『デス・パレード』とは、監督・脚本は立川譲、アニメーション制作はマッドハウスよるアニメ映画『デス・ビリヤード』のテレビアニメ版作品である。映画は2013年に公開され、アニメは2015年に放送された。舞台は「クイーン・デキム」という謎のバーで、バーテンダーのデキムが客としてやってくる死者たちに命懸けのゲームをさせ、彼らの生き様や心の闇を見て魂を裁定するストーリーである。
人間の感情が鮮やかに細かく映し出され、見る人の心を揺さぶる作品となっている。
CV:安元洋貴
短気で言葉遣いも荒い中年の男性。
「クイーン・デキム」やデキム、ゲームのことも覚えていると言い、デキムに対して逆上して一緒にバーにやってきた少年を人質に取る。
その正体は混濁した記憶を埋め込まれた人形であり、クイーンによるデキムのテストのために送り込まれたのだった。
二郎(じろう)(『デス・パレード』)
CV:松元恵
藤井と共に「クイーン・デキム」にやって来た少年。大人しく礼儀正しい。
しかし正体はデキムにテストするために変装したギンティである。
有田マユ(ありたマユ)(『デス・パレード』)
CV:種崎敦美
ギンティがバーテンダーを務める「ウィーギンティ」にやって来た女子高生。
一緒に来た「C.H.A」というアイドルグループの原田の大ファンで、生きがいとしていた。
テンションが高くノリの軽いギャルだが、一途で純粋な可愛らしい女の子である。
死因はお風呂で足を滑らせて転び、後頭部を強打したことだった。
原田の女たらしな行動のことは知っており、それも受け入れてファンを続けていた。
ゲームの最中でギンティが作りだした極限状態に陥った時、自らを犠牲にして原田を生かそうとする。
そのマユの行動が理解できなかったギンティが裁定を決めきれず、しばらくの間「ウィーギンティ」に留まっていた。
その後ギンティから、虚無に落とした原田と見ず知らずの他人のどちらを虚無に落とすかを問われる。原田のために他人を犠牲にするかどうかで悩み、原田を助けることを選んだマユは虚無へと落とされることになった。
原田(はらだ)(『デス・パレード』)
CV:宮野真守
アイドルグループ「C.H.A」のメンバーの1人。
マユと共に「ウィーギンティ」にやって来た。
アイドルらしく愛想が良くサービス精神も旺盛だが、可愛い女の子にはすぐに声をかけるような女たらしで、週刊誌に撮られるほど有名である。
死因も女性関係のもつれで、原田が振ったことが原因で自殺してしまった女性の妹による復讐だった。
ゲーム中、原田の女性関係の緩さを知っていても、自分は原田に救われたのだと応援するマユの気持ちを知り、原田は過去の自分の行いを悔いた。
始めは自分が助かればいいと考えていたが、自分の命を犠牲にしてでも原田を救いたいというマユの想いに触れて、ファンを失いたくないという一心でマユを助けようとする。
最終的にはギンティの裁定により地獄(虚無)に落とされた。
島田(しまだ)(『デス・パレード』)
CV:櫻井孝宏
22歳の公務員の男性。
刑事の辰巳と共に「クイーン・デキム」にやって来た。
早くに両親を亡くし、高校を卒業してすぐに妹の(紗英)と2人で生きていくために働き始めた。両親の代わりに家事も仕事もこなし、紗英を大切に育てた。
紗英はストーカー被害に悩まされており、警察に相談しても動いてもらえなかった。そして島田が仕事でいない間に紗英は暴行を受けてしまう。
その復讐のためにストーカーの男の家を訪れ殺した。その直後に家に来た辰巳もストーカーの仲間だと勘違いして刺し殺す。
復讐は果たしたが、ストーカーの男からも刺されて致命傷を負い、辰巳を刺してから力尽きて死んでしまった。
大切な人の復讐を誓ったという共通点から辰巳と共感を深めていたが、ゲーム終了後、辰巳が妹が暴行を受けているのを助けずに見ていただけだったということを明かされ激怒する。
デキムにナイフと辰巳の内臓を模したメダルを差し出され、怒りに任せて狂ったように刺し続け復讐した。
下された裁定は地獄(虚無)であった。
辰巳(たつみ)(『デス・パレード』)
CV:藤原啓治
ベテランの刑事。
正義感が強く、長年の経験から何事にも動じない度胸と鋭い勘を持っている。
自分が捕まえた犯人が仮釈放中に妻の由美(ゆみ)を殺し、その復讐のためにその犯人を殺した。
復讐を果たした後は、自分以外の被害者の復讐のために生きるようになる。しかし実際に犯罪を犯すのを確認してから犯人を殺していた。
そのため島田の妹の紗英のことも復讐するためのリストに入っており、襲われるのを救うこともできたはずだが、被害を受けるまで観察しているだけだった。
その後紗英を襲った犯人を殺すためその男の家を訪れたが、すでに家にいてストーカーの仲間だと勘違いした島田に殺される。
何かを成し遂げるには犠牲はつきものだという持論があり、紗英のことも必要な犠牲だったと淡々と説明した。その後怒りで理性を失った島田に復讐される。
