妄想代理人(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『妄想代理人』とはマッドハウス製作の今敏監督によるテレビアニメ作品で2004年2月2日からWOWOWにて全13話放送された。癒し系マスコットキャラクター・マロミを生み出した事で一躍脚光を浴びたクリエイターの鷺月子は、次のヒットキャラクターを期待する周囲にプレッシャーをかけられていた。ある日月子が通り魔・少年バットに襲われ、その後も次々と被害者が出る。少年バット事件を担当する刑事の猪狩慶一と馬庭光弘は、捜査を進める中で被害者が他人に言えない秘密や心の闇を抱えているという共通項に気付く。
牛山尚吾(うしやま しょうご)
CV:津村まこと
第2話から登場する優一のクラスメイトで太った少年。あだ名はウッシー。
鈍くさくおっとりした性格で、いじめの標的になった優一の身を案じていた。一方で優一に嫌われている自覚がまるでないなど悪意に鈍感なところがある。
前の学校でいじめられており、「転校先では何事にも積極的に挑戦しなさい」というカウンセラーの助言を受けて生徒会選挙に立候補した。少年バットの第3の被害者だが、これは模倣犯の狐塚誠による犯行だった。
蝶野晴美(ちょうの はるみ)/まりあ
CV:三石琴乃
第2話から登場。大学の研究助手の傍ら優一の家庭教師のバイトをする、眼鏡をかけた地味で真面目な女性。25歳。
二重人格であり、ホテトル嬢としての人格・まりあが存在する。まりあに入れ替わった時の記憶はなく、留守電話を介して会話をしている。笠にプロポーズを受け夫婦になるが、自分が二重人格であることをカミングアウトできずにいた。まりあとの主導権争いの最中に少年バットに襲われ第5の被害者となる。
まりあ時は派手なカツラとメイクをし、ブランド物のバックや靴を好む。晴美とは正反対の直情的な性格の快楽主義者で、彼女の幸せを妬んで笠にちょっかいをかけた。
蛭川雅美(ひるかわ まさみ)
CV:中嶋聡彦
第3話から登場。交番勤めの中年の警察官。猪狩刑事の旧友にしてまりあの常連であり、まりあや他のホテトル嬢に自分をお父さんと呼ばせている。
表面上は子煩悩で家族思いな男性だが、警察の情報を暴力団にリークして賄賂を受け取ったり、娘・妙子の部屋に隠しカメラを仕掛け着替えを盗撮するなどしていた。父親の下心を知った妙子はショックで家出する。
暴力団の幹部である真壁に脅され覆面強盗を繰り返し、薬物にまで手を出す。自分の暴走を止めて欲しいと願っていた時に狐塚に襲われるものの、彼を逮捕して正義の味方に祭り上げられる。
その後土砂崩れでマイホームが失い、妙子は金属バットに襲われ記憶喪失となる。
狐塚誠(こづか まこと)
CV:阪口大助
第5話から登場。自分がゲームの主人公である聖戦士だと思い込む南中学の2年生。見た目は本物の少年バットそっくりだが唯一の違いとして上歯に矯正器具を装着している。
ゲームと現実の区別が付かず、自分の犯行は聖戦士の使命だと考えていた。その正体は少年バットに憧れた模倣犯で、自殺志願者が集うチャットにFOXのハンドルネームで出入りし、「死ぬ前に世間をあっと言わせてやる」と嘯いていた。
猪狩による強引な取り調べで次第に精神を病んでいき、彼もまた少年バットに撲殺される。少年バットの第8の被害者。
蛭川妙子(ひるかわ たえこ)
CV:水樹奈々
第6話から登場。蛭川の一人娘の女子高生。真面目で正義感が強い性格。
幼い頃から警官の父を思慕していたが、ある日自室に仕掛けられた隠しカメラを発見し、父親が着替えを盗撮していたことにショックを受ける。父親を嫌悪した妙子は家を飛び出し、台風の街を徘徊する。少年バットの第7の被害者で、命に別状はないものの記憶喪失になった。
その他の人物
亀井正志(かめい まさし)
CV: 陶山章央
月子が少年バットに襲われた現場の近所に住むオタク青年。37歳。
フィギュア制作にのめりこんでおり、部屋に無数の美少女フィギュアを飾っている。後に馬庭はそのフィギュアに導かれ、月子の過去に辿り着く。マロミのファンでもあり、マロミの顔がプリントされたシャツを着ている。まりあの客でもあり、プレイの際は枕元に美少女フィギュアを並べて妄想を愉しむ。
