あめつちだれかれそこかしこ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『あめつちだれかれそこかしこ』とは、漫画家の青桐ナツによる和風ファンタジー漫画である。株式会社マッグガーデンが運営しているWebコミックサービス「マグコミ」にて連載が開始された。祖父の遺産として日本家屋を受け継いだ主人公・青司が、そこに住む神々を中心にさまざまな神々や妖怪、人々と過ごす日常を描く。時に切なく、時にホッとするハートフル和風ファンタジーとして人気を集めている。

人をやめて虎になった青司の遠い親戚。どのような経緯で虎になったのかは不明である。竹藪が描かれた笹木家の襖の中に住んでおり、時々藪の中から姿を表す。夢を通して人と接する事ができるらしく、青司とカレンの夢の中に出てきた事もある。
話す事は出来ないので彼が青司の事をどう思っているかは不明。しかし青司を喜ばすためにクリスマスの準備をする年神と納戸にトナカイの飾りをつけられても大人しくしていた様子からは、それなりに青司を思いやっている事が窺える。

酒井家の人々

巧(たくみ)

青司のクラスメイトであり、友人。祖父の家がある町に越してきた青司と、最初に友人になった人物でもある。
のんびりとした性格の人物で、時折その隙を突く形で妖怪や幽霊にからまれてしまう。特に笹木家に住まう幽霊・足無し(あしなし)には、都合のいい取り憑き先として取り憑かれる事が多い。そんな巧の現状を青司は心配しているが、巧本人はそこまで深く気にしておらず、それどころか逆に自分に声をかけてきた妖怪達の手助けになれないかと奮闘する事もある。ただ、そんな自分の性格で青司に迷惑をかけているのではないかという心配はあるようで、作中では己の性格の鈍さに悩んでいる姿も見られた。

巧の兄

青司の友人である巧の兄。おっとりとした性格の弟とは異なり、ぶっきらぼうな雰囲気がある人物である。
昔から人よりもゆっくりしているところがあったり、神々がらみの不思議な事に遭遇する事があったりする弟の事を気にかけている。なお、彼自身はそうした不思議な現象はあまり信じていなかった。しかし、幽霊の足無しに取り憑かれて、神々や妖怪による闇市に連れて行かれた事をきっかけに、そうした存在がいる事を知る。

巧の祖父

青司の友人である巧の祖父。青司の祖父・稲造の知り合いでもある。作中では、生前の稲造と互いに老人にあたる年齢にありながらも、テレビゲームで盛り上がっていた姿が描かれている。
朗らかな性格のおじいさんで優しいが、少々マイペースな側面も持つ。彼自身が妖怪や幽霊の存在を信じているか否かは不明である。

友人

尾田(おだ)

青司のクラスメイトであり友人。幽霊や妖怪といった怪異が好きで、暇さえあれば友人の吉川(よしかわ)と共に、そうしたものが出ると噂の場所へ赴いている。妖怪や幽霊と出会う為にさまざまな無茶なたくらみを実行しては、青司を振り回す。なお、霊感は一切ないため、そうした者達と遭遇する事は難しい模様。だが、諦めずに怪異との出会いを求め続けている。
青司と出会った当初は、彼が暮らす家が幽霊屋敷であると聞いていた為、どうにか中に入る為に仲良くなろうとしていた。しかし、それとは別にただの友達としても仲良くなりたいという気持ちもあった模様。
怪異が好きな理由については、幼い頃から青司の稲造にそれらにまつわる面白い話を聞いていた事が理由にある。その内、自分でもいろいろな話を収集するようになったようで、「将来はそれらを集めた小説を書いて稼いでみたい」とのこと。

吉川(よしかわ)

青司のクラスメイトであり友人。幽霊や怪異といったものが好きで、暇さえあれば友人の尾田と共に、そうしたものが出ると噂の場所へ赴いている。妖怪や幽霊と出会う為にさまざまな無茶なたくらみを実行しては、青司を振り回す。なお、霊感は一切ないため、そうした者達と遭遇する事は難しい模様。青司の家に訪れた時は、彼の家にいた幽霊の足無しに取り憑かれかけたが、納戸いわく「合わない者」だったそうで取り憑かれずに済んだ。
怪異が好きな理由は「なんかおもしろそう」だから。

笹木家を訪れる妖怪や神々

此ノ山稲荷(このやまいなり)/稲荷(いなり)

笹木家の地元にある稲荷神社の祭神であり、年神の古くからの知り合いである。作中では、「此ノ山稲荷」を縮めて「稲荷」や「稲荷様」と呼ばれる事が多い。自身の使者にあたる狐達からは「ボス」と呼ばれている。
元ネタは、京都にある「京都伏見稲荷大社」(きょうとふしみいなりたいしゃ)を総本宮とした神社「稲荷神社」に祭られる「稲荷神」(いなりのかみ/いなりしん)である。全国各地に大小さまざまな規模で存在しており、本作で登場