
『東京怪童』とは、望月ミネタロウが2009年から2010年に講談社が発行する男性向けコミック誌『モーニング』にて連載した漫画作品。講談社モーニングKC全3巻。本作から、作者・望月峯太郎はペンネームを望月ミネタロウに改名している。
脳に疾患を抱える少年少女たちが、互いに反発したり、交わったりしながら入院生活をおくる中で成長する物語。差別や偏見の対象となるマイノリティをテーマに、人間の精神世界の神秘や芸術的創造性にも焦点を当てている。
ハシの母親。
ハシが父に手術の話を電話で伝えたとき、どういう流れだか母が父の浮気を知っていながらずっと隠していたことも口にしてしまっていた。そのことを知った母は、ハシの面会に来ては顔を見るなり持っていたハンドバッグでハシの顔を叩く。母は自分のことだけで精一杯で一見普通に見えるハシが、病気のせいでそんなことを言ったとは思いもしなかったのだ。ハシから病気のせいだと聞かされ、ようやく気持ちを落ち着かせるがハシとどう向き合えばいいのかわからずにいる。
ハシの元カノ

ハシが入院する前に付き合っていた彼女。ハシの暴言に耐えられずに別れてしまうが、ハシが脳の異物をとる手術の日に病院にやってきて手術を見守る。
ショーパブ愛と神秘の美術館の従業員

ショーパブ愛と神秘の美術館の従業員。ハードなSMの愛好者。
玉木のことをベラちゃんと呼び歓迎する。女装趣味があり本当の自分らしい生き方をしたいと言う玉木を、店のバンドマンと共謀し無理やりSMの世界に引き込もうとする。
ショーパブ愛と神秘の美術館のバンドマン

ショーパブ愛と神秘の美術館のバンドマン。ショーで着る着ぐるみがお気に入りで、ハードなSMの愛好者である。
玉木が面接の為に店に来たのを見かけた時から、玉木の美しさに惹かれていた。脳外科医の玉木健一郎だと気づいており著作の『バワリーワールド』も読んでいる。店の従業員と共謀して、玉木をSMの道に引き摺り込もうと監禁しようとするが失敗する。
ハシのマンガ『TOKYOKAIDO』の登場人物
ハシ

ハシのマンガ『TOYOKAIDO』の主人公。モデルはハシ自身。
事故で亡くなり墓地に埋められていたが、怪物の姿で蘇ってしまう。街の住人や学校では気味悪がられて迫害を受けるが、母だけは姿は変わっても以前のハシのままだとわかっていてハシの味方。
霊媒師の少女

悪魔に襲われるハシを成仏させて救おうとする霊媒師の中のひとり。現実の世界では別の姿で英雄に会っている。
ハシのマンガ『超スピードで空を飛ぶペンギンとニワトリ』の登場人物
スカイウォーカー

生まれながらに空を飛べるペンギン。魚をとらず繁殖もせずに速く飛ぶ練習ばかりしていたので、仲間のペンギン達には奇形できみが悪く頭も狂っていると思われていた。
練習を重ねたスカイウォーカーは、大氷山の向こうにある「マチ」という場所に向かって旅立った。
ブラウドウッド

スカイウォーカーが旅の途中で出会った変わり者のニワトリ。
毎日卵を産み続けることに疑問を持っていたので、スカイウォーカーに誘われるがまま一緒にマチに向けて旅に出る。
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目次 - Contents
- 『東京怪童』の概要
- 『東京怪童』のあらすじ・ストーリー
- クリスチャニア医院の子どもたち
- 玉木の失踪とハシの決意
- ハシのマンガ
- 『東京怪童』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ハシ
- 山田花(ヤマダハナ)
- シュチュワート英雄(しゅちゅわーとひでお)
- マリ
- 健忘症(けんぼうしょう)
- 玉木健一郎(たまきけんいちろう)
- クリスチャニア医院のスタッフ
- 院長(いんちょう)
- 毛帽子(けぼうし)
- 婦長(ふちょう)
- 二本木(にほんぎ)
- その他の登場人物
- 玉木の妻
- ハシの母
- ハシの元カノ
- ショーパブ愛と神秘の美術館の従業員
- ショーパブ愛と神秘の美術館のバンドマン
- ハシのマンガ『TOKYOKAIDO』の登場人物
- ハシ
- 霊媒師の少女
- ハシのマンガ『超スピードで空を飛ぶペンギンとニワトリ』の登場人物
- スカイウォーカー
- ブラウドウッド
- 『東京怪童』の用語
- 二本木関連
- チャック・ノリス
- ハックスリー
- オーウェル
- 健忘症関連
- フィールズ賞
- アスキーアート
- その他
- アウェイク手術
- べラドンナ
- 『東京怪童』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ハシ「「嘘がつけないこと」と「正直であること」は違うらしい…」
- 玉木健一郎「降るような星を見ると 人間の脳細胞の数は今見ている無数の星より多いという事を思う 捉えどころのないような世界 ああ でもこの曖昧な世界に きっとそれさえも全て包容するような美しい世界があるんじゃないか」
- 山田花「だって彼 不安でしょ はぐれたら」
- ハシ「あんたの 性癖も愛したい…」
- 山田花「人って「自分を認めてくれる人がいるか」で違うと思う…」
- シュチュワート英雄「それまで ずっと いっつも いっつも あそびにくるよ ひとりぼっちになんてぜったいさせないから」
- 『東京怪童』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作中に登場するゴッホの作品
- 『星月夜』(ほしづきよ)
- 『糸杉』(いとすぎ)
- 『黒い鳥のいる麦畑』(くろいとりのいるむぎばたけ)
- ミネタロウへの改名に深い意味はない
- 望月ミネタロウが『東京怪童』で伝えたかったのは痛気持ちいい人生