Snow Patrol(スノウ・パトロール)の徹底解説まとめ
「Snow Patrol」とは1994年結成の北アイルランド人とスコットランド人によるロックバンド。現メンバーには、ボーカル兼ギターのギャリー・ライトボディを中心に、ネイサン・コノリー(ギター)、ジョニー・マクデイド(キーボード、ギター)で構成されている。2003年発表のアルバム『Final Straw』で商業的成功を収めたほか、2006年発表のアルバム『Eyes Open』に収録された楽曲「Chasing Cars」が世界的にヒット。感情豊かなメロディーと歌詞で幅広い年齢層に支持されている。
『When It's All Over We Still Have to Clear Up』
2001年3月5日発売
1. Never Gonna Fall in Love Again
2. Ask Me How I Am
3. Making Enemies
4. Black and Blue
5. Last Ever Lone Gunman
6. If I'd Found the Right Words to Say
7. Batten Down the Hatch
8. One Night Is Not Enough
9. Chased by... I Don't Know What
10. On/Off
11. An Olive Grove Facing the Sea
12. When It's All Over We Still Have to Clear Up
13. Make Love to Me Forever
14. Firelight
Snow Patrolの2ndアルバムで、前作からのPolarbear色が払しょくされ、新しいバンドの風が感じられる楽曲が並ぶ。リリース当初はイギリスのアルバムチャートで129位にランクイン。その後の再リリースで「英国レコード産業協会(BPI)」から、売上認定のゴールド賞を獲得した。
『Final Straw』
2003年8月4日発売
1. How to Be Dead
2. Wow
3. Gleaming Auction
4. Whatever's Left
5. Spitting Games
6. Chocolate
7. Run
8. Grazed Knees
9. Ways & Means
10. Tiny Little Fractures
11. Somewhere a Clock Is Ticking
12. Same
母国である北アイルランドとスコットランド以外の国で大きな成功を果たした最初のアルバムで、最も人気の高いバラード曲「Run」や、ロック曲「Chocolate」などを収録。ロックポップアルバム色が強く、ギャリー・ライトボディの作詞・作曲スキルが最高潮の時期に制作された曲が多いことから、ファンの間ではベストアルバムに匹敵するともいわれている。
リードギタリストのネイサン・コノリーが初めて参加したアルバムであり、ベーシストのマーク・マクレランドにとっては脱退前最後の参加作品となった。アメリカのトップ・ヒートシーカーズで1位、イギリスのアルバムチャート3位、アイルランドのアルバムチャートで9位にランクイン。
『Eyes Open』
2006年5月1日発売
1. You're All I Have
2. Hands Open
3. Chasing Cars
4. Shut Your Eyes
5. It's Beginning to Get to Me
6. You Could Be Happy
7. Make This Go on Forever
8. Set the Fire to the Third Bar
9. Headlights on Dark Roads
10. Open Your Eyes
11. The Finish Line
ベーシストのポール・ウィルソンとキーボード奏者のトム・シンプソンが、初めてバンドメンバーとしてクレジットされた4thアルバム。同アルバムから「You're All I Have」や「Chasing Cars」を含め、6枚のシングルがリリースされており大ヒットを記録。イギリスでは販売数が150万枚に上り、2006年に最も売り上げたアルバムとなった。
前作の成功から更なる成功を求め、キーボード奏者のトム・シンプソンとドラマーのジョニー・クインが、それぞれクラシックピアノとドラムのレッスンを受けるなど、高い演奏力も披露。メンバー全員が自信を持ってレコーディング/リリースしたというだけあり、バラードを含め気持ちの力強さが感じられる楽曲が並んでいる。
アイルランドのアルバムチャート1位、スコットランドのアルバムチャートで1位、イギリスのアルバムチャートで1位、アメリカのロック・アルバムチャートで9位。
『A Hundred Million Suns』
2008年10月24日発売
1. If There's a Rocket Tie Me to It
2. Crack the Shutters
3. Take Back the City
4. Lifeboats
5. The Golden Floor
6. Please Just Take These Photos from My Hands
7. Set Down Your Glass
8. The Planets Bend Between Us
9. Engines
10. Disaster Button
11. The Lightning Strike
I. What If This Storm Ends?
II. The Sunlight Through the Flags
III. Daybreak"
R.E.M.やU2のアルバムをプロデュースしたジャックナイフ・リーがプロデューサーとして迎えられ、制作された5thアルバム。バンドの「太陽の日差しが降り注ぐ環境で楽曲制作をしたい」との要望から、ベルリンのハンザ・スタジオとアイルランドのウェストミース州のグラウス・ロッジ・スタジオの2つのスタジオで、2008年の夏までにレコーディングが行われ、楽曲も夏を感じさせる活気のあるものが多く収録されている。
また、これまでは過去の失敗や過ちについて書かれたものが多かったが、今回は恋愛に焦点を当てて楽曲制作に取り組んだとされており、よりエモーショナルなバンドサウンドとなった。
『Fallen Empires』
2011年11月11日発売
1. I'll Never Let Go
2. Called Out in the Dark
3. The Weight of Love
4. This Isn't Everything You Are
5. The Garden Rules
6. Fallen Empires
7. Berlin
8. Lifening
9. New York
10. In the End
11. Those Distant Bells
12. The Symphony
13. The President
14. Broken Bottles Form a Star(Prelude)
ジョニー・マクデイドを迎えてレコーディングした最初のアルバムで、2013年にバンドを脱退したキーボーディストのトム・シンプソンとの最後のアルバムでもある。
ギャリー・ライトボディが「これまでのアルバムの中で最も制作期間が長かったもので、壁にも何度もぶち当たるなど初めての経験をしたが、最高の1枚だ」と語ったとおり、アイルランドのアルバムチャート1位、スコットランドのアルバムチャート1位とヒットを記録。アメリカのビルボード200でも5位、ドイツのアルバムチャート3位、カナダのアルバムチャートで2位となった。
