ワンパンマン(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
漫画家ONEによるWeb漫画作品で現在も更新中。並行して漫画家の村田雄介によりリメイクされ現在も「となりのヤングジャンプ」にて連載されている。2015年3月にはリメイク版をベースとしたTVアニメ化も発表。
様々なヒーローが活躍する世界、規格外の強さを身につけた主人公「サイタマ」が、あらゆる敵をワンパンで粉砕していくギャグテイストアクション漫画である。
『ワンパンマン』のあらすじ・ストーリー
ヒーローとしての起点
3年前、就職活動がうまくいかず死んだ目をしていた青年サイタマは、公園で怪人に襲われていたあごの割れた子供を怪人「カニランテ」から救い出す。幼き日からのヒーローになりたいという夢を思い出したサイタマは、これをきっかけにヒーローになるべく特訓を開始する。
わりと整っていた顔立ちが、頭髪をすべて失いゆでたまごのような姿に変貌するほど過酷な特訓を繰り返したことで、常識はずれの強さを身につけることとなる。そう、どんな敵もワンパンで粉砕してしまうほどに。
作中の2撃目にあたるエピソードだが、時系列的には物語の起点となっている。
現在のサイタマ
無敵の強さを身につけたサイタマは虚しさを感じていた。どんな敵を相手にしてもワンパンで終わってしまうのだ。
地球の命をむしばみ続ける人類を滅ぼすために生みだされたという、わりとスケールの大きい設定で登場した初怪人「ワクチンマン」。
人類を巨大化させる薬を発明した兄「フケガオ」と、その薬を飲み町を踏みつぶせるほど超巨大化した弟「マルゴリ」。
町を破壊し尽くすほどの彼らですら、サイタマの強敵にはなりえなかった。
そんなある日サイタマは、轟音とともに真の地球人と豪語する「地底人」たちに襲撃される。人類を全て滅ぼし地上を我が物にしようとする地底人たちとの白熱した死闘。苦戦を強いられながらもこれこそがオレの求めていた真の戦いなのだと高揚感を覚えていたサイタマであったが、ジリリリンという目覚ましの音で現実に引き戻されるのであった…。
進化の家編
ある日サイタマは、自分の住むZ市を襲っていたグラマラスな蚊の怪人「モスキート娘」から、イケメンのサイボーグ「ジェノス」を救い出す。その圧倒的なサイタマの強さに惚れ込んだジェノスはサイタマの元へ押しかけ弟子となる。
生体改造などを研究する「進化の家」の首領「ジーナス博士」は、自身が生み出したモスキート娘がただの一撃で粉砕されたことを知り、彼女を倒したサイタマを捕獲しようと画策する。
ジーナス博士が送り込んだ改造生物を軽々と全滅させたサイタマとジェノスは、明日のスーパーの特売日を気にかけながらも進化の家へと乗り込む。
だが、進化の家最強の改造生物である「阿修羅カブト」の圧倒的なパワーによりジェノスは敗北。サイタマと対峙する阿修羅カブト、自身の最強スタイルである「阿修羅モード」でサイタマに襲いかかるが、スーパーの特売日に間に合わなくなっている現状に気づいたサイタマの八つ当たり攻撃で一蹴されてしまう。
自身の死を覚悟してまで解放した阿修羅カブトを、ワンパンで粉砕してしまったサイタマを目の当たりにし、変わるべきは自分なのだと研究をやめることを決意するジーナス博士だった。
海人族編
海人族の襲撃の少し前、協会からS級ヒーローへ緊急招集がかかるほどの事態が発生。
災害レベル「竜」巨大隕石の落下。
S級3位のヒーロー・シルバーファングですら、今回ばかりはどうにもならないと語ったが、隕石落下阻止のため奮闘するジェノスの前に現れたサイタマによって隕石は爆散。Z市は消滅こそまぬがれたものの、飛散した破片によって壊滅状態に陥った。