下された裁定は地獄(虚無)であった。
上村幸子(うえむらさちこ)(『デス・パレード』)
CV:谷育子
82歳の漫画家の女性。
デキムと知幸が2人で裁定を行った最後の客だった。
夫がいたが子宝には恵まれず、自分が描いた作品を子どものように大切に思っていた。
ゲームの途中で、まだ発表されていなかったはずの次回作のキャラクターが描かれたトランプを見て、自分が死んでいることに気づく。しかし自分の人生を良い人生だったと笑顔で語った。
裁定は天国(転生)であった。
『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の用語
世界観
トーテム
本作の舞台となっている世界。
大地が虚空に浮かんでおり、そこからいくつものタワーが伸びている。
そのタワー内で裁定者たちが人間の裁定を行う。
人間は魂を人形に宿した状態であるためタワーにずっと止まることはできず、ある程度の期間を過ぎると次第に人形になってしまう。
転生と虚無
裁定を受けた魂の行く先。
裁定者が死者へ説明する際は「天国と地獄」と称される。
転生は別の人間へと転生し、虚無はあらゆる負の感情と意識を持ったまま何もない空間を落ち続ける。
ゲームの末に裁定者に裁定を下された人間は、バーに来た時と同じようにエレベーターに乗せられ、それぞれの裁定の場所へ送られる。
転生行きのエレベーターには能面、虚無行きには般若の面がついている。
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目次 - Contents
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の概要
- 『デス・ビリヤード』のあらすじ・ストーリー
- 来店
- ゲーム開始
- 裁定
- 『デス・パレード』のあらすじ・ストーリー
- 「クイーン・デキム」
- ノーナの計画
- 感情を持つ裁定者
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の登場人物・キャラクター
- 「クイーン・デキム」
- バーテンダー(『デス・ビリヤード』)/デキム(『デス・パレード』)
- 黒髪の女/知幸(ちゆき)(『デス・パレード』)
- 『デス・パレード』からの登場人物
- ギンティ
- ノーナ
- クラヴィス
- クイーン
- カストラ
- オクルス
- ミーマイン
- ゲーム参加者
- 男(『デス・ビリヤード』)
- 老人(『デス・ビリヤード』)
- 男性客、女性客
- たかし(『デス・パレード』)
- 真智子(まちこ)(『デス・パレード』)
- 三浦しげる(みうらしげる)(『デス・パレード』)
- 高田舞(たかだまい)(『デス・パレード』)
- 立石洋介(たていしようすけ)(『デス・パレード』)
- 橘みさき(たちばなみさき)(『デス・パレード』)
- 藤井(ふじい)(『デス・パレード』)
- 二郎(じろう)(『デス・パレード』)
- 有田マユ(ありたマユ)(『デス・パレード』)
- 原田(はらだ)(『デス・パレード』)
- 島田(しまだ)(『デス・パレード』)
- 辰巳(たつみ)(『デス・パレード』)
- 上村幸子(うえむらさちこ)(『デス・パレード』)
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の用語
- 世界観
- トーテム
- 転生と虚無
- 死者の門
- 役職
- 裁定者
- タワー担当
- 情報部
- 整理係
- その他
- CHAVVOT(チャボット)
- スペースビリヤード
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ノーナ「人間の最も原始的な感情って何か分かる?恐怖よ」
- 知幸「悲しみだけじゃない 人の数だけ感情があるの。怒りで理性を失う脆さ、愛情があるから恐怖を乗り越えられる強さ 何ひとつ理解できてないくせにどうして裁定なんてできるの?」
- 知幸との別れの時に笑顔を見せるデキム
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 元映画『デス・ビリヤード』とテレビアニメ版『デス・パレード』とでかなり変わった構成
- 『デス・パレード』に原作映画『デス・ビリヤード』と関係したキャラクターが登場
- ゲーム参加者同士の対談がWEB版として公開
- 『デス・ビリヤード』『デス・パレード』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):BRADIO「Flyers」
- ED(エンディング):NoisyCell「Last Theater」
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