ジャージー・ボーイズ(Jersey Boys)のネタバレ解説・考察まとめ

「ジャージー・ボーイズ」は、1960年代に活躍したポップスグループ、フォー・シーズンズの伝記をもとに脚色したブロードウェイの最高傑作を、巨匠クリント・イーストウッドが映画化した。神から与えられた歌声と、曲を作る才能、息のあったハーモニー、スターダムにのし上がった4人の若者”フォーシーズンズ”の名曲誕生に秘められた、友情、夢、栄光と挫折、そして今明かされる真実の物語。2014年に全米で公開。

トミーを通じてフォー・シーズンズと繋がりのあるマフィアのボスで街の権力者。
フランキーの声に魅せられ、彼を大変可愛がっていた。
トミーが多額の借金を抱えた際、フランキーから助けを求められ、第三者として高利貸しとの交渉の仲介役を買って出てバンドを助ける。

ボブ・クリュー(演: マイク・ドイル)

バンドがフォー・シーズンズと名乗る前から契約していたレコード・プロデューサー。
プロデューサーとして、またボブとの共作で作曲も手掛け、フォー・シーズンズに全面的に関わり彼らを超ビッグ・グループに育て上げた。

メアリー・デルガド(演:レネー・マリーノ)

フランキー・ヴァリの最初の妻。
フランキーの芸名「ヴァリ」のスペルをアドバイスし、バンドの初動時に結婚していた。
多忙となりほとんど家に帰らないフランキーに、精神的ストレスから情緒不安定になり、彼とのケンカが絶えずに離婚する。

ロレイン(演:エリカ・ピッチニーニ)

フランキーを取材した美人女性記者。
メアリーと別れた後、フランキーが一目ぼれし恋仲となる。
やがて、お互いの仕事が忙しくすれ違いが多くなったため別れてしまう。

『ジャージー・ボーイズ』の名シーン・名場面&見どころ

ヒットの「兆し」を直感したネオンサイン

クリューからバンド名やサウンドに大きな改革が必要だと言われ、なかなかレコードが出せない中、営業で行ったボーリング場のネオンサインは名前が”フォーシーズンズ”だった。フランキーは夜空に輝くその名前にヒットの「兆し」を直感し、以降グループ名を”フォー・シーズンズ”と改名する。

ボブが見ているテレビに若かりしイーストウッドが登場

ボブはヒット曲を書き続け、ホテルのスイートルームでパーティーが出来るまで売れっ子になった。
そんなパーティで、まだ童貞だったボブを見かねたトミーが部屋に女性をあてがうのだが、部屋で待っているボブが観ているテレビには、何と当時大人気だったTV西部劇「ローハイド」の若きクリント・イーストウッド(監督)の姿が映し出されていた。

エド・サリバンショーの場面に本人の映像が映る

アメリカで20数年続いた伝説のTVショー番組「エド・サリバンショー」に出演するフォー・シーズンズ収録のシーン。
司会者エド・サリバンが「全国の若者たちに、フォー・シーズンズです。拍手でどうぞ!」と紹介する場面が当時の本物の収録映像でモニター画面に映し出される。メンバーがステージに上がるときにサリバンのそっくりな後ろ姿も登場する。

歌って踊って楽しい本編のエンドロール

本編のラスト、ロックの殿堂表彰式のシーンが終わり暗転、クレジットタイトルロールが流れるかと思いきや、街角に若き日のフォー・シーズンズのメンバーが街頭に照らし出され、フィンガー・スナップで『シェリー』を歌い出す。
すると曲が変わり、本編の出演者が続々登場、皆で歌って踊って楽しさ溢れる2分半のエンディングロールとなっている。

関連動画

2lYYYuto
2lYYYuto
@2lYYYuto

Related Articles関連記事

アメリカン・スナイパー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アメリカン・スナイパー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アメリカン・スナイパー』とは、2014年公開のアメリカ映画である。イラク戦争に従軍した実在の狙撃兵クリス・カイルの自伝的原作を、巨匠クリント・イーストウッド監督が実写映画化。主演はブラッドリー・クーパーが務める。クリスは海軍史上最強と言われる伝説的スナイパー。だが過酷な任務に心を蝕まれ、彼と家族はその影響に苦しむ。残酷な戦場と虚しい戦争の実像を、過剰な演出を排除した構成で淡々と描く。ミリタリー・アクションとしての鑑賞にも十分堪えるが、極めてメッセージ性の強い反戦映画である。

