家栽の人(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『家栽の人』は1988年~1996年に『ビッグコミックオリジナル』で連載された毛利甚八作・魚戸おさむ画の裁判を扱った人情物青年漫画、及び本作を原作としたテレビドラマである。家庭裁判所の裁判官桑田義雄が裁判を進めていく中で裁判に関わる人々の心情を書いた人情系漫画。多くの悩みや問題を抱えて裁判所にやってくる人々を桑田が裁判を通じて救っていく。また、桑田に様々な感情を持ちながら桑田と関わっていく裁判所の個性的な職員たちも魅力的だ。
高原地裁の裁判官。体罰の事件を裁判長として担当することになる。特技はバレないように居眠りすることと尾行。仕事が終わるとすぐに帰っていく桑田を変装して尾行し、桑田が原告と知り合いであることを知ると、桑田を裁判に参加させる。桑田をいい父親と評価しているが、桑田が寺尾の傷害事件の後落ち込んでいることを知った時は、弱虫と激を飛ばした。
佐伯祐介(さえきゆうすけ)
高原地裁の裁判官で、事件の裁判では左陪席を担当。桑田より後輩であるため、桑田が現場検証で沼に入った際は自身も立候補して沼に入る。
その他の人物
松門吉徳(まつかどよしのり)
春河市にすむ盆栽師で、80歳を超える老人。盆栽をよく見に来る桑田に孫のことを相談したのをきっかけに桑田を気に入り、しょっちゅう盆栽を持って春河支部に遊びに来る。桑田を自分の跡取りにしたいと考えている。
オバケ屋敷の森に住む学者
春河市の「オバケ屋敷の森」の洋館に住む学者。本名は不明。桑田以上の植物の知識を持つ、桑田の友人。神社の大木が切られそうになった時にやめさせようと木に登って大暴れして、住居不法侵入と公務執行妨害で逮捕されたことがある。また準禁治産者でもあるという。高崎が彼と桑田が友達だと知って仰天するほどの有名な危険人物であるらしく、目黒は桑田に彼との付き合いをやめるよう言う。桑田が転任した後は一緒に旅行に行ったり、転任先の岩崎市について行ったりする程仲がいいようだ。
石嶺セーラ(いしみねせーら)
石嶺渉の妻で、フランス人。夫とは仲がいいが、夫の冷淡さを諫めることも多い。桑田のことはいい人だと評価している。
桑田守(くわたまもる)
桑田の息子で小学生。非常に行動力が高く礼儀正しい。桑田が春河支部を去った後父親ゆかりの島を旅行する回から登場する。高原地方裁判所に舞台が移ってからは主要人物として登場するが、教師との対立から不登校になってしまう。栄中学校の生徒の寺尾と出会い、彼や彼の同級生達と友情を育むこととなる。名前は「まもる」だが、かつて飼っていた死んでしまった飼い犬を忘れないように犬の名前の「まる」を名乗っている。
須藤(すどう)
教育委員会の委員で、被告として裁判に参加する。今回の体罰に賛成の立場であり、裁判が不利になると教師達を切り捨てようとした。また寺尾が傷害事件を起こすことを喜んだりと、自分本位な性格。
寺尾の母(てらおのはは)
団地に息子の保と共に暮らしている。息子が受けた体罰に怒り、たまたま桑田に身の上話をしたことから裁判を行うことを決心する。裁判終了後、そのやるせなさから桑田に当たってしまうが、謝ろうとする彼女に守が桑田は怒っていないと伝えた。
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目次 - Contents
- 『家栽の人』の概要
- 『家栽の人』のあらすじ・ストーリー
- 緑山家庭裁判所編
- 単行本1巻「タンポポ」
- 単行本2巻「スミレ」
- 単行本3巻「ユリ」
- 岩崎地家裁春河支部編
- 単行本4巻「コスモス」
- 単行本5巻「ナノハナ」
- 単行本6巻「ヒマワリ」
- 単行本7巻「サザンカ」
- 単行本8巻「モモ」
- 単行本9巻「サルスベリ」
- 単行本10巻「ゴデチア」
- 単行本11巻「モクレン」
- 単行本12巻「カサブランカ」
