鬼灯の冷徹(鬼徹)のネタバレ解説・考察まとめ

『鬼灯の冷徹』とは、江口夏実による漫画作品。2014年にアニメ化し、2017年冬に分割2クール編成で第二期が放送。日本の地獄を舞台に、日本神話・御伽噺・妖怪などを元にしたキャラクターが多数登場する。主人公「鬼灯」は、地獄の王「閻魔大王」の第一補佐官を務める鬼神である。カリスマ性を持った秀才であるがドSな性格の鬼灯を中心に、地獄での日常を描く。

CV:諏訪彩花

マキと同じ事務所で同期の、ゴスロリ系のアイドル。
正体は野干(狐の妖怪)で、語尾に「ニャーン」をつけるように事務所からキャラ付けされている。
野干だからといって「コーン」だと、「とうもろこしを全力で主張しているように聞こえるから」という理由で猫になった。
しかしミキ本人はアイドルとしてのキャラ付けに疲れており、目が笑っていない状態で義務付けられたハイテンションな猫語キャラを演じている。
そんな芸能人としてのキャラとは違い、ミキ本人は至って真面目で礼儀正しい性格。
イマイチ売れてないアイドルと自虐する程微妙なポジションであったが、マキと出会い、「みきまき」を結成したことで人気アイドルとなった。
普段は髪を下ろしており、キャラを演じてない時の地声が低いこともあり、人からマキであると気づかれる事は無い。
学生時代から真面目な優等生で、教員免許を取得している。
4人兄弟の末っ子で、兄は元ホストで現在は狐カフェで働くオジヤ、トルティーヤ、ホヤ。
兄三人の本名が枝兵衛、花兵衛、葉之兵衛で、ミキも本名は「幹」と書く。

小判(こばん)

CV:杉山紀彰

ゴシップ誌「週刊三途之川」の記者をしている猫。
生前は女郎「大判」に飼われていた猫であったが、大判が肥溜めで心中したことから、肥溜め心中の猫と言われて散々な目に遭う。
そのため他人を信用しない性格になり、むしろ他人を利用するようになる。
地獄に来てからはマキに飼われていた時期もあり、芸能界入りしたマキに何度か接触を計ったり、マキに怒られると猫の可愛さを利用して許してもらおうとするが、あざとすぎるためその手はもう通用しなくなった。
興味本位で鬼灯に近づいてしまった結果、何度も精神的に痛い目に遭わされ、鬼灯を見かけると血を吐いたり胃腸炎を煩うなどしている。
しかし痛い目に遭われた相手に余計なちょっかいをかけない所や、写真の腕を見込まれて鬼灯から依頼される事もある。

妲己(だっき)

CV:柚木涼香

衆合地獄にある花街でボッタクリ妓楼「花割烹狐御前」を営んでいる絶世の美女。
正体は古代インド・中国で王を誘惑して国の経済を傾けた「九尾の狐で」、日本では「玉藻の前」として鳥羽上皇を誘惑し、陰陽師に調伏された妖狐。
EU地獄の「レディ・リリス」と親友関係で、「世界悪女の会」という女子会を開く、美悪女ツートップ。
白澤も妲己が特にお気に入りの女性で、自身の店の収益をつぎ込んで店に通っている。

伊邪那美命(いざなみのみこと) / イザナミ

CV:小林沙苗

古事記に登場する、日本を作った神の一柱。
夫イザナギと共に日本を作り神々を生んだが、死後にイザナギに約束を破られて彼の国(現世)の人間を一日千人殺すという呪いをかけた。
これに対しイザナギは一日千五百人生まれるようにすると答えた。
その後は黄泉を統治する女王であったが、黄泉が天国と地獄に分かれて閻魔大王が王になってからは、閻魔の初代第一補佐官になった。
しかし余計な地獄を沢山作ってしまうため鬼灯に引導を渡され、第一補佐官が鬼灯に変わった。
しばらくは鬼灯を恨みちょっかいをかけていたが、聡明な性格であったため時間が経つと落ち着き納得し、現在は御殿で隠居している。
イザナミの御殿の玄関は、生前の鬼灯を生贄にした村人達が現在も柱に括りつけられ責め苦を受けている。
リフォームの際に、鬼灯の提案で白澤のオリジナルキャラ「猫好好(まおはおはお)」の不気味なレリーフで飾られ、亡者達は新たな責苦を背負う事になった。

金魚草(きんぎょそう)

鬼灯が品種改良した観賞用のペット。
現世の金魚草とは異なり、本当の金魚(オランダシシガシラ)っぽい物が咲いている。
分類は不明で、それが分かったら表彰ものであるという。鬼灯曰く動物。
大きさは飼育している人の腕前に寄るが、最も長寿のものは3メートル越える。
マニアの間では「ざわめくトルコ石」との異名が付き、コンテストが行われるほど愛好家も多い。
赤子のような「オギャー!」という甲高い声で鳴くが、外国語を喋るものなどもいる。
観賞以外では、食用で刺身にされたり、滋養強壮で喉に良いサプリメントにされる。
個々にきちんと意志がある。

