インデペンデンス・デイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『インデペンデンス・デイ』は1996年に公開されたアメリカのSFアクション映画。タイトルの意味は「独立記念日」で、物語の設定がアメリカの独立記念日である7月4日であることから取られている。
ある朝、世界各地の都市に巨大なUFOが突如出現し、大規模なレーザー攻撃で街を破壊していく。圧倒的な力を持つ宇宙人と人類との戦いを描く。

スティーブンの恋人でシングルマザー。職業はストリッパー。長年交際していたが、「妻がストリッパー」ということが宇宙飛行士を目指しているスティーブンの審査のマイナス印象になることを避けるため結婚には至っていなかった。
しかし終盤にはお互いの真の愛情を確認し合い、スティーブンの最後の出撃直前に正式に結婚を果たした。
UFOによる最初の都市攻撃の真っ只中にいたが、息子を守るため機転を利かせて攻撃を生き延び、その後も生存者を助けて回るなど正義感の強い一面を見せた。

ラッセル・ケイス(演:ランディ・クエイド)

田舎町の農薬散布飛行機のパイロット。酒浸りで周囲に自分は10年前にエイリアンに誘拐されたことがあると吹聴していたことから変人扱いされ、唯一の家族である息子達にも厄介者扱いされていた。
しかし最後の作戦では戦闘機パイロットとして志願し戦闘に参加、UFOがエリア51に主砲レーザーを発射しようとした直前に特攻をかけてその攻撃を阻止し、UFOごと自爆して人々を救った。
その結果名誉を回復し、英雄として扱われることとなる。

登場するエイリアン

本作で敵として登場するエイリアンは都市伝説で語られるエイリアンの定番モデル(タコのような火星人型と頭が大きく体の華奢なグレイ型)を掛け合わせたような姿をしている。
文明は地球より遥かに進んでおり、彼らの操る直径数十kmもの大型UFOや戦闘機型の小型UFOは全て透明なバリアで覆われていて核攻撃すら通用しない強固さを誇る。
活動するときは外骨格のようなスーツを身に纏っていて人間と軽々と投げ飛ばすほどの力を持つが、スーツの強度は拳銃程度の攻撃でもダメージを与えられるレベルに留まる。スーツ内の本体は小柄で非常に脆弱である。
また、人間の脳内に直接イメージを流し込むようなテレパシー能力を持っており、仲間同士の会話ではこの力を用いていると考えられている。さらに作中で人間側の捕虜となったエイリアンは触手で人間を捕らえてその声帯を操って喋らせ、人間と対話するような器用さも見せていた。
性格は凶暴で和平などの友好関係を築く気は一切なく、地球や人類の被害を全く省みず破壊を繰り返した。

インデペンデンス・デイ(Independence Day)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

宇宙人に関する都市伝説・噂をモチーフにしている

作中で語られる話に「ロズウェル事件」という事件ががある。これは「ロズウェル付近の牧場で発見された空飛ぶ円盤が軍によって回収され、ネバダ州にあるアメリカ空軍基地に保管されて研究されている」というものであり、この基地が「エリア51」と呼ばれる、UFOマニアにとって最も有名な都市伝説の舞台となっている。この地域はUFOの目撃情報も多いが、実際はこの基地で試験飛行を繰り返していたアメリカ軍のステルス戦闘機がUFOと見間違えられたという説が現実的である。

撮影中のヘリがUFOと見間違えられて通報が殺到

作中に登場した「ウェルカム作戦(多数のライトを積んだヘリコプターでUFOに向けて合図を送り意思疎通を試みる作戦)」用のヘリコプターの撮影の際、ロケ地でこのヘリをUFOと見間違えて警察に通報する住民が相次いだ。その件数は150件にものぼり、あやうく新たにUFOの都市伝説を作ってしまうところとなった。ライト装備のため前後だけでなく左右にも幅をとり、夜の上空で点滅するヘリコプターは確かにUFOと間違えられそうである。