老人の息子
CV:家中宏
川津が起こした交通事故の被害者の家族の中年男性。川津を手厳しく非難し、慰謝料と治療費を請求する。
鳩村真祐(はとむら まさひろ)
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目次 - Contents
- 『妄想代理人』の概要
- 『妄想代理人』のあらすじ・ストーリー
- 少年バット
- 犯行
- 模倣犯
- 狂言
- マロミ
- 破裂
- さようなら
- 『妄想代理人』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 鷺月子(さぎ つきこ)
- マロミ
- 猪狩慶一(いかり けいいち)
- 馬庭光弘(まにわ みつひろ)
- 謎の老人
- 謎の老婆
- 少年バット
- 少年バットによる被害者
- 川津明雄(かわづ あきお)
- 鯛良優一(たいら ゆういち)
- 牛山尚吾(うしやま しょうご)
- 蝶野晴美(ちょうの はるみ)/まりあ
- 蛭川雅美(ひるかわ まさみ)
- 狐塚誠(こづか まこと)
- 蛭川妙子(ひるかわ たえこ)
- その他の人物
- 亀井正志(かめい まさし)
- 老人の息子
- 鳩村真祐(はとむら まさひろ)
- 優一の母
- 担任の先生
- 笠明彦(かさ あきひこ)
- 精神科医
- ダブルリップのボーイ
- 半田順次(はんだ じゅんじ)
- 真壁俊介(まかべ しゅんすけ)
- 司会者
- 主人公
- ヒロイン
- 主婦たち
- 蛭川の妻
- 柴崎みどり(しばさき みどり)
- ニュースNA
- 妙子をいじめる少年
- 妙子の友人
- 尚吾の母
- ニュースNA
- ウェイター
- 署員
- 刑事
- かもめ
- 冬蜂(ふゆばち)
- ゼブラ
- サラリーマン
- 男性
- 女子高生グループ
- 鴨原美栄子(かもはら みえこ)
- 団地の主婦たち
- 少年
- 猿田直行(さるた なおゆき)
- 高峰明弘(たかみね あきひろ)
- 平沼芳雄(ひらぬま よしお)
- 龍田慎一郎(たつた しんいちろう)
- 織田伸長(おだ のぶなが)
- 鰐淵良宏(わにぶち よしひろ)
- 鹿山里子(しかやま さとこ)
- 蟹江瞳(かにえ ひとみ)
- 熊倉武則(くまくら たけのり)
- 佐藤道子(さとう みちこ)
- 猪狩美佐江(いかり みさえ)
- 犬飼悟郎(いぬかい ごろう)
- 月子の父
- バーニーちゃん
- 『妄想代理人』の用語
- ダブルリップ
- マロミ狩り
- マロミまどろみ
- スタールビー
- ムーンサファイア
- 男道
- M&F(エムアンドエフ)
- NBN(NIPPON BROADCASTING NETWORK)
- レーダーマン
- 解離性同一性障害
- 『妄想代理人』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「覚えてる、子供の頃?楽しかったよね……全部壊してあげる」
- 「よし……逝きますか。遠くへ」
- 「ね。休みなよ」
- 「たとえ世の中が間違っていようと正しいことはきっとある、だから俺達は生きていける」
- 「俺の居場所がないってことはとっくにわかってるんだよ、居場所がないって現実こそが俺の居場所なんだ!」
- 「マロミ……ごめんなさい……」
- 『妄想代理人』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 10話に登場した鰐淵良宏は2話の絵コンテ担当としてクレジットされているが、これは今敏監督のペンネームである
- 13話にて、10年前の月子がマロミのリードを手放した理由は初潮を迎えたから
- 13話のラストシーンは1話の冒頭にループする
- 8話のサブタイトル「明るい家族計画」は、冬蜂・ゼブラ・かもめの関係から何も生まれない皮肉をこめたもの
- 『妄想代理人』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):平沢進『夢の島思念公園』
- ED(エンディング):平沢進『白ヶ丘-マロミのテーマ』