Life Is Strange: Before the Storm(ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』は、Deck Nine Gamesが開発し、2017年のグローバル版を経て、2018年にスクウェア・エニックスより日本語版が発売されたアドベンチャーゲーム。前作の3年前を舞台に、主人公である16歳の不良少女と学園の人気者の美少女との鮮烈な絆を描く。主人公の毒舌を武器にした交渉術のバックトークを駆使するのが特徴。完璧に見える家族の裏側に潜む闇や思春期の孤独をはじめ、避けられない運命の嵐に立ち向かう2人の切ない物語が展開される。

目次 - Contents

テンペスト (The Tempest)

学校演劇テンペストの一場面。

ブラックウェル高校の舞台で上演されるシェイクスピア最後の傑作。復讐と和解、荒れ狂う嵐を描いたこの物語は、クロエとレイチェルが現実で直面している孤独や家族との葛藤と激しく共鳴する。舞台上で交わされる詩的なセリフは、そのまま2人の魂の叫びとなり虚構と現実の境界を溶かしながら、彼女たちの未来に待ち受ける巨大な嵐を予兆する装置として機能した。

繋がり・状態

落書き (Graffiti)

クロエがトイレの鏡に描いた落書きを見ている画像。

アルカディア・ベイの至る所に刻まれるクロエという存在の爪痕。前作のマックス・コールフィールドが写真によって世界の瞬間を静止させたのとは対照的に、クロエはマジック一本で無機質な景色に自らの怒りや皮肉を上書きし、動的なメッセージを叩きつける。落書きは大人たちが支配する秩序への反抗であると同時に、誰にも届かない孤独な叫びを街の記憶に刻み込もうとする彼女なりの切実な生存証明だ。

未送信の手紙

遠くシアトルへ去り、音信不通となった親友マックスへ宛てて、クロエが日誌の中に綴り続けた届かない言葉の数々。返事の来ない問いかけを繰り返すその筆跡には、マックスに見捨てられたという深い喪失感と、断ち切ることのできない執着が滲んでいる。

『Life Is Strange: Before the Storm』(ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

落書きは本作の実績解除(トロフィー収集)要素

ジェームズの書斎机の上にあるシェリー酒のボトルに落書きした後、チャプターセレクト画面に表示される実績解除(トロフィー収集)画面の画像。

本作における収集・実績要素は、クロエの反骨精神を象徴する落書き(グラフィティ)だ。各エピソードに10箇所ずつ、計30箇所の落書きスポットが用意されており、マジック一本で世界を塗り替える度に実績を解除することが可能。もし物語の途中で見落としてしまったとしても、クリア後のチャプターセレクトから特定のシーンへ戻ることで、取り逃した実績をスムーズに補完できる親切な設計となっている。

ボーナスエピソードでマックスとクロエの幼少期を追体験することが可能

ボーナスエピソード「Farewell(さよなら)」で描かれるクロエとマックスの幼少期の画像。

前作の主人公マックス・コールフィールドの視点に戻り、クロエ・プライスとの眩しいほどに幸せだった幼少期を追体験できる特別なエピソード。無邪気な冒険に明け暮れる二人の日常をもう一度だけ取り戻すと同時に、後にクロエの心を壊すことになるあの別れの日の真実が描かれる。2人の固い絆の原点を知ると共に、避けられない別れの切なさが胸を打つ至極のボーナスストーリーだ。

声優の交代とストライキ

リアナ・デヴリースの画像。

本作では、16歳のクロエ役として新たに女優のリアナ・デヴリーズ(Rhianna DeVries)が起用されている。前作でクロエを演じ、高い評価を得たアシュリー・バーチ(Ashley Burch)は、当時発生していた米俳優労働組合(SAG-AFTRA)のストライキの影響により、惜しまれつつも配役を退くこととなった。本編には声優としての登場はないものの、脚本コンサルタントという形で制作に深く関わっており、彼女が魂を吹き込んだクロエというキャラクターの精神性は、新たなキャストへと確かに引き継がれている。ストライキ終結後に制作されたボーナスエピソードFarewell(さよなら)では、アシュリー・バーチが再びクロエ役として出演。同エピソードでは前作と同じオリジナルキャストによる演技を楽しむことが可能となっている。

lovehaniwa4199
lovehaniwa4199
@lovehaniwa4199

Related Articles関連記事

Life Is Strange: Double Exposure(ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー)のネタバレ解説・考察まとめ

Life Is Strange: Double Exposure(ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー)のネタバレ解説・考察まとめ

『Life Is Strange: Double Exposure』とは、「Deck Nine」が開発したアドベンチャーゲーム。Life Is Strangeシリーズの1つで、2024年に発売された。第1作から約10年後、成長したマクシーン・コールフィールドが自身に発現した特殊能力を用いて、勤務先の大学で発生した事件の真相に迫る。プレイヤーの行動や選択が物語の展開を左右するところが見所。ゲームの雰囲気やグラフィックの画質などは高く評価されている。

Read Article

Life Is Strange: True Colors(ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

Life Is Strange: True Colors(ライフ イズ ストレンジ トゥルー カラーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Life Is Strange: True Colors』とは、「Deck Nine Games」が開発したグラフィックアドベンチャーゲーム。スクウェア・エニックスからグローバル版が2021年に、日本語版が2022年に発売された。ヘイブン・スプリングという田舎町に引っ越してきた主人公が、自身の超常的な能力を使用して様々な秘密を暴いていく。オールドスタイルな街並みや自然景観をはじめ、異なる事情を抱えた住民達との人間ドラマもリアルに描写されている。

Read Article

Life Is Strange(ライフ イズ ストレンジ)のネタバレ解説・考察まとめ

Life Is Strange(ライフ イズ ストレンジ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Life is Strange』とは、主人公「マクシーン」ーー通称「マックス」が、ある日を境に手に入れた「時間を巻き戻す力」を使って数々の悲劇を回避しようとするアドベンチャーゲームである。 制作元「DONTNOD」。提供元「スクエアエニックス」。 対応機器はsteam版の他、PS4/PS3。 日本語字幕と日本語吹き替え版も販売中。

Read Article

Life Is Strange 2(ライフ イズ ストレンジ 2)のネタバレ解説・考察まとめ

Life Is Strange 2(ライフ イズ ストレンジ 2)のネタバレ解説・考察まとめ

『Life Is Strange 2』とは、とはフランスのゲームスタジオDONTNODが開発し、スクウェア・エニックスにより発売されたPS4ソフトアドベンチャーゲームである。前作である『Life Is Strange』の続編。シアトル郊外に住む兄ショーンと、超能力が発現した弟ダニエルの旅を通じての成長と兄弟愛を描く。前作に続き、今回の作品でもアメリカが抱えている移民国家ならではの問題(人種差別、銃社会、国境)が鮮明に描かれ、アメリカの生活風景がリアルに描写されている。

Read Article

目次 - Contents