鬼灯の冷徹(鬼徹)のネタバレ解説・考察まとめ

『鬼灯の冷徹』とは、江口夏実による漫画作品。2014年にアニメ化し、2017年冬に分割2クール編成で第二期が放送。日本の地獄を舞台に、日本神話・御伽噺・妖怪などを元にしたキャラクターが多数登場する。主人公「鬼灯」は、地獄の王「閻魔大王」の第一補佐官を務める鬼神である。カリスマ性を持った秀才であるがドSな性格の鬼灯を中心に、地獄での日常を描く。

邪淫をした者が落ちる地獄。
主に性犯罪者がここへ来る。
獄卒の七割が女性で、現代の価値観だとただのプレイになってしまっているという声も上がっている。
男性獄卒も恋の病に掛かってしまうものも多く、相当硬派か相当軟派でないと獄卒でもやっていけない地獄。
入り口には衆合花街という殆どボッタクリの歓楽街があり、絶世の美女「妲己」やその部下の野干(狐)、他にも狸などが商売をしている。
衆合地獄の主任は「地獄太夫」で、主任補佐が「お香」。
地獄太夫は室町時代の遊女で、生前は一休禅師の弟子だった人物。
お香はレギュラーキャラの一人で、鬼灯とは幼馴染。

叫喚地獄(きょうかんじごく)

酒乱が落ちる地獄。
アルコール依存症亡者の更生施設の面もある。
殆どの亡者が酔った時にした自分の行いを覚えておらず、禁酒を強いても反省効果が見られなかった。
そのため鬼灯の提案で、禁酒地獄ではなく逆に「獄卒のコスプレによる上司から、義務的に飲酒を強要され続ける地獄」とすることになった。
この地獄には日本神話に登場する大蛇「八岐大蛇(やまたのおろち)」が働いている。

雨炎火処(うえんかしょ)

象に酒を飲ませて暴れさせた者が落ちる地獄。
この地獄は、本作では閻魔大王の初代第一補佐官「イザナミ」が作った物としている。
しかしそもそもこんな特殊な地獄誰が落ちるのか、落ちる人は一体どのくらい居るのか疑問視された。

分別苦処(ふんべつくしょ)

使用人に酒を与えて動物を殺させた者が落ちる地獄。
殴られ蹴られ説教される刑を受ける。
雨炎火処同様イザナミが作った物としているが、他の刑場では切られたり焼かれたりするのに、何故この地獄だけほんのり優しいのかとやはり疑問視された。

大叫喚地獄(だいきょうかんじごく)

嘘つきが落ちる地獄。
詐欺師や悪徳政治家など人を騙した人間が刑を受ける。
ここには「病気で苦しんでいる人に嘘や屁理屈を並べて、適切な治療や薬を与えなかった者」が落ちる「金剛嘴烏処(こんごうしうしょ)」がある。
現代の価値観に置き換え、病気を気合いで治せと言う人間や、病気の人間を休ませないブラック企業の管理職もここへ落ちる。

焦熱地獄(しょうねつじごく)

人をたぶらかした者が落ちる地獄。
「龍旋処(りゅうせんじょ)」では「欲・怒り・愚かさを断てば涅槃に入れるという教えは嘘だ」と説いた者、「礼儀作法の意味を解さなかった者」が落ちる地獄。
本来は龍にボコボコにされる刑を受ける地獄であるが、本作では龍以外にも恐竜や古代の生き物、さらにゴジラまでいる。
そのため獄卒達からは「USJ(ユニバーサルスタジオジゴク)」と呼ばれている場所でもある。
「血河漂処(けつがひょうしょ)」では、「破壊しても苦行すれば許されると思っている」罪で、現代風に言うと「大げさに謝って苦しんで見せれば犯罪も許される」という罪。
万引き常習犯などがこれに含まれる。
亡者は、丸虫(がんちゅう、まるむし)という虫の獄卒に焼かれて食べられる。

鉄钁処(てっかくしょ)

「たとえ殺人を犯しても、もしもその殺された人が天に生まれ変われるなら殺人は悪くない」と説いたものが落ちる地獄。
亡者は地獄の釜で茹でられる、一般的にイメージする地獄っぽい地獄。

大焦熱地獄(だいしょうねつじごく)

「悪しき理由で性的関係を持った者」が落ちる地獄群。
尼を性的暴行した者、高僧を脅迫して性的関係を持った女などが含まれる。
「火髻処(かけいしょ)」では、仏教徒の女性を性的暴行したものが落ちる地獄。
ここには似髻虫(にけいちゅう)という虫がいて、この虫は肛門から体に入り火と毒で内臓を食い荒らして脳まで進んでいく。
体を千切られても頭が無事なら再生する生命力を持つ。
しかも虫であるため襲う相手に見境がなく、亡者ではなく獄卒が被害に遭うこともある。
そのため、ここで働く亡者は「鋼鉄のふんどし」又は「特殊繊維製の防護スーツ」の着用が義務付けられている。

阿鼻地獄(あびじごく)

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