Lobotomy Corporation(ロボトミーコーポレーション)のネタバレ解説・考察まとめ

『Lobotomy Corporation』とは、韓国のMoon Projectが開発したシミュレーションゲームである。
2016年にアーリーアクセスが始まり、シナリオやシステム面の改善を経て2018年に正式版がリリースされた。ゲームの目的は、巨大企業ロボトミーコーポレーションの管理人となって、不思議な存在「アブノーマリティ」を管理すること。公式で対応している言語は韓国語と英語のみだったが、現在では日本語に対応している。

ゲームの舞台となるロボトミー社に新たに配属された管理人。
プレイヤーはXとなってゲームを進行していく。

視界には認知フィルターがかけられており、見るだけで発狂しかねないアブノーマリティの外見もかわいらしいぬいぐるみやキャラクターのようにデフォルメされている。
この認知フィルターは対アブノーマリティだけでなく他人にも適用されている。

Xと登場人物たちの対話を介して、プレイヤーには ロボトミー社やセフィラの存在などに関する情報が与えられる。
Xというのは本名ではなく、ロボトミー社によって与えられたコードネーム。
巨大企業であるロボトミー社はゲームの舞台となる収容施設以外にも同じ構造の収容施設をいくつも所有しており、他にも管理人となる複数の「X」が存在している。

A

ロボトミー社の創設者であり、アンジェラの創作者であり、アブノーマリティというものの発見者でもある人物。
直接登場することはないが、アンジェラなどから存在が語られる。
各キャラクターの回想などで徹底した現実主義者であることや、目的のためには手段を選ばない冷酷さ、明らかに劣っている者への冷淡なふるまいなど、人間性が欠如している人物であると描かれる。

A自体の本名は明かされないが、ゲームシナリオ最終盤で「A」の一部であると名乗る「アベル」「アブラム」「アダム」の3人が登場する。
彼らはA亡きあとに作られた人物(クローン)であり、Aが思い描いたシナリオの達成のために活動している。
作中ではAを鏡に例え、自身を「割れてしまった鏡の欠片のうちのひとつ」と答えている。
さらには、「ここに至るまでの無数のXのうち、真実にたどりついたもの」であり、「ここに至るまでの選択の結果」であると答える。

「アベル」「アブラム」「アダム」の3人のうち誰がシナリオの牽引役となるかでエンディングが決まる。

B

自らをBと名乗る謎の人物。
シナリオ序盤、Xのコンピューターに連絡し、アンジェラについて警告をしてくる。その警告曰く、アンジェラはロボトミー社かX自身を脅かそうとしているという。
数日に渡ってXに連絡をしてくるが、AIの嘘を見抜くプログラム「キノピオ」をXのコンピューターに送付した後に消息を絶つ(翌日、アンジェラが「ロボトミー社に侵入したネズミを処分した」という話をすることから、おそらくアンジェラに殺されたと思われる)。

レガシー版では最期にXにあてたメッセージの中にBから始まる名前のようなものが読める。
文字は映像が乱れていてまともに読めないのだが、おそらく「Benjamin(ベンジャミン)」であると推測される。

カルメン

Aとともにロボトミー社を創設した人物。
「コギト」と呼ばれる薬品によってアブノーマリティを生み出し、そこからエネルギーを生産する技術を開発した。
だが、その開発の途中の実験によって死亡し、彼女の外見をモデルとしてアンジェラが生まれた。

アンジェラ

Xをアシスタントする人間そっくりの超高性能AI。
レガシー版ではテキストのみの存在だったが、現行版でカートゥーン調の絵がついた。
機械らしく極端に効率主義的で冷徹な性格をしている。かと思えば、冗談を言ったり個人的な好き嫌いを述べたりと人間らしい一面も垣間見せる。

外見はカルメンという女性をモデルに作られている。
Xの認知フィルターが外れてしまっても女性の姿でいることから、他のセフィラとは違い実際に人型であることが推測される。

マルクト

職員の行動を管理するコントロールチーム担当のAI。テーマカラーは黄色。
茶色と黄色のショートカットで、赤いヘアバンドをした女の子の外見をしている。
性格は元気が良く楽天家だがドジで不器用。物事を忘れないようメモを取るためのクリップボードをいつも携えている。

モデルとなった人物は、ロボトミー社の職員であるエリヤという女性。
Xは認知フィルターによってエリヤによく似た女性の姿であると誤認しており、認知フィルターの機能が低下するとマルクトの真の姿を見ることができる。
その真の姿はメモ帳を手にした茶色い直方体のロボットで、正面上部には、セフィラとしての名である「MALKUTH」の文字がある。

イェソド

アブノーマリティや職員の情報を担当する情報チーム担当のAI。テーマカラーは紫。
ルールに厳しく、同僚であるセフィラや上司であるXに対しても容赦がない。
イェソドは職員に対する情けや信頼関係が不必要であると信じ、職員との交流は最低限しか取らない。
この冷血な言動は、個人的な親交を持って仲良くなってしまった職員が自分の指示で死んだことに由来している。

モデルとなった人物は、ロボトミー社の職員であるガブリエルという男性。
Xは認知フィルターによってガブリエルによく似た男性の姿であると誤認しており、認知フィルターの機能が低下するとイェソドの真の姿を見ることができる。
その真の姿は黒いテープで覆い隠された暗紫色の直方体のロボットで、正面上部には、セフィラとしての名である「YESOD」の文字がある。

ホド

職員の教育を担当する教育チーム担当のAI。テーマカラーはオレンジ。
気弱だが親切で面倒見が良い女性で、献身的で優しい性格をしている。
行動は職員の命を守ることに主眼を置いており、職員の精神をケアする独自のカウンセリングプログラムを企画するなど、セフィラの中では最も職員たちの身を案じている。
それは「いいセフィラ」として評価されたいがための行動であり、「いいセフィラ」とみられたいがために相手のことを考えない独善的な行動をとる。

モデルとなった人物は、ロボトミー社の職員であるミシェルという女性。
Xは認知フィルターによってミシェルによく似た女性の姿であると誤認しており、認知フィルターの機能が低下するとホドの真の姿を見ることができる。
その真の姿は銅色の箱が2つ組み合わさったような形状をしたロボットで、正面上部には、セフィラとしての名である「HOD」の文字がある。

ネツァク

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