ウマ娘 シンデレラグレイ(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウマ娘 シンデレラグレイ』とはクロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』のスピンオフ作品として、2020年6月より『週刊ヤングジャンプ』で連載している、久住太陽によるスポーツ漫画。アニメやアプリゲームと打って変わって全体的にシリアスな作風が特徴で、主人公はカサマツから突如現れた現れた稀代の逸材・オグリキャップ。彼女の走りはカサマツを越えて中央にまで及び、ウマ娘界の台風の目となっていく。彼女が様々なライバルと切磋琢磨し、日本一のウマ娘を目指していくストーリー。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』の概要

『ウマ娘 シンデレラグレイ』とはクロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』のスピンオフ作品として、2020年6月より『週刊ヤングジャンプ』で連載している、久住太陽によるスポーツ漫画。久住のほか、アニメにも携わった杉浦理史を脚本、伊藤隼之介を企画構成に迎えている。
物語は中央のトレセン学園ではなく、地方の笠松(表記はカタカナの「カサマツ」)から始まる。ウマ娘シリーズで地方でのレースやウマ娘の暮らしっぷりが描写されるのは珍しい。
カサマツトレセン学園のトレーナーである北原穣はある日、類稀な資質を持つウマ娘・オグリキャップと出会う。彼女こそ自分が待ち望んでいたスターウマ娘だと確信した彼は、オグリキャップと共に夢の東海ダービー制覇に挑む。
第0章まではこのカサマツが舞台であり、1章より中央へ移ることになる。中央へ移籍後は北原の師である六平銀次郎がオグリキャップを預かり、以後彼女は様々なライバルと切磋琢磨していくことになる。
ストーリーは全体的にシリアス寄りで、ウマ娘たちの表情もアプリやアニメ以上に険しく鬼気迫るものとなっている。そのためか「プリティーダービー」というサブタイトルも本作にはついていない。また、アニメ版などが「理想や希望」を描いているのに対し、本作では才能の差、簡単には変わらない現実といった「現実、絶望」を描いており、勝負の世界における厳しさが表現されている。そうした世界観のギャップもあってか、ここでしか見られない一面を覗かせるウマ娘も多い。
紙・電子版の累計売上は200万部を超えており、次にくるマンガ大賞2021では2位を受賞した。略称は「シングレ」。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』のあらすじ・ストーリー

序章 カサマツ篇

プロローグ

日本ダービーの中継を見ていた北原穣(きたはら じょう)と柴崎宏壱(しばさき こういち)。府中で輝かしいレースが行われている一方で、彼らがいる岐阜県・カサマツレース場は閑散としていた。レース場からの帰り道、「自分と重ね合わせて応援したくなるスターがいない」と嘆く北原の真横を、凄まじいスピードで駆け抜けていく影があった。

1R「私を見て」

カサマツトレセン学園では入学式が行われていた。いつかレースに出られるよう意気込むベルノライト達の前に、制服ではなくボロボロのジャージを着たウマ娘が遅刻してくる。ベルノライトはそんなウマ娘の隣の席になり、食堂でご飯を分けてあげたことで仲良くなれた。
学生寮に戻ったジャージのウマ娘は、クラスメイトのノルンエース達から「泥ウサギ」と呼ばれ、陰湿な嫌がらせを受ける。しかし悪意だと思っていない「泥ウサギ」は全く気にしていなかった。

翌朝、新入生たちはゲートの体験授業中に、様子を見にきたトレーナー達を見つけた。好タイムを出したフジマサマーチにトレーナー達が群がる中、北原は「泥ウサギ」に注目していた。そんな「泥ウサギ」は靴紐を解かれる嫌がらせに遭うが、圧倒的な速さでミニーザレディ達を一気に抜き去る。その姿に惚れ込んだ北原が名前を聞くと、「泥ウサギ」は「オグリキャップ」と名乗ったのだった。

2R「私をレースに出して」〜3R「信じて良いかも」

北原にスカウトされ、トレーニングを重ねてきたオグリキャップ。北原は東海ダービー制覇も夢じゃないと希望を抱く。一方のフジマサマーチも柴崎をトレーナーに据え、東海ダービーを目指していた。そんな両者はデビュー戦で競うことになる。

4R「今度は勝つ」

直線に入ってから驚異的な追い上げを見せたオグリキャップだったが、クビ差でフジマサマーチに敗れてしまった。オグリキャップは握りしめた拳から血が出るほど悔しがっていた。ボロボロの靴を履いていたのが敗因と見た北原は、ベルノライトに新しい靴を買ってあげてくれと頼む。彼女の実家譲りの知識で新しい用具を身につけたオグリキャップは、今度は勝つと意気込んでいた。

5R「次元が違う」

次のレースでオグリキャップと走ることになったノルンエース。ミニーザレディから嫌がらせを提案されるが、成す術なく敗北してしまう。レースを終えたノルンエースは「次元が違う」と震えていた。そんなオグリキャップはウイニングライブで見事な棒立ちを披露する。見るに見かねたノルンエースはオグリキャップにウイニングライブのダンスを教えてあげることにした。

7R「ジュニアクラウン」〜9R「2度目」

フジマサマーチに宣戦布告され、オグリキャップはジュニアクラウンに出走した。中央のトレーナー、六平銀次郎(むさか ぎんじろう)や中央のウマ娘、タマモクロスも観戦していた中、直線での叩き合いを制してオグリキャップが勝利する。フジマサマーチは初の敗北を喫してしまった。互いの健闘を讃えあう中、北原は次に中京盃へ出走することを六平に教える。しかし「東海ダービーが目標なら中京盃はやめとけ」と釘を刺されてしまった。

10R「国内最高水準」

忠告を無視して中京盃に出走したオグリキャップ。そのレースはトレセン学園会長・シンボリルドルフも観戦に来ていた。六平が「あいつは一人だけ国内最高水準」と言った通り、オグリキャップは圧勝する。その勝ちっぷりを見たシンボリルドルフが、北原に「オグリキャップを中央にスカウトしたい」と語ったことで、北原はようやく忠告の意味を理解したのだった。

11R「ライセンス」〜12R「一番の選択肢」

オグリキャップを中央へ行かせるべきか、北原は迷っていた。彼は中央のトレーナーライセンスを持っていないため、オグリキャップと一緒には行けない。それに中央へ行けば、東海ダービーへの夢も潰えてしまう。オグリキャップもまた、北原が来ないなら行かないと意思を固めていた。迷った末に北原はオグリキャップに「ゴールドジュニアに出走し、勝てば中央へ、負ければ東海ダービーを目指す」と告げる。

13R「だったら私に勝て」

ゴールドジュニア当日、オグリキャップはどんな気持ちでレースを走るべきか迷っていた。そんな彼女にフジマサマーチは、東海ダービーを一緒に走ろうという約束はどうしたと激昂する。オグリキャップは「だったら私に勝て」とマーチを挑発した。

14R「何やってんだよ」〜15R「怪物」

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