『宇宙戦争』のオマージュ

劇中で最終的にエイリアンに打ち勝ったきっかけは人類のコンピューターウイルスだったが、これはSF小説の金字塔『宇宙戦争』のオマージュと言われている。『宇宙戦争』で最終的に火星人を打ち倒したのは地球の病原菌などの微生物であり、これらに耐性のなかった火星人たちは皆病気で絶滅したという結末だった。本作はこれをコンピューターウイルスに置き換え、現代的にアレンジしたとされている。

2016年に20年ぶりの続編が公開

本作の公開から20年を経て、2016年には続編である『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』が公開された。
その作中ではエイリアンの装備や技術を得た人類が史実とは異なる技術的・文化的な発展を遂げており、月面基地や宇宙空間をも飛行できる戦闘機、重力を操って飛ぶ輸送機など現実の人類より遥かに文明が発展している。
エイリアン側も捕獲された仲間の救出や人類への報復のため人類の進歩レベルを上回る規模の群れを揃え、強敵として再び人間達の前に立ちはだかる。続編では直接の戦闘に特化した歩兵タイプや巨大な女王エイリアンなど、本作よりバリエーション豊かな敵が見られる。
本作のキャストも多くが続投しており、デイヴィッド役のジェフ・ゴールドブラムや大統領役のビル・ブルマン、ジャスミン役のヴィヴィカ・A・フォックスなど懐かしい顔ぶれの再登場はファンの間で話題となった。その一方でスティーブン・ヒラー大尉役を務めたウィル・スミスは出演料やスケジュール上の理由から出演しておらず作中では既に死亡したことになっている。

7oa0a8a1m6
7oa0a8a1m6
@7oa0a8a1m6

Related Articles関連記事

メン・イン・ブラック3(MIB3)のネタバレ解説・考察まとめ

メン・イン・ブラック3(MIB3)のネタバレ解説・考察まとめ

SFアクションコメディーの大ヒット作「メン・イン・ブラック」シリーズの3作目。「魔法にかけられて」「アダムス・ファミリー」を手がけるバリー・ソネンフェルド監督、「E.T.」「宇宙戦争」などSFの名作を生み出したスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮。秘密組織MIBのエージェントJは、相棒であるKや、地球の未来を救うため、タイムスリップし過去の歴史改変を行う敵と戦う。

Read Article

メン・イン・ブラック2(MIB2)のネタバレ解説・考察まとめ

メン・イン・ブラック2(MIB2)のネタバレ解説・考察まとめ

『メン・イン・ブラック2』とは、大ヒットSFコメディー映画『メン・イン・ブラック』の続編。独特な世界観を作ることで知られるバリー・ソネンフェルドの監督作である。秘密組織MIBのエージェントJは、ある捜査に入るが25年前に起きた事件が関連していた。当時の事件担当であるKを連れ戻し再びコンビを結成。Kの記憶に眠る当時の事件を紐解きながら迫り来るエイリアンの陰謀を阻止すべく、地球の存亡をかけた戦いが始まる。

Read Article

グランド・ブダペスト・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

グランド・ブダペスト・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『グランド・ブダペスト・ホテル』は、ウェス・アンダーソン監督、レイフ・ファインズ主演で製作された。ズブロフカ共和国にあるグランド・ブダペスト・ホテルが物語の舞台である。コンシェルジのグスタヴと部下のムスタファを主人公に、常連客をめぐる殺人事件と遺産争いに巻き込まれた二人が、ホテルの威信のためにヨーロッパ中を駆け巡り事件解明に奔走する。本作は1930年代、1960年代、1985年、現在と4つの時間軸で展開されていく。

Read Article

ジュラシック・パーク(Jurassic Park)のネタバレ解説・考察まとめ

ジュラシック・パーク(Jurassic Park)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジュラシック・パーク』とは、1993年に公開されたSF映画である。スリラー、ホラー、パニック、アクション、ドラマなど様々な要素で構成されている。マイケル・クライトンによる同名小説を原作としており、監督はスティーヴン・スピルバーグ。後に続編が公開されるジュラシック・パークシリーズの第1作。 バイオテクノロジーにより作られた恐竜が暴走し、恐竜に追われる恐怖と、仲間を守ろうとする主人公達の絆を描いており、生命や科学技術に関する倫理観が問われている。