『Wildness』
2018年5月25日発売
1. Life on Earth
2. Don't Give In
3. Heal Me
4. Empress
5. A Dark Switch
6. What If This Is All the Love You Ever Get?
7. A Youth Written in Fire
8. Soon
9. Wild Horses
10. Life and Death
ジョニー・マクデイドがメンバーとして加入後、初となるアルバム。宇宙をイメージした世界観のバラード曲「Life on Earth」から始まり、「Heal Me」や「Empress」などロック色がありながら優しいメロディーの曲が並ぶ。
また、ピアノ弾き語りによるバラード曲「What If This Is All the Love You Ever Get?」もあるなど、Snow Patrolによるさまざまなアプローチが堪能できる1枚となっている。アイルランドのアルバムチャート1位、スコットランドのアルバムチャート1位。イギリスのアルバムチャート2位、スイスのアルバムチャートでは3位にランクイン。
『The Forest Is the Path』
2024年9月13日発売
1. All
2. The Beginning
3. Everything's Here and Nothing's Lost
4. Your Heart Home
5. This Is the Sound of Your Voice
6. Hold Me in the Fire
7. Years That Fall
8. Never Really Tire
9. These Lies
10. What If Nothing Breaks?
11. Talking About Hope
12. The Forest Is the Path
ギャリー・ライトボディが自己の内面と向き合って作曲などを手掛けた8thアルバム。前作から6年ぶりのリリースとなったが、感傷的な歌声が心に響くなど、変わらないSnow Patrolが聴ける1枚。
バンドの魅力の1つでもあるミドルテンポの曲が多く、単調なメロディーやサウンドでも魅了する技術を惜しみなく披露している。スコットランドのアルバムチャート1位、アイルランドのアルバムチャート2位、イギリスのアルバムチャート1位。
コンピレーション・アルバム
『Up to Now』
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目次 - Contents
- Snow Patrolの概要
- Snow Patrolの活動経歴
- Snow Patrolの原点
- バンド結成からデビューまで
- アルバム『Final Straw』がアメリカとイギリスでヒット
- アルバム『Eyes Open』で世界的な認知を獲得
- ジョニー・クインとポール・ウィルソンが脱退
- Snow Patrolのメンバー
- 現メンバー
- ギャリー・ライトボディ(Gary Lightbody)
- ネイサン・コノリー(Nathan Connolly)
- ジョニー・マクデイド(Johnny McDaid)
- 旧メンバー
- マーク・マクレランド(Mark McClelland)
- トム・シンプソン(Tom Simpson)
- ポール・ウィルソン(Paul Wilson)
- ジョニー・クイン(Jonny Quinn)
- Snow Patrolのディスコグラフィー
- シングル
- 『Little Hide』
- 『One Hundred Things You Should Have Done in Bed』
- 『Velocity Girl/Absolute Gravity』
- 『Starfighter Pilot』
- 『Ask Me How I Am』
- 『One Night Is Not Enough』
- 『Spitting Games』
- 『Run』
- 『Chocolate』
- 『How to Be Dead』
- 『You're All I Have』
- 『Chasing Cars』
- 『Hands Open』
- 『Set the Fire to the Third Bar(featuring Martha Wainwright)』
- 『Open Your Eyes』
- 『Shut Your Eyes』
- 『Signal Fire』
- 『Take Back the City』
- 『Crack the Shutters』
- 『If There's a Rocket Tie Me to It』
- 『The Planets Bend Between Us』
- 『Just Say Yes』
- 『Called Out in the Dark』
- 『This Isn't Everything You Are』
- 『New York』
- 『In the End』
- 『Lifening』
- 『The Lightning Strike(What If This Storm Ends?)』
- 『Don't Give In』
- 『Life on Earth』
- 『What If This Is All the Love You Ever Get?』
- 『Empress』
- アルバム
- 『Songs for Polarbears』
- 『When It's All Over We Still Have to Clear Up』
- 『Final Straw』
- 『Eyes Open』
- 『A Hundred Million Suns』
- 『Fallen Empires』
- 『Wildness』
- 『The Forest Is the Path』
- コンピレーション・アルバム
- 『Up to Now』
- 『Greatest Hits』
- 『Reworked』
- DVD
- ライヴ・アット・サマセット・ハウス
- Snow Patrolの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Chasing Cars
- Run
- Chocolate
- Signal Fire
- You're All I Have
- Take Back the City
- Called Out in the Dark
- Snow Patrolの名言・発言
- ギャリー・ライトボディ「ウィンストン・チャーチルが鬱を『自分の中の黒い犬』と表現した。僕はそういう獣と一緒に生きていたんだよ。恐怖を克服する唯一の方法は、それに向き合って、打ち解けるっていうこと。そうすれば自分が脅かされることはないからね」
- ギャリー・ライトボディ「6年間というのはアルバムのリリース間隔としては途方もない長さだけど、ファンのみんながいつなの?と聞いてくれることは、僕らにとってはすごく有り難いことだ」
- ギャリー・ライトボディ「自分がみんなを変えるんじゃない。みんなに自分を変えてもらうんだ」
- ギャリー・ライトボディ「ほかのアーティストにアドバイスをするとしたら、自分の楽曲に対する評価を読まないことだ」
- Snow Patrolの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 日本での人気獲得のきっかけは『テラスハウス』
- Snow PatrolはU2の正統後継者
- メタルバンドを聴いていた10代のギャリー・ライトボディ
- ギャリー・ライトボディがテイラー・スウィフトと共演