ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
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『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』とは、2008年に公開された、クライブ・ステープル・ルイスの児童文学シリーズ『ナルニア国ものがたり』の2作品目『カスピアン王子の角笛』を実写化したファンタジー映画である。かつてナルニア国で王・王女と称えられたペベンシー4兄妹。千年以上の時が経ったナルニアはテルマール人によって支配されていた。テルマール人のカスピアン王子はぺべンシー兄妹を呼び戻す。再び平和を取り戻そうと戦う兄妹たちの成長と、カスピアン王子の活躍が見どころだ。
吹き替え:落合弘治
ナルニアの国民であり、ネズミの姿をした兵士である。カスピアン王子が追手から逃げるために森の中をさまよっていた時、追手を剣で切りつけて王子を救っている。テルマール人の城へ忍び込むときも、最後にテルマール人と戦争が起きた時も勇敢に戦う。体はナルニア人の中で一番小さいが、兵士としてナルニアへの忠誠心は人一倍大きい。小柄であるが、「ネズミ」「小さい」と揶揄されると怒る。体が小さいことはコンプレックスでもあるが足元にいても敵に見つけられにくいため、敵に近づきやすいというメリットがある。テルマール人の城に忍び込むときも、門の小さな穴をかいくぐることができている。
アナグマ
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ナルニアの国民であり、外見はアナグマである。カスピアン王子が追手から逃げた後、森で気を失って倒れているところを見つける。同じくナルニアの国民であるニカブリクと一緒に暮らす家に運び、手当てをしてあげる。王子が目を覚ました時に、王子から「ミラースから命を狙われて逃げてきた」と事情を聞くと、王子もミラースを敵視している側であると気付く。ナルニアは長い間テルマール人いよって支配されてきたため、王子の力を借りてナルニアに平和を取り戻してもらうことを頼む。アナグマは王子が倒れているのを発見した時に、王子がナルニアの王・女王を呼び出す角笛を持っていることに気付く。アナグマは王子に、王・女王の力も借りてナルニアに平和を取り戻すことを頼んだ。
トランプキン(演:ピーター・ディンクレイジ)
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吹き替え:岩崎ひろし
ナルニアの国民である。見た目は年老いたお爺さんだが、小人のように小柄である。
ミラースに実の子が生まれた夜に、カスピアン王子は暗殺されることを恐れてミラースの家来から逃げる。ミラースの家来は王子を森まで追ったが、王子が角笛を吹いたときにナルニアの王・女王が表れることを恐れてその場を去った。しかし家来は偶然、森でナルニア人のトランプキンを発見する。ミラースにかつて滅ぼしたはずのナルニア人がまだ全滅していなかったことを知らせるため、トランプキンを城へ連れて行く。
ミラースはトランプキンを海に投げ捨てて殺すことを命じる。トランプキンが海に落とされそうになっている時、ナルニアに戻ってきていたぺベンシー兄妹から助けられる。
ニカブリク(演:ワーウィック・デイヴィス)
吹き替え:清水明彦
ナルニア人のアナグマと一緒に暮らしいている。ニカブリクの先祖は昔ナルニアを支配していた白い魔女の家来だった。しかし、アスランが魔女を倒してからは、魔女は魔法で閉じ込められてしまった。そのため、テルマールの支配を止めることを魔女に頼むことができなかった。
ぺベンシー兄妹が1000年ぶりにナルニアに戻ってくると、ミラースの暴走を止めるために兄弟4人と一緒に、ミラースと戦おうとする。しかし、城に忍び込んで責める作戦は失敗してぺベンシー兄妹を無能に感じていた。そこで、「アスランの国を支配していた魔女なら助けてくれるはずだ」と思い、カスピアン王子を利用して魔女を蘇らせようとする。結局ぺベンシー兄妹に見つかって呼び戻すことはできなかった。
コルネリウス博士(演:ヴィンセント・グラス)
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吹き替え:有川博
テルマール人であり、ミラースの城に住む。カスピアン王子の父がテルマール人を統治していた時は王に忠実だったが、ミラースがカスピアン王子の父を殺した時からミラースを恐れていた。ミラースの子が生まれた時にはカスピアン王子は王の座を告げなくなることを知っていた。そのため、王子がミラースに襲われることを一番によくわかっていた。ミラースの子が生まれた夜、カスピアン王子を森へ逃がし、その時にナルニアの王・女王を呼び戻す角笛を渡した。カスピアン王子がミラースの暴走を止めてくれる、と期待をしている。
ナルニアの敵
ミラース(演:セルジオ・カステリット)
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吹き替え:壤晴彦
