキューレ「ルンがピカッと光ったら」(第2話〜第9話・第12話)

作詞:西直紀 作曲・編曲:コモリタミノル 歌:ワルキューレ

ED(エンディング):ワルキューレ「破滅の純情」(第14話・第15話・第17話・第20話〜第21話・第23話〜第24話)(第18話・第20話挿入歌)

作詞:西直紀 作曲・編曲:コモリタミノル 歌:ワルキューレ

ED(エンディング):ワルキューレ「God Bless You」(第16話)

作詞・作曲・編曲:北川勝利 歌:ワルキューレ

ED(エンディング):ワルキューレ「LOVE! THUNDER GLOW」(第18話)

作詞:サエキけんぞう 作曲:SiZK・Stephen McNair 編曲:SiZK 歌:ワルキューレ

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