桃源郷

白澤(はくたく)

白澤の神獣バージョン。

CV:遊佐浩二

桃源郷に住む中国の神獣。
漢方の権威で、漢方薬局「うさぎ漢方 極楽満月」を営んでいる。
中国妖怪の親玉的な存在で、過去に現世で黄帝に捕まって、一万千五百二十の妖怪の話を黄帝に教えたという逸話がある。
普段は人間の姿をしているが、神獣・白澤としての白い獣の姿が本来の姿。
見た目は若いが、白亜紀から存在するお爺ちゃんで、鬼灯が幼少期の頃(神代の日本)も現在と同じ姿であった。
鬼灯と顔が似ているが、何の関わりもなく本当にたまたま似ているだけ。
しかし似た顔なら浮気しない鬼灯の方が良いと言われてフラれ続けた結果、鬼灯を逆恨みする。
鬼灯の表彰が行われる地獄の記念式典で、白澤が鬼門から現れて、日本では不吉の象徴とされる黒猫の人形や、鼻緒の切れた草履をばら撒く嫌がらせをした。
これをきっかけに鬼灯は白澤を敵と認識するようになった。
その後、中国と日本で行った「和漢親善競技大会」というオリンピックのような大会で、2人は審判になり再会する。
そこで次にトイレから出てきた婦人の胸の大きさが二尺八寸以上か以下で2人は勝負する。
白澤は二尺八寸以上、鬼灯は以下で賭けていた。
最初に出てきたのは性別不明のふくよかな人物で、その後ほっそりとした女性が出てきた。
最初に出てきた人物が女なら白澤の勝ち、男なら鬼灯の勝ちであったが、その場では喧嘩になり決着は付かなかった。
後々調べると、その人物は手術をしていないニューハーフであった。
心が女だから婦人とする白澤と、体が男ならノーカウントで後から出てきた細身の女性でカウントすべきとする鬼灯で主張し合い、決着は結局つかなかった。
その事が決定打となり、鬼灯と白澤は犬猿の仲になった。
鬼灯が幼い時に何度か会っている。
鬼灯に中国の裁判制度について教えたのは白澤であり、鬼灯が黄泉を抜け出す際に手伝ったこともあったが、白澤本人は覚えておらず、鬼灯の話を聞いて思い出した。
また、黄帝に捕まる原因になったのは、この時鬼灯が白澤に酒を飲ませ過ぎたせいであった。
白澤は普段はにこやかで飄々とした、誰にでも優しい気の良い性格をしているが、鬼灯や色事が絡むと途端にクズになってしまう。
特に女性には目がなく、全ての人型の女性を愛していると豪語する。
だが奇跡のようなブサイク、且つ性格まで酷い「天探女」だけは、「女の子じゃなく何かそういう化け物」とした。
基本的に女性の誘いは断らないが、亡者や口が過ぎる人は丁重にお断りすることもある。
絵を具現化する「剪紙成兵術」という使用できる人が少なく珍しいと言われている術を使用できる。
デザインセンスは壊滅的で、剪紙成兵術で特に何の役にも立たない「3日間は存在し続ける奇怪な生物」を生み出す。
その代表格が「猫好好(まおはおはお)」で、白澤本人曰く猫。
剪紙成兵術は中と茄子も使用できるが、中はバケモノを生み出して白澤を襲わせたり、茄子は術で出した物を芸術作品に組み込むことができる。
白澤はただ生み出すだけであり、生み出した物で何かをするようなセンスはなく、ただ「出来る」というだけの才能の無駄使い状態。

桃太郎(ももたろう)

CV:平川大輔

童話「桃太郎」に登場する、主人公の桃太郎。
生前は童話通り三匹の動物(シロ・柿助・ルリオ)を従え鬼退治をした日本一有名な英雄。
死後は天国行きになったものの、過去の栄光に縋り、もう一度鬼退治をしようと地獄へやってきて鬼灯に惨敗。
鬼灯の紹介で桃源郷の仙桃農園の管理人に就職し、本人も「山で柴刈り」は家業であったため天職であると満足している。
漢方の勉強をするために白澤の元で従業員兼白澤の世話もしている。
白澤からは「桃(タオ)タロー君」と呼ばれていてる。
桃太郎は白澤を尊敬しているが、白澤の女性癖の悪さや鬼灯絡みになった時のどうしようもないダメっぷりに呆れてもいる。
鬼灯に敗れてからは本作屈指の常識キャラ&ツッコミキャラになる。
顔は平安時代に美しいとされた顔で、現代だとイケメンからは外れる。

猫好好(まおはおはお)

CV:堀内賢雄

白澤の描いたオリジナルキャラクター。
白澤曰く猫で、本人は大変気に入っているが、周りからは呪われた猫と評されている。
剪紙成兵術で実体化すると、意味も無くただ存在するだけの不気味な存在となる。
アニメ版では低い声でニャアと泣く。
アニメ原作共に異様な存在感のあるキャラクター。

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