サイタマは街を壊滅させた張本人であるとそしりを受けることとなる。
そんなインチキヒーローとしての風評にさらされていたある日、深海の底から「海人族」と名乗る怪人たちが押し寄せる。
上位ヒーローたちの奮戦もむなしく、S級ヒーローですら「深海王」の前に倒れてしまった。
市民が避難していた緊急避難所へ襲いかかる深海王。市民とともに避難していたヒーローたちや、警報を聞きつけ駆けつけたジェノスさえも敗退してしまう。
雨がふりしきる中、深海王の恐怖にさらされる市民たち。そこへ駆けつける正義の自転車乗り「無免ライダー」。実力的にはジェノスの足元にも及ばない彼だが、強大な敵である深海王へと立ち向かう。血反吐を吐きながら、ヒーローの生き様を見せつけるかのような戦いぶりに市民からは大きな歓声が上がる。
無免ライダーが力尽きはてようとしたその時、サイタマが現場に到着。深海王は一撃のもとに粉砕された。
サイタマがたったの一撃で深海王を倒してしまったことで、市民からは「実はあいつ弱かったのか」「それに負けたあいつら…」と、ヒーローたちへ非難の声がささやかれ始める。
「あーっはっはっは ラッキーだったなぁ 他のヒーローが怪人の体力削っててくれたおかげで楽に倒せたぜ!」
サイタマは自らが悪役となることで奮闘したヒーローたちの尊厳を守ったのだった。
ダークマター編
シルバーファングの道場に招かれ、門下に入らんかとサイタマが勧誘されていたその頃、ヒーロー協会本部からまたも緊急招集がかけられる。
本部にはほぼすべてのS級ヒーローが集結、事の重大さを予感させていた。まったく緊張感のないサイタマをよそに協会の責任者「シッチ」が語り始める。協会が大預言者としてうやまう「シババワ」が、死ぬ間際に予言を残したというのだ。
「地球がヤバイ!!!」
シババワの予言は100%的中する。そのため近い未来、半年以内に必ず地球にヤバイ事がおきるのだ。
半年以内ということは明日かもしれないし、今日起こるかもしれないとサイタマが語ったその時、協会本部が何者かの襲撃を受ける。
たまたま襲撃してきた「天空王」のはるか頭上には巨大宇宙戦の影が。ぜんぜん関係無かった天空王と配下は瞬殺され、宇宙船からは砲弾の雨が降り注ぐ。A市壊滅。協会本部以外は一瞬で瓦礫の山と化したのだった。
S級ヒーローたちが対応に向かう中、サイタマは単独で宇宙船に潜入。宇宙船内部を破壊しながら突き進んでいた。
一方地上では、シルバーファングらヒーローたちが宇宙船を護衛する怪人「メルザルガルド」と死闘を繰り広げ、苦戦を強いられていた。
宇宙船内の上位戦闘員「ゲリュガンシュプ」を石投げで撃破したサイタマは「暗黒盗賊団ダークマター」の頭目、全宇宙の覇者と豪語する「ボロス」と対峙。宇宙中に敵なしであった自身と対等に戦えるものがこの星にいる。そう予言され、この星にやってきたと語るボロスだったが、語り終えた瞬間にサイタマの「普通のパンチ」が炸裂する。
だがボロスは真の強者だった。サイタマのワンパンで倒れなかったのだ。
サイタマを真の敵と認めたボロスは力を開放し、宇宙船を破壊しながら超高速の攻撃を繰り返す。とてつもないエネルギーの放出とともに繰り出される蹴撃によりサイタマは月面へ激突…したけど自力で帰還。宇宙船を傾けつつも着地成功。
己の全てをぶつけたくなったと、すさまじい攻撃を繰り出すボロスだったが、ついにサイタマの本気が炸裂。
「必殺マジシリーズ・マジ殴り」によりボロスは粉砕された。
ボロスとの戦いですら「互角」の勝負たりえなかった。ボロボロのボロスを背に宇宙船を後にするサイタマだった。