Read Article

パーフェクト ワールド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

パーフェクト ワールド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

監督クリント・イーストウッド、主演ケヴィン・コスナーで1993年に公開されたアメリカ映画。 クリント・イーストウッドとケヴィン・コスナーというハリウッドの2大スター共演だが、フィリップ役の子役が素晴らしい演技を見せて、観るものを驚かせた。 脱獄囚ブッチは、逃亡中に8歳の少年フィリップと出会い、人質として連れ出す。逃亡の中で次第に心を通わせていく2人。せつないラストに心打たれるロードムービー。

Read Article

チェンジリング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

チェンジリング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ある日突然姿を消した息子が、5か月後に保護された。しかし息子として保護された少年は、彼女の本当の息子ではなかった。1920年代に実際に起きた「ゴードン・ノースコット事件」と呼ばれる連続少年誘拐殺人事件を、アンジェリーナ・ジョリー主演、クリント・イーストウッド監督により映画化したミステリー・ドラマ。

Read Article

グラン・トリノ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

グラン・トリノ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『グラン・トリノ』とは、2008年にクリント・イーストウッドが監督、プロデューサー、主演を務めたアメリカのヒューマンドラマ映画である。 ミシガン州を舞台に、頑固な元軍人ウォルトと、モン族の隣人、少年タオとの心の交流を描く。一度は、ギャングにそそのかされ、ウォルトの愛車を盗もうとしたタオであったが、ウォルトに仕事を世話してもらい、真面目に働く。一方で、ギャングの、タオへの嫌がらせはエスカレートしていく。タオやタオの家族を守る為、ウォルトは命を賭けて、ギャングを刑務所送りにする。

Read Article

ハドソン川の奇跡(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ハドソン川の奇跡(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハドソン川の奇跡』とは、日本で2016年に公開されたヒューマンドラマ映画。2009年に実際に起きた“ハドソン川の奇跡”と言われたUSエアウェイズ1549便不時着水事故と、その後の知られざる真実を描いている。俳優・監督として活躍を続ける名匠クリント・イーストウッドが監督を、主演を名優のトム・ハンクスが務めている。英名タイトルは、機長の愛称でもある「SULLY」。第40回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞を受賞。

Read Article

運び屋(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

運び屋(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『運び屋』とは、クリント・イーストウッドによる2018年のアメリカ合衆国のクライム映画。 家族を蔑ろにして園芸家としての仕事を続けてきたアール・ストーンは、やがて孤独な90歳の老人になっていた。そんなある時、アールは荷物を乗せて車を走らせるだけで高額報酬が手に入る怪しげな仕事を引き受ける。しかし、その仕事の正体は麻薬の運び屋だった。 家庭を顧みない生き方をしてきた老人の人生を描いており、家族との関係を再構築しようとするアールが見所の作品。

Read Article

硫黄島からの手紙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

硫黄島からの手紙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『硫黄島からの手紙』とは、アメリカ合衆国で製作された戦争映画。太平洋戦争末期の日本軍司令官、栗林忠道が家族に送った『「玉砕総指揮官」の絵手紙』に基づいており、クリント・イーストウッドが監督を、アイリス・ヤマシタが脚本を務めた。前作のアメリカ側からみた硫黄島での戦闘を描く、『父親たちの星条旗』と対をなす『硫黄島2部作』の日本側作品。2006年に発見された兵士たちの手紙から始まり、1944年当時の硫黄島守備隊の玉砕までの日々を陸軍一等兵西郷や守備隊指揮官栗林中将の目線から描いている。

Read Article

感動作揃い!老人と子供の心の交流を描いた映画7選!『ニュー・シネマ・パラダイス』など

感動作揃い!老人と子供の心の交流を描いた映画7選!『ニュー・シネマ・パラダイス』など

老人と子供の心の交流を描いた映画を集めました。名優クリント・イーストウッドが頑固な元軍人役を演じた『グラン・トリノ』や、父が遺したメッセージを解こうと主人公が奮闘する『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』、映画愛に溢れた名作『ニュー・シネマ・パラダイス』など全7作品。各作品のあらすじや見どころを紹介していきます。

Read Article

「前田有一の超映画批評」で95点以上を獲得した映画まとめ!『アメリカン・スナイパー』など

「前田有一の超映画批評」で95点以上を獲得した映画まとめ!『アメリカン・スナイパー』など

ここでは映画批評サイト「前田有一の超映画批評」で95点以上を獲得した映画をまとめた。イラク戦争で160人を撃ったアメリカ人スナイパーを描く『アメリカン・スナイパー』、ディズニー映画『ピーターパン』をもとに妖精の世界を描く『ティンカー・ベル』などを紹介している。

Read Article

目次 - Contents