ウルフ・オブ・ウォールストリート(The Wolf of Wall Street)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は2013年に公開された、マーティン・スコセッシ監督によるアメリカ合衆国の伝記・コメディ映画だ。原作は『ウォール街狂乱日記 - 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』。経済大国アメリカのニューヨークにある、世界最大級の金融街ウォールストリートを舞台に繰り広げられる証券マンの実態を描く。主演はレオナルド・ディカプリオで、投資銀行・LFロスチャイルドに入社したジョーダン・ベルフォート役をユーモアたっぷりに演じている。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の概要

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(The Wolf of Wall Street)は、2013年のアメリカ合衆国の伝記・コメディ映画で、ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 - 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を原作としたマーティン・スコセッシ監督作品。脚本はテレンス・ウィンターが執筆。主演はレオナルド・ディカプリオであり、ジョナ・ヒル、ジャン・デュジャルダン、ロブ・ライナー、カイル・チャンドラー、マシュー・マコノヒーらが出演している。スコセッシとディカプリオのコラボレーションは今作で5度目となる。
日本では2014年1月31日に公開された。日本公開版ポスターのキャッチコピーは「貯金ゼロから年収49億円 ヤバすぎる人生へ、ようこそ。」。

世界最大級の金融街ウォールストリートを舞台に、証券マンの実態を描いており、ブラックユーモアがたっぷりと詰まっている。「強い性的なコンテンツ、写実的なヌード、薬物の使用、言語、いくつかの暴力場面」がでてくるため、この映画のレイティングはR指定となった。
本作は第86回アカデミー賞において作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚色賞の5部門にノミネートされた。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のあらすじ・ストーリー

ブローカーのジョーダン

22歳で美容師と結婚したジョーダン(演:レオナルド・ディカプリオ)は、株取引の資格を取るために入社した大手証券会社で厭味な上司がついた。しかし彼の上司よりもさらに実力のあるブローカー、マーク・ハンナに気に入られ、ランチまで一緒にすることになる。そこでドラッグとマスターベーションを薦められ、ウォール街の実情を知ることに。なんとか半年間の研修を終えた初日に「ブラックマンデー」に襲われ証券会社は破産し退社することになってしまう。

ペニー株で5,000ドル

失業してしまった彼は、仕方なしに職を探すことにする。すると新聞に載っている小さな投資銀行を見つけ、投資部門を訪れたが、埃まみれ、トレイの音はだだもれ。タバコの煙る劣悪な環境でコンピューターなど無く「クオトロン(コンピューター)は置いてないのか」と尋ねると、「ここでは店頭株だけだから必要ない」と言われる。彼が扱えるのは店頭取引中心の1株6セントのペニー株、手数料50%などのジャンク債だけだが、売り込みの電話をかけると皆から凄腕と驚かれるほどの頭角を現していく。

最悪な営業マン

普段ならエリートが集まる証券会社、しかし学歴も最悪、中卒が大半だった。いいところでロースクール卒。通常ならハーバード卒などが前提条件になるのだが、彼らはガレージを探して机と電話を置き、大会社や富豪に電話をかけまくって嘘八百ならべたて、株を売買していく。この際彼は言葉遣いやセールスの極意(単純にダマしかた)を記したマニュアルを用意してスタッフ教育を徹底した。そしてどんどんと取引が増えていき、26歳の時にストラットンオークモント社を設立する。名前は「ウォール街の老舗らしいもの」と彼自身がつけたもので、実際その名前はウォール街中に知られることになる。

合法か怪しい会社

IPO株など株式投資詐欺とマネーロンダリングを中心とした経営で年収4900万ドルを荒稼ぎし、ウォール街で「ウルフ」と呼ばれるまでになった。その日を中心に連日のように、金と物欲に目がくらんだ求職者が集まる。また、売春婦や破廉恥なパーティを連日行い、違法ドラッグと性的不品行のまさに酒池肉林のモラルのモの字も無いような劣悪な会社になっていく。

最愛(?)の妻ナオミ

またプライベートで出会ったナオミ(マーゴット・ロビー)と意気投合。ナオミと結婚するため最初の妻とは離婚し、彼女の名を冠した豪華クルーザーをプレゼントするなど、ぞっこんぶりが窺える。

スレスレのライフスタイル

ジョーダンは家庭を築き子供が生まれるが、それでも彼の売春婦好きは治らない。彼は会社のお金を綺麗にするために(洗いにかける)スイスの銀行に口座を開く。スイス人の足元を見る態度にムカつくジョーダンだが、そこはカネのため。そして家族総出で彼の会社の不正会計を包み隠すようになった。ジョーダンはクルーザーナオミ号を訪れたFBI捜査官を買収しようとするが、水際で自分の立場が危うくなったことを察知し、追い出した。しかしドラッグを決め込んでフェラーリを運転するという失態を犯し、警察に逮捕される。しかしすぐさま釈放された。警察が逮捕した理由はドラッグ使用の運転だが、彼に運転の形跡は見られなかったからだった。

法の包囲網

ストラットン・オークモント社は不正利益からFBIの捜査対象となり、彼の人生に大きな転機が訪れることとなる。FBIや公正取引委員会などがなんども立ち入り精査を行なうも詐欺に長けたスタッフにごまかされ、成果を得ず帰っていく。しかしそんなことであきらめるFBIではない。FBIはずっとジョーダンたちをマークし続け、ついに彼らは逮捕されていく。20年の刑を受けるか、FBIに協力して情状酌量されるか、究極の選択を迫られ、協力することに。ジョーダンたちは隠しマイクを仕込まれ出社することになる。

ストラットン・オークモント社へ鉄槌

社員はジョーダンの復帰を喜び歓迎する。社長室でドニーと話している最中マネーロンダリングなどの話題になりそうになったとき、「盗聴器を仕掛けられている、何も話すな」と書かれたメモをドニーに見せると、ドニーも察知しヘタな演技をする。しかしそのメモがドニーのミスでFBIに渡り、社長ジョーダン以下20名以上の幹部を含む社員が逮捕されるという惨劇でストラットン・オークモント社の歴史は幕を閉じる。

ジョーダンの人生

ジョーダンは3年の刑期、刑務所で営業のセミナーを開いたり、自分が資産家であることを自覚し、誇り高く刑務生活を送る。出所後ニュージーランドで同様のセミナーを開いたと嘯かれている。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の登場人物・キャラクター

ジョーダン・ベルフォード(演:レオナルド・ディカプリオ)

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