- 高原地方裁判所編
- 単行本13巻「ウツギ」
- 単行本14巻「グミ」
- 単行本15巻「オランダナデシコ」
- テレビドラマ版『家栽の人』
- 『家栽の人』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 桑田義雄(くわたよしお/演:片岡鶴太郎・時任三郎・船越英一郎)
- 緑山家庭裁判所職員
- 山本博(やまもとひろし)
- 篠原繁蔵(しのはらしげぞう)
- 伊藤りさ(いとうりさ)
- 兼松所長(かねまつしょちょう)
- 浜口所長(はまぐちしょちょう)
- 桐島宏美(きりしまひろみ)
- 緑山警察署
- 細川右近(ほそかわうこん)
- 岩崎地家裁春河支部職員
- 鳥海和友(とりうみかずとも/演:斉藤洋介)
- 倉本哲(くらもとあきら)
- 戸井隆三(どいりゅうぞう)
- 高崎又二(たかさきまたじ/演:山谷初男)
- 渋谷直正(しぶやなおまさ/演:柄本明)
- 大滝信(おおたきまこと/演:風間トオル)
- 今西恭子(いまにしきょうこ/演:仙道敦子)
- 丸山功(まるやまいさむ)
- 目黒留吉(めぐろとめきち)
- 久保一騎(くぼかずき)
- 石嶺渉(いしみねわたる)
- 岩崎地方検察庁春河支部
- 東山整史郎(ひがしやませいしろう)
- 徳川政治(とくがわまさはる)
- 弁護士
- 三越三郎(みつこしさぶろう)
- 谷川悟(たにがわさとる)
- 吉良松之介(きらまつのすけ)
- 英憲太郎(はなぶさけんたろう)
- 栄中学校生徒
- 寺尾保(てらおやすし)
- 町田(まちだ)
- 川上明(かわかみあきら)
- 横内篤(よこうちあつし)
- 栄中学校教師
- 緒方(おがた)
- 足立(あだち)
- 弦巻(つるまき)
- 関良治(せきりょうじ)
- 高原地方裁判所職員
- 薬師寺新伍(やくしじしんご)
- 佐伯祐介(さえきゆうすけ)
- その他の人物
- 松門吉徳(まつかどよしのり)
- オバケ屋敷の森に住む学者
- 石嶺セーラ(いしみねせーら)
- 桑田守(くわたまもる)
- 須藤(すどう)
- 寺尾の母(てらおのはは)
- 勝俣(かつまた)
- 『家栽の人』の用語
- 緑山家庭裁判所
- 岩崎地家裁春河支部
- オバケ屋敷の森
- 高原地方裁判所
- 高原市立栄中学校
- 『家栽の人』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 桑田「どんなに長い処分を与えても、少年は社会に戻って来るんです。誰かの隣に住むんですよ。その時……その少年が笑って暮らしている可能性を探すのが裁判官の仕事じゃないんですか」
- 桑田「町が育てなければ誰が少年達を育てるんですか?」
- 桑田「あなたの子供が今、ここに立っていることが、あなたの教育の結果ですよ。これをどう償うつもりですか?彼を、これからどう育てるか答えて下さい」
- 桑田「私達がこうして集まっているのは、その10歳の子を育てるためですよ。たとえ10歳でも自分自身の世界を持っているんじゃないでしょうか?」
- 桑田「私たちが少年に対してできることは、小さなことです。だけど小ささを恥じて、それをしまい込む人が多すぎるんです」
- 渋谷調査官が母親を息子に会わせるために背負って運ぶシーン
- 仕事中に暴行を受けた少女が帰り道に傷ついた男の子と出会うシーン
- 桑田「あなたは知らないだけですよ。その恐ろしい輪の中から抜け出した時に…人がどんな顔で笑うかを」
- 『家栽の人』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 福岡家庭裁判所のマンホールに「家栽」の文字
- 植物「以外」のタイトル2つ
- 異色回「ホオズキ」
- 原作者・毛利甚八の遺作『「家栽の人」から君への遺言 佐世保高一同級生殺害事件と少年法』
- 『家栽の人』の主題歌・挿入歌
- TBS版ドラマ主題歌:大貫妙子「春の手紙」