ガロウ編
ダークマター襲撃以降、ヒーロー協会では「地球がヤバい予言緊急対策チーム」が発足され、その対応の為ある計画を実行に移していた。
協会本部へと集結していたのはいわゆる「悪党」「犯罪者」たち。増え続ける災害、怪人の襲撃に対処するために彼らの助力を得ようという計画だったのだ。そんな中、予言は当たっている、自らを災害レベル「神」の怪人であると語りだす「ガロウ」という人物がいた。
協会側の護衛として来ていたA級ヒーローも、集結していた悪党たちもすべて叩きのめし、自らが表舞台に立つことを指し示すように「これはオレのデビューション」だと言い放ちガロウは去って行く。
一方その頃サイタマはというと、最強の男と噂される「キング」や「フブキ組」のリーダー、地獄のフブキらと出会い交友を深めていた。
「キング」、「フブキ」が度々サイタマの部屋に足を運ぶようになっていたある日の夜、「人間怪人ガロウ」のヒーロー狩りが始まった。
S級タンクトップマスターとその舎弟タンクトッパーズ 無免ライダー 他 数十名が狩られたのだ。
無免ライダーの見舞いに訪れたサイタマは、ガロウが武術を使う強敵だと助言を受け、「武術」というものに興味を示す。
強い武術家と戦うため、バングの一番弟子であった「チャランコ」の替え玉として武道大会に出場するサイタマなのであった。
そんな中、災害レベル「虎」以上の怪人たちが同時多発的に出現。ジェノス、メタルナイト、金属バットなど次々にヒーロー達が敗れていく。怪人たちを束ねる「怪人王オロチ」も登場し、物語は大きな局面を迎えようとしていた…。
主要登場人物・キャラクター(男性)
サイタマ
趣味でヒーローをやっている男 25歳 ヒーロー名はハゲマント
過酷な特訓によってハゲあがったスキンヘッドに地味なコスチューム、作中ではギャグタッチで描かれる事が多い。
どんな強敵でもワンパンで粉砕してしまう、未だ底の見えない強さを誇る。しかし、あまりにあっけなく終わる戦いに虚しさを感じ、無感動になってしまっている。
独自のヒーロー像を持っているようで、ジェノスやフブキには、ヒーローとはこうあるべきではないかと自身の考えを語ることもあり、世間にインチキ疑惑をかけられた時にも弁解などせず、また他のヒーローが世間から非難の声をあげられた時には、自分を犠牲にしてそれをかばう素振りも見せた。
ジェノス
出典: comisoku.com
正義感の強い若手ヒーロー 全身がサイボーグである 19歳 ヒーロー名は鬼サイボーグ
作中「進化の家編」にて、モスキート娘との戦闘中に自爆の危機をサイタマに救われたことがあり、圧倒的なその強さに憧れ師と仰ぐ。サイタマと共にヒーロー協会にプロヒーローとして登録したが、入会テストでいきなりS級クラス認定を受けるほどの逸材で、協会も密かに彼に注目していた。現在はサイタマの家に居候している。
15歳の生身だった頃に、故郷を破壊した狂サイボーグへ強い復讐心を抱いている。
ソニック
ヒーローや怪人ではない裏社会の暗殺者 通り名は音速のソニック(自称)
幼少の頃より暗殺術を鍛錬しており、凄まじい運動能力を持つ。スピードにはかなりの自信を持っており、相手に自分の運動能力を見せつけようとする場面も多い。しかしその自慢のスピードもサイタマと対峙した際には一切通用せず、ちょっと恥ずかしい敗北を喫する。
敗れた後はサイタマをライバル視し事あるごとにつけ狙うが、サイタマには「関節のパニック」と通り名を間違われる程度の扱いをうけている。
バング
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