アイアムアヒーロー(I Am a Hero)のネタバレ解説・考察まとめ

『アイアムアヒーロー』とは2009年から『ビッグコミックスピリッツ』で連載されていた、花沢健吾による日本のSFホラー漫画である。謎の感染症が世界中で流行り、ほとんどの人間がゾンビになっていく。そのゾンビと戦い、感染から逃れる数少ない人間は、引きこもりやニートといった社会に劣等感を抱いていた者たちが中心となっている。この漫画に出てくるヒーローたちは、人間臭いリアリティーのあるヒーローだというのも見所のひとつ。

来栖達のアジトにいた春樹と同級生の女子中学生。屋内でも常に防塵マスク(3M 6000)を着けている。学校に避難した家族の生存を期待している。埼玉から都内に進出した際には、武器回収任務中だった桐谷たちに性交を条件に助けを求めるというハニートラップのような罠にかけて、桐谷の相方を春樹に殺害させた。サンライズ60でヘリコプターに乗り損ねて、発症した桐谷に足を掴まれ、さらに顔面に手斧が当たり墜落した。

羽生兄

羽生兄

羽生兄妹の兄は、江崎救出の際、後援部隊としてクロスボウ(TAC-15)で感染者達を狙撃した人物。普段はアジト近くの田んぼの改造した物置小屋に妹と潜んでいる。そこでアジトの門に近づく感染者を駆除する。来栖一派を信用していないが、地元民の江崎を妹と二人だけの避難計画に誘う。学校に逃げ込んで車で待機する苫米地を脅迫していた際、やってきた来栖の気まぐれで妹と共に殺害される。

羽生妹(富貴子)

羽生妹

羽生兄妹の妹。妹の富貴子は小型のクロスボウを持っている。兄と同じく、来栖の気まぐれで殺害される。

スコップの男

スコップの男

本名不明。武器として2本の剣先スコップを持っている。裸にネクタイとブリーフの格好で来栖を待ち構えていた。スーパーでバイトをしていたときに感染者に噛まれたが誰からも心配されなかったことを不満に感じ、「ヒーロー」になれなかったことをコンプレックスに思っている。その後は避難所を転々と巡り、自分より優位に見える人間を次々と殺害していった。感染後は江崎と同じく意識を保つ半感染状態となった。この状態を「人間を超越した」「狂巣(クルス)」と称している。

高層ビルのコミュニティ

瀬戸(せと)

瀬戸

高層ビルのコミュニティに所属している補給隊の男性隊員で、コロリ隊の一員。コロリを「俺たちのヒーロー」と慕っていて、不満がある上層部へのクーデターを持ちかけていた。ZQNとの戦いには慣れていてスリングショットを武器にしている。着けているマスクは、ドクロのフルフェイス。クルスの襲来により大量のZQNがビルへ侵入した際にはコロリの指示のもと活躍した。苫米地が操縦するヘリコプターでサンライズ60を脱出。避難先の島で平穏な日常を取り戻した。

コロリ隊の女兵士

コロリ隊の女兵士

コロリ隊の一員の若い女性隊員。本名不明。着けているマスクは、ドクロのハーフフェイスのロアーマスク。口数や感情表現は少ないが、戦闘能力は隊の中でも抜群。パンデミック前に、右足を失う怪我をして入院していた。そこで感染した医師に噛まれて、変異の症状が見られたが回復した。回復後、失った右足が元に戻っていて、半感染者と同様に身体能力が向上している。クルスの襲来により大量のZQNがビルへ侵入した際には瀬戸と共に活躍した。屋上の戦闘ではクルスと互角の戦いをする。しかし右足を負傷したのを機に、症状が悪化し異形の姿になってしまう。その後もヘリコプターの脱出を手伝うかのように屋上へ集まるZQNとの戦いを続けていた。

桐谷(きりたに)

桐谷

警備隊に属する男性隊員。着けているマスクは、継ぎ接ぎされたドクロのフルフェイス。大隊長に脅され、武器回収に向かったコロリたちの先回りを試みるが、来栖一派のハニートラップに嵌って人質となる。混乱の最中、コロリたちの脱出を助ける為に、無線で「ぼくらはみんな生きている」を熱唱し、ZQNを陽動する活躍を見せた。春樹との争いの最中にZQNの血が付着したナイフで切り付けられ感染し発症、最期は城に執着しているところを射殺された。

デブ

デブ

警備隊に属する小太りの男性隊員。本名不明。着けているマスクは、継ぎ接ぎされたドクロのフルフェイス。パンデミック前はニートだった。大隊長に脅され、武器回収に向かったコロリたちの先回りを試みるが、来栖一派のハニートラップに嵌って春樹に刺殺される。

楓(かえで)

gakinko6
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