人魚沼(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『人魚沼』とは2013年7月6日公開、Uri Games・うり制作のホラー探索ADV。対象年齢は全年齢となっているが、グロテスク、性的な描写を含む。
大学の夏休み中、旅行に来ていた主人公達4人は山道に迷い、偶然通りかかった男性に自宅へと招かれる。その後霧によって陸の孤島となった館からの脱出を目指す。
得体の知れないものが迫りくるおぞましさ、垣間見える怪異への嫌悪感、恐怖が濁った沼のようにどろりとまとわりついてくる物語。
向こう岸で、地下室へ入るための扉を探索する。
地図上の茶色は大きな岩を表している。実際の地形と照らし合わせ、岩の右横の地面を調べることで隠し扉を発見することが出来る。
『人魚沼』の登場人物・キャラクター
山崎 凛(ヤマザキ リン)
CV:武川鈴子
プレイヤーが操作する主人公
金髪に染め、パーマを当てウェーブを出したロングヘアが特徴の目鼻立ちのくっきりした美人。
頭はよくなく、直情的。口調も性格も荒く、初対面の男性にタメ口で話しかける。
女性らしさに欠けていて、ガサツで仲間内からもサル呼ばわりされるが、仲間のピンチに立ち向かうなど情が篤く勇敢な一面も。
強気でありながら、問題が起こると弱気になってしまったり、押しに弱かったりする。
スタイルがいいことが作中のとあるシーンで判明する。
若杉 清太郎(ワカスギ セイタロウ)
CV:五月雨柾
準主人公枠で、お助けキャラ。プレイ中には彼を操作する場面も。
背が高く、銀髪で少々強面。
頭が良く博識で、あまり頭の良くない凛をサポートする。
礼儀を重んじ年配の人間をたて、由香や雄太にはそっけないが優しく接する。だが、凜に対しては短気になりすぐに激昂する。
しかし彼女の乱暴ながら素直な性格が憎めず、何かと世話を焼いてしまい、勉強面ではよく頼られている。
菊池 由香(キクチ ユカ)
CV:奈凸
主人公・凜の親友。
深緑がかった黒髪のボブヘアを持つ可憐な女性。柔らかく落ち着いていて、おっとりした性格故に男性からのアプローチを多数受けている。
思慮深く軽率に意見を発しないように気を付けているが、それが周りから気弱であまり人に意見を言わない人間だとみられてしまう。
作中冒頭で体調を崩し、寝込んでしまう。その「あまり意見をしない、ものを言わない性格」故か真っ先に「人魚の呪い」の影響を受け、ブクブクと膨らんだ水死体のような悲惨な姿に。
怪異は取り込んだ彼女の姿を借りて凜に語り掛け、人質にとる。凜は親友を救うため、人魚沼にまつわる怪異に挑んでいく。
高橋 雄太(タカハシ ユウタ)
CV:銀零煌
人懐っこい楽天家で、ムードメーカー。
茶髪でひょろりとしているが、いつもニコニコ笑っている好青年。
清太郎とは高校三年間同じクラスで、今でも仲が良く2人でつるんでいる。
作中で怪異に取り込まれ、寝込んでいた由香に対してとある行動を起こし、プレイヤーをドン引きさせる。
彼が影響を受けた怪異は「人魚の呪い」ではなく「土田家の男達の妄執」。醜くおぞましい、水死体である「人魚」に心惹かれるようになっていく。
明るく気さくだった彼が怪異に取り込まれ、狂っていく姿は不気味で、変わり果てた由香の姿とともにプレイヤー達に恐怖と生理的嫌悪を与える。
土田 幸男(ツチダ ユキオ)
CV:ナツイチ
4人を招き入れた館の主。近隣の山々を所有する大地主。
客人がいる状態での外出など不可解な点がある。
妻と娘がいたが、30年ほど前に逃げられている。子供達は妻が引き取ったが水難事故で死亡しており、再婚などもしていないため彼の代で土田の家は終わることになる。
電話を使えなくしたのも、電気を止めたのも、4人が外部に逃げられないように工作していたのも彼。
彼はずっと人魚の解放を願っており、何も知らない第3者が彼の一族の妄執と、犠牲となった人魚達の呪いを終わらせてくれることを待っていた。
しかし彼自身も土田家の男で、醜い人魚達を愛してしまっていた。そのため人魚達を弔うことも、手放すことも出来ず、愛という妄執にとらわれたまま生きていた。
凛達がすべてを終わらせた後、彼は残り短い生涯を弔いに費やすことになる。
『人魚沼』のアイテム
新聞記事
土田老人の元妻「川本サエコ」と双子の娘「チヨ」「チエ」が死亡した時の記事。溺れる2人の娘を助けようとした元妻が飛び込み、3人ともなくなってしまったことが書かれている。
新聞の年月が旧館入り口の南京錠のナンバーとなる。
薪
旧館玄関横、物置で発見できる。
入手することで、必ず由香・雄太が死亡するイベントが発生する。
かんざし
沼の中から発見する。
地下保存庫で使用することで、達成度表No.45「返すよ」を見ることが出来る。
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目次 - Contents
- 『人魚沼』の概要
- 『人魚沼』のあらすじ・ストーリー
- 新館
- 旧館
- ルート分岐(由香・雄太)
- 由香・雄太死亡時
- 由香・雄太生存時
- 由香・雄太の分岐後
- ルート分岐(清太郎)
- 清太郎が死亡する
- 清太郎が生存する
- エンディング
- 八百比丘尼(清太郎・由香・雄太死亡)
- とわに、そこに(由香・雄太死亡)
- 秘密(清太郎のみ死亡)
- 水の中の夢(全員生存)
- 『人魚沼』のゲームシステム
- ボイス
- 達成度
- 謎解き
- 双子の部屋
- 2F広間(壁に水槽のある部屋)
- 旧館の南京錠
- 食堂の柱時計
- 雄太に追いかけられるイベント
- 花の木箱
- 隠し扉
- 『人魚沼』の登場人物・キャラクター
- 山崎 凛(ヤマザキ リン)
- 若杉 清太郎(ワカスギ セイタロウ)
- 菊池 由香(キクチ ユカ)
- 高橋 雄太(タカハシ ユウタ)
- 土田 幸男(ツチダ ユキオ)
- 『人魚沼』のアイテム
- 新聞記事
- 薪
- かんざし
- 『人魚沼』の用語
- 人魚沼
- 人魚沼伝説
- 『人魚沼』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 人魚の正体は溺死させられた女達の死体
- 以前の凛はおしとやか
- 『人魚沼』のテーマは矛盾
- 公式資料集
- 『人魚沼』の公式HP