テルマール人を支配する王である。かつてのテルマール人国家を支配してきた実の兄の王の座を奪うため、兄を暗殺している。そして自分の実の子が生まれた時に子供を王子にし、自分が国王になることを狙っていた。実の子が生まれた夜に、カスピアン王子の存在はいらなくなると判断し、家来に王子を暗殺することを命じる。
結局、家来は王子を暗殺することはできなかった。しかし、家来に王子がナルニアの王・女王を呼び戻す角笛を吹いていたことを報告される。カスピアン王子がナルニアの王・女王とともにテルマールの支配を邪魔してくることを恐れた。
グローゼル将軍(演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)
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吹き替え:咲野俊介
テルマール人であり、テルマールの国を支配するミラースの家来の1人である。ミラースは自分が王になるためには、どんな手を使ってでも王の座を守り切りたかった。家来がナルニアの王・女王、カスピアン王子を見つけることに手間取っていた時は、支配を邪魔されることを一番に恐れ、家来に暴力を振るうことが多々あった。グローゼル将軍はミラースの強引なやり方をよく思っていなかった。ミラースの支配の仕方には不満があったが、口に出せずに我慢をしていた。
ソぺスピアン卿(演:ダミアン・アルカザール)
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吹き替え:大橋吾郎
テルマール人であり、ミラースの家来の1人である。ミラースが王になってから、カスピアン王子を暗殺することを命じられる。カスピアン王子が城から逃げると、森まで追った。しかし、カスピアン王子がナルニアの王・女王を呼び戻す角笛を吹いたとき、王・女王が表れることを恐れて退散した。それをミラースに伝えると、取り逃したことに腹を立てられる。ミラースは王の座を守るためには手段を選ばなかった。指示通りにできない家来に暴力を振るうことは多々あった。ソぺスピアン卿もその暴力を受けた1人であり、ミラースに普段から不満を抱いていた。
一騎打ちをした時にカスピアン王子はミラースを生かした。だが、ミラースに不満が多かったソぺスピアン卿は衝動的にミラースを殺してしまう。
白い魔女(演:ティルダ・スウィントン)
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目次 - Contents
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の概要
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』のあらすじ・ストーリー
- カスピアン王子の暗殺
- 1年ぶりのナルニア
- 滅びたはずのナルニア
- ミラースの反撃
- 仲間集め
- 作戦の失敗
- 敵軍の襲撃
- ミラースの死
- アスランとの再会
- ナルニアの勝利
- 現代へ
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の登場人物・キャラクター
- ナルニアの王・女王
- カスピアン王子(演:ベン・バーンズ)
- ピーター・ぺベンシー(演:ウィリアム・モーズリー)
- スーザン・ぺベンシー(演:アナ・ポップルウェル)
- エドマンド・ぺベンシー(演:スキャンダー・ケインズ)
- ルーシー・ぺベンシー(演:ジョージー・ヘンリー)
- ナルニアの国民
- アスラン(演:リーアム・ニーソン)
- リーピチープ(演:エディ・イザード)
- アナグマ
- トランプキン(演:ピーター・ディンクレイジ)
- ニカブリク(演:ワーウィック・デイヴィス)
- コルネリウス博士(演:ヴィンセント・グラス)
- ナルニアの敵
- ミラース(演:セルジオ・カステリット)
- グローゼル将軍(演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)
- ソぺスピアン卿(演:ダミアン・アルカザール)
- 白い魔女(演:ティルダ・スウィントン)
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の用語
- ナルニア
- テルマール人
- 角笛
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- カスピアン王子「この角笛が君たちと私を結びつけたのだ」
- アスラン「同じことは2度は起きないんだよ」
- 激しい一騎打ち
- 水の精の魔法の力
- カスピアン王子に恋したスーザン
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ベン・バーンズのナルニア愛
- 残念なアンドリュー・ガーフィールド
- 『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Regina Spektor(レジーナ・スペクター)「The Call」