Read Article

イコライザー2(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

イコライザー2(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『イコライザー2』とは、2018年に製作されたアメリカのヴィジランテ・アクションスリラー映画で、2014年に製作された『イコライザー』の続編である。普段は配車サービスの会社で運転手として働いている元CIAエージェントだったロバート・マッコールが、CIA時代の同僚スーザンが殺されたことを受けてその復讐に動き出すというストーリーになっている。監督は前作に引き続きアントワン・フークアが務め、主人公のロバート・マッコールも引き続きデンゼル・ワシントンが演じている。

Read Article

イコライザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

イコライザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『イコライザー』とは2014年に製作されたアメリカ映画で、1980年代にアメリカで放送されたテレビドラマ『ザ・シークレット・ハンター』の初の劇場版である。普段はホームセンターで働く主人公のロバート・マッコールは元CIAのエージェントで、偶然知り合った娼婦を救うためにロシアン・マフィアと戦いを挑むサスペンスアクション。監督はアントワン・フークアが務め、主人公をデンゼル・ワシントンが演じ、マートン・ソーカス、クロエ・グレース・モレッツらが共演した。

Read Article

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』とは1997年に製作されたアメリカ映画で、1993年に製作された『ジュラシックパーク』の続編である。イスラ・ヌブラル島で起きた事件から4年、その島とは異なるサイトB呼ばれる場所で恐竜の存在が確認された。新たに社長になったハモンドの甥のルドローはサイトBにいる恐竜を捕獲し、サンディエゴに新たな「ジュラシックパーク」を建設しようとしていた。マルコムたちがその計画を止めようとするも捕獲は成功し、サンディエゴへと運ばれるがそこで悲劇が再び起こってしまう。

Read Article

ジュラシック・ワールド/炎の王国(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ジュラシック・ワールド/炎の王国(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』とは、2018年6月22日にアメリカ合衆国で公開された映画。『ジュラシック・パーク』シリーズ5作目の映画である。 日本公開は2018年7月13日。前作での大惨事から3年。放棄されたジュラシック・ワールドを有したイスラ・ヌブラル島には火山噴火の兆候が見えていた。噴火へのタイムリミットが迫る中、主人公オーウェンと彼の仲間たちは恐竜たちの救出チームに参加する。それぞれが奮闘する中、オーウェンたちは救出劇の裏に隠された陰謀にも巻き込まれていく。

Read Article

スーサイド・スクワッド(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

スーサイド・スクワッド(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『スーサイド・スクワッド』とは、2016年8月にアメリカ合衆国で公開された、悪役だらけのヒーローアクション映画である。DCコミックスが刊行する人気アメリカン・コミックスシリーズ『スーサイド・スクワッド』の実写映画化されたものでもある。スーパーマンの死から数か月後、米国政府の高官・アマンダによる対メタヒューマン特殊部隊「タスクフォース」、通称”スーサイド・スクワッド”のメンバーになった元精神科医ハーレイ・クインが、恋人のジョーカーと複数の犯罪者たちと共に、世界崩壊の危機に立ち向かっていく。

Read Article

幸せのちから(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

幸せのちから(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『幸せのちから』とは、クリス・ガードナーがホームレスから自力で証券会社の社員になり、会社を設立した逆転人生の実話を描いた映画である。2006年にアメリカで公開され、興行収入は日本円で27億円、ドルで3億を超えた。製作会社、配給会社は共にコロンビア映画である。主演のウィル・スミスが、息子のジェイデン・スミスと親子出演したことでも話題になった。息子を幸せにするため、社員になるまでの辛い研修期間を乗り越える父親の姿に感動するヒューマン映画である。

