バクマン。 / Bakuman.

バクマン。 / Bakuman.

『バクマン。』とは、大場つぐみと小畑健による漫画を原作とするアニメ作品。
2010年よりNHK教育テレビにて第1シリーズ~第3シリーズ、全75話が放送された。
高い画力を持つ『真城最高』と文才と発想に長けた秀才の『高木秋人』を主人公とし、二人の少年がコンビを組んで漫画家を目指していく道のりを描いた作品である。
多くの漫画関係の固有名詞が実名で使用されるなど、リアル志向な作品。

バクマン。 / Bakuman.のレビュー・評価・感想

バクマン。 / Bakuman.
7

一読の価値ありの漫画

漫画家を題材にした、漫画です。ある意味メタ的ですよね。漫画家志望の青少年には良い作品だと思います。一方、一般の読者には、なんだパターンなんだなと、そう見えてしまう感は拭えません。
やれバトルだ、トーナメントだ、学園祭だ、と。結局、バトルが面白いんですよね。
冒険後の純文学的な『葬送のフリーレン』ですら、バトルは見ものですから。もっと、新しいパターンはないものでしょうかね。
それを生み出したら、きっと歴史に残ることでしょう。
文学批評理論でいえば「作者の死」にあたります。もはや新しいものはなく、共時的・通時的に必然として書かれたものに過ぎず、作者という権威は終わっているという意味です。
映画にもヒットの法則は存在するらしく、脚本家のストライキは記憶に新しいです。
なんでもかんでも構造的になってしまい、閉塞感の拭えない感があります。

話は戻り、逆に漫画家志望であれば、こんなに参考になる漫画は存在しないのではないでしょうか。
今はクリエーターが全盛の時代と言っても過言ではありませんが、そういう世の中をつくった要因の1つと言えそうです。時代を作った価値ある漫画なので、一読の価値アリです。
漫画家志望であれば、なおさらでしょうね。
筆者は、漫画家志望ではないのですがね。

バクマン。 / Bakuman.
9

漫画を読む人・描く人全てに刺さる漫画

DEATH NOTEコンビの新作が本屋さんに並んでいて、1巻発売の頃からコミックスで完結まで追いかけた作品です。半ば脅迫のような形で絵の上手い主人公・真城最高(サイコー)を漫画家への道へ引き込む漫画原作者志望・高木秋人(シュージン)コンビが、とある夢を叶えるために、学生でありながらジャンプで連載を獲得し、18歳までにアニメ化を目指していく、まさに夢と苦労と汗と涙の物語です。中学3年生からかなり現実的な目線で漫画化を志し、サイコーもシュージンもどちらもその頃の年齢の子に比べるととても大人っぽいんですが、思春期らしく喧嘩をしてしまったり、色恋で色々とこじれたり、不本意な形で連載を途切れさせてしまったり等、様々ないざこざを乗り越えながら夢に向かって進んでいく姿に熱さと元気がもらえる作品だと思います。漫画を読むのが大好きな人は、漫画ができるまでの厳しい過程を楽しむことができ、漫画を描くのが大好きな人は、漫画家になることや、漫画家になれたとしても週刊連載をやっていくことの厳しさを漫画の中ではありますが感じられるのではないかなと思います。最終的なストーリーの目標として、サイコーがヒロインの亜豆と結婚するというのが根底にありますが、正直その部分はオマケに近い要素かなと個人的には思いました。もちろん、サイコーを支える大切な部分ではあるのですが、作品を作り続けるサイコーとシュージンの姿の方が印象に残りやすいです。

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9

漫画家を目指す少年たちが全力で夢に向かって駆け抜ける熱いストーリー

15歳で漫画家を目指し、真白と高木の2人で1つの作品を作り上げていくお話。

15歳ながら、たくさんの壁にぶち当たっても互いに切瑳琢磨しながら目標に向かって進んでいく2人を見ていると、いつの間にか感情移入してしまいます。
まるでいつもそばで応援していたかのような感情になり、漫画の連載が決定した時は特に嬉しくなりました。

編集部サイドの雰囲気も作中に盛り込まれていて、現実でもこんなに長い時間と労力と道のりを経て、ヒット作が世に生み出されているのだな、とアニメファンとしても感動しました。

一方、この漫画には恋愛要素も含まれています。
1話の序盤で真白の片思いだったはずなのに、1話終盤で結婚の約束をしていたのは正直驚きました。
現実味が全くない話の展開に最初は戸惑いましたが、漫画を作り上げていくストーリーに感情移入してしまうので、それはそれこれはこれといった感じで捉えると良いと思います。
主人公の片割れ高木は王道の恋愛をしてくれたので安心できました。
ストーリーのほとんどは漫画家になる2人の話になるので、恋愛要素も少し組み込まれているんだな、と軽い感じで見ていただけたら良いと思います。

現実世界ではこんなスムーズに進めるわけないのですが、自分にも何かできるかもしれない!チャレンジしたい!と勇気をもらえるアニメです。

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9

漫画 バクマン。 ~戦う漫画家少年達のサクセスストーリー~

少し絵が上手い主人公「真城最高」が、クラスメートで秀才の「高木秋人」とプロ漫画家を目指すサクセスストーリーです。
私も昔は漫画家になりたいと思ったことがあります。なぜかっていうと漫画家ってなんだか…儲かりそう!絵が少し上手(な気がするw)だからできるんじゃね?簡単そうだな!
なんて思っていました」。しかしその考えはバクマンを読むことで「何て甘い考えをしていたのか!」と気づくことになりました(泣)

注目要素
・上手すぎる絵とストーリー
・ヒロイン亜豆美保との約束
・普通の中学生がプロの漫画家を目指す
・努力は天才に敵うのか

・上手すぎる絵とストーリー
バクマンは日本で大ブームとなった漫画「ヒカルの碁」、「DEATH NOTE」の小畑健先生・大場つぐみ先生によるゴールデンコンビによって作られました。懐かしいな~。このお二人の作品は何だかマネしたくなりますよね?自分も学生時代に友達と碁をしたり、ポテチの中で文字を書いてみたり(実際バレないようにするのは無理でした)したものです。作画は小畑先生、原作は大場先生が担当されています。

・ヒロイン亜豆美保との約束
ヒロインで声優を目指すクラスメートの亜豆美保(以下亜豆)と真城最高(以下最高)は、自作漫画のアニメ化およびそのアニメに亜豆が声優として務められたら結婚するという約束をします。亜豆はおっとりしていてかわいく、男性なら一度は憧れたことがあるような女の子です。好きなタイプにもよるのでしょうが(笑)
序盤は控えめに最高と絡むシーンが多いですが、話が進むにつれて信念を持った美しい女性として成長していきます。最高とは時折ケンカをしたり、避けあったりと読者を心配させるようなシーンがみられますが、二人の現代ではみられない純情な恋愛観は、素直に応援したくなります。

・普通の中学生がプロの漫画家を目指す
叔父にプロの漫画家を持つ作画担当の最高、文芸作品の賞を受賞したことがある原作担当の高木秋人(以下秋人)。二人とも絵と作話の経験を持っていますが、基本的には普通の中学生です。この二人がライバル、編集者と出会い、少しずつ研鑚を積み上げていきます。特に最高の努力は凄まじく、倒れてしまうことがありますが、亜豆・秋人の支えにより病床中であっても「漫画家は絶対休載してはならない」という信念のもと作品を完成させ、困難に打ち勝ちます!
あ~自分も努力したい!最高に比べて俺はっ!と思わせてくれるシーンが多数あります。

努力は天才に敵うのか
天才漫画家の新妻エイジ(以下エイジ)の登場。当初は全く歯が立たずに諦めそうになりますが、最高と秋人は諦めずに立ち向かっていく姿が描かれます。
実際に天才っていますよね?俺の方が努力しているのに、こいつには絶対に敵わないっていう人。
しかしエイジは作画・原作・感性に秀でた才能を持っているだけでなく、食事と睡眠以外は全て漫画作りに没頭するといった努力の天才でもあります。一般人の僕としては何とかしてエイジを倒してくれ~なんて考えながら読んでいました。

総評
最高・秋人だけでなく漫画家達の生き方、努力を知ることができる本作。その他魅力的なライバルたちの登場、懐かしい漫画の情報や活躍を知ることができます。漫画好きな全ての方に是非読んで欲しい作品となっています。
果たして最高はブロの漫画家になりアニメをつくることできるのか、亜豆は最高の作った漫画アニメの声優を務めることができるのか、天才エイジを倒すことができるのか。
ぜひ原作を読んで確かめてみてください。

バクマン。 / Bakuman.
10

成功と挫折、ライバルとの熱い友情。戦わないバトル漫画「バクマン。」

バクマン。は週刊少年ジャンプで連載された大場つぐみ原作小畑健作画の少年漫画です。
亡くなった叔父を漫画家に持つ、普通を求める少年「真城最高」が、同級生の秀才「高木秋人」に「俺と組んで漫画家になってくれ!」と誘われるところから物語が始まります。一握りしか成功しない漫画の世界で、闘って命を落とした叔父を見ていた真城は初めは断るが、同じく一握りしか成功しない声優の世界に夢を抱く同級生で初恋の相手「亜豆美保」に、「自分の漫画がアニメになって、その声を亜豆が担当したときに結婚する」という約束をすることで漫画家の道を志します。しかし、彼らの道はそう甘いものではありません。同年代の天才の出現、同じく漫画家を志す人たちと漫画賞でのぶつかり合い。賞の獲得、そして敗北。なんとか連載する事ができても読者アンケートによる順位争い、毎週連載という自分との闘いが続きます。時にはコンビを解消する危機に陥ったり、夢への障害が立ちふさがったりしますが、何度も壁を越え、二人は無事結ばれます。そう、これはサクセスストーリーなんです。最後に幸せな未来が待っていると分かっていてもハラハラドキドキする展開は、王道の少年漫画と何ら変わりありません。邪道で王道な「バクマン。」、是非読んでみてください。

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漫画家が漫画家の裏側や努力を描く熱いストーリー

漫画家だったおじさんの死をきっかけに子供のころ描いていた漫画家という夢を諦めていた青年が、学年No1の学力を持つ男との出会いがきっかけでまた夢に走り出す物語。
漫画家としての画力という才能を持つ青年と、学年No1の学力でストーリーを考える才能を持つ青年の融合により週刊雑誌の連載を狙うため日々努力をする様は、見ていて頑張るパワーをもらえるものとなっている。おじの仕事部屋を2人で使う描写なんかも隠れ家感や秘密基地間を覚え、少年の心を鷲掴みにするでしょう。
いくら才能と才能の融合とはいえ主人公最強のストーリーに仕上がっていない、努力を積み重ねて進んでいく形になっているのが現代のアニメと違って長く楽しめる要素になっている。
実際主人公たちははじめ苦労するが、いわゆるライバルのキャラクターが二人の才能を一人に詰め込んで感覚で漫画家の仕事をすべてこなせてしまうという強大なライバルとなっています。そこに主人公ら二人は追いつこうという形で協力しスランプなども経験しながら作品を重ねくらいついていくスポコンにも似た感覚で楽しめる作品。この作品はどちらかというと尻上がりに面白くなっていきます。
「バクマン。」の作者は「デスノート」なども書いているので「デスノート」のキャラクターが物語終盤に登場したりするのもうれしい要素でしょう。

バクマン。 / Bakuman.
10

夢に向かって懸命に前進する姿に好感が持てます。

この『バクマン。』という漫画は、『デスノート』の作者、大場つぐみさんと小畑健さんの作品で、週刊少年ジャンプで連載されていました。
「勉強や部活、仕事がだるいなぁ」と、やる気が出ない人が読めば、たちまち明日から頑張れる作品であると思います。

主人公の真城最高と高木秋人の二人がコンビを組んで、漫画家を目指すストーリーになっております。
作風は一見、ジャンプ風ではないのですが、夢を叶えるために漫画を描くその人生の中にしっかりとジャンプ3大原則の「友情・努力・勝利」が盛り込まれており、かなり熱量のある作品です。

途中に、主人公の真城が入院して漫画を描くことを止められるシーンがあるのですが、入院しても病院で原稿を描くその姿からは「仕事に命を懸ける」といった男の熱さがひしひしと伝わってきました。

また、作中で真城たちは何度も連載を打ち切られ、その度に挫折を味わいます。
しかし、夢のために何度挫折を味わっても、諦めずにひたむきに突き進む姿に心打たれました。

この漫画を読むと、ほとんどの人が「自分が今取り組んでいる仕事、部活、勉強をもっと頑張ろう」と感じるでしょう。読んだことのないすべての人に是非、登場人物たちの熱量を味わっていただきたいと思います。

バクマン。 / Bakuman.
9

珍しい?!漫画家を題材とした漫画

『バクマン。』は2008年から週刊少年ジャンプで連載され、2012年で完結した作品です。全20巻で完結している作品のため、一気に読むこともできます。バクマンは今までの漫画であまり題材にされていなかった漫画家自身を題材としている漫画です。漫画が好きな人なら知りたい漫画家の裏側だけでなく、編集者さんの裏側も知ることができます。バクマンはダブル主人公で、一人が作画、もう一人が原作を務めて二人で漫画を描いていく物語です。2人は中学3年生の時ふとしたきっかけで漫画家を目指すことになります。最初はただの中学生だった2人が一流の漫画家になっていく物語です。漫画家を目指している人にはぜひ読んでいただきたい漫画です。作画の『真城最高』は中学3年生にして夢、希望を持って生きていくことはおろか、普通の人生を歩んでいければそれでいいと考える思春期の学生です。なぜそんな考えを持っている学生が夢しかない職業である漫画家を目指すことになるかも注目です。原作の『高木秋人』は真城最高と同じクラスなだけのただのクラスメート。しかも、学力トップクラスで未来のエリートコース間違いなし。周りから見ればそんなイメージを抱かれる高木秋人には、実は漫画家になるという夢がある。しかし作画ができない。そんな時、真城最高のノートの落書きを見てコンビを組んで漫画家になろうと持ちかけます。こんな、正反対の考えを持つ2人がどうやって一流の漫画家になるのか。ぜひ読んでいただきたいです。

バクマン。 / Bakuman.
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漫画が題材のジャンプの王道

キャラ、ストーリー、音楽。どれを取っても、高い評価をせざるを得ないアニメだと思います。あえて、タイトルに『ジャンプの王道』と書いたのは、努力、友情、勝利の三要素がふんだんに使われているのに、なんだか、ジャンプっぽくないように思えたからです。ストーリーは、漫画家の叔父をもつ主人公が、週刊少年ジャンプで漫画家を目指すというものです。これだけ見ると、王道中の大道のように見えると思いますが、恋愛要素がストーリーの中でかなり重要になります。作中で、「主人公の漫画がアニメ化されたとき、ヒロインの声優をこの作品のヒロインにやってもらう。この夢が叶ったら結婚する。それまでは会わない」、という約束をします。この約束が、『バクマン。』をジャンプっぽくなくしているな、と思います。そして、個人的にこの作品が好きな理由として、漫画が題材の作品のため、主人公やライバルが作ったキャラがたくさん登場します。このキャラたちが、とても魅力的なのです。羨ましくなるような大恋愛と、魅力的なキャラクターたち。友であり、ライバルである、という立ち位置がきちんと強調されており、『バクマン。』ならではの名言が、この作品を引き立てていると思います。

バクマン。 / Bakuman.
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漫画家シンデレラストーリー

『バクマン。』という漫画家を目指すというストーリーの漫画がある、ということを周囲からフワッと聞いていたものの、読まずにいたところアニメ化されていたので、一気に見ました。始まりが同級生で隣の席のマドンナ的女の子と両想いというアルアルスタート。そして、女の子は声優に、主人公は漫画家になりたい。お互いの夢が叶ったら結婚。というなんとも分かりやすい流れ。この時点で少し鑑賞意欲が減退したものの「漫画家」という世界については無知なので興味があり見続けることに。すると、見るほどに引き込まれてしまい結局3期まで一気に見ました。恐らくジャンプを意識したジャックという漫画での連載を通して描かれているのですが、漫画家さん同士の繋がりや漫画家さんと担当編集者さんの繋がりなど、初めて知ることが多くとても楽しめました。特に、担当編集者さんが作家さんと一緒になって連載漫画の展開を考えるシーンには、締め切りに作品を回収するだけだと思っていたので驚きました。また、同じく学生で連載デビューしたライバルがいるという部分でとても少年漫画らしいなと感じました。戦闘シーンこそないものの、ライバル作家さんとのせめぎ合いはカナリ見応えがあります。絵に描いたようなハッピーエンドでまさにキラキラシンデレラストーリーだなと思いましたが、ストーリー展開が飽きさせない構成なのでおススメしたい作品です。