Read Article

ビューティフル・マインド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ビューティフル・マインド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ビューティフル・マインド』とは、ノーベル経済学賞受賞の数学者ジョン・ナッシュの半生を描いたアメリカの映画。 数学界、経済界にとって画期的な理論「ナッシュ均衡」を発見、発表する天才数学者のジョンだが、人付き合いが苦手な中で仲の良い友人が出来たり秘密部隊から極秘任務を任されるという幻覚を見る統合失調症に苦心した。本作では統合失調症の世界観の例を示すとともに、最初は自身の幻覚を現実と思い込んでいたジョンが事実を受け止め、周囲の人たちと共にその事実と向き合っていく様が描かれている。2001年公開。

Read Article

アラジン(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アラジン(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アラジン』とは、2019年にウォルト・ディズニー・ピクチャーズが制作した実写ミュージカル映画である。1992年に公開した同名2Dアニメーション作品のリメイク版作品となっている。長年愛される原作のストーリーに、リアリティのある設定とインド映画を思わせる華やかなダンスシーンが加えられた、ディズニー実写映画の成功例である。

Read Article

『インデペンデンス・デイ』の都市伝説・トリビアまとめ!他作品へのオマージュシーンも解説!【ID4】

『インデペンデンス・デイ』の都市伝説・トリビアまとめ!他作品へのオマージュシーンも解説!【ID4】

映画『インデペンデンス・デイ』の都市伝説・トリビアなどを集めました。宇宙船やエイリアンのデザインのまとめや、「ロズウェル事件」だけでなく、様々なSF・パニック作品へのオマージュが見られる点などを紹介。知れば映画がより面白くなる情報を、どんどん紹介していきます。

Read Article

坊主頭・スキンヘッドが似合うイケメンで男前な芸能人・スポーツ選手まとめ!松本人志など

坊主頭・スキンヘッドが似合うイケメンで男前な芸能人・スポーツ選手まとめ!松本人志など

坊主頭やスキンヘッドの人って、端からみるとちょっと怖そうな印象がありますよね。でも、芸能人やスポーツ選手の中には好んでこのスタイルにしている人もいて、これがまた非常に似合ってるんです。この記事では、坊主頭やスキンヘッドが似合う著名人について国内外問わずにまとめてみました。あなたの好きな人の画像はありましたか?

Read Article

【ウィル・スミス】惚れてまうやろ!「世界のイケメン」ベスト100【ジョニー・デップ】

【ウィル・スミス】惚れてまうやろ!「世界のイケメン」ベスト100【ジョニー・デップ】

2012年、ファッション雑誌『グラマー』が「最もセクシーな男性100人」を発表しました。その中にはウィル・スミスやジョニー・デップなど、日本でも名を知られているイケメンたちが数多くランクインしています。なかなか日本人男性には見られないような彫りの深い顔、バツグンのスタイル、ステキすぎるスマイル…もうこんなん見たら、惚れてまうやろ!

Read Article

本当にカーラ・デルヴィーニュ!?『スーサイド・スクワッド』の魔女エンチャントレス

本当にカーラ・デルヴィーニュ!?『スーサイド・スクワッド』の魔女エンチャントレス

モデル・女優として世界的に活躍し、日本にも多くのファンがいるカーラ・デルヴィーニュが、『スーサイド・スクワッド』で敵役となる魔女エンチャントレスを演じた。薄汚れた肌に黒い髪、鋭い眼光の怖ろしい悪役だ。普段の朗らかで明るいイメージとは真逆のキャラクターに多くの注目が集まった。

Read Article

ハーレイ・クインを完全再現!人気芸能人によるハロウィン仮装画像まとめ【2016年】

ハーレイ・クインを完全再現!人気芸能人によるハロウィン仮装画像まとめ【2016年】

映画「スーサイド・スクワッド」が公開された2016年。ハロウィンシーズンになると、作中に登場したキャラクター、ハーレイ・クインのコスチュームが大人気に!小嶋陽菜やぺこなど、人気芸能人もハーレイ・クインに扮した姿を披露しました。ここでは話題となった画像や、ネット上の反応をまとめました。

Read Article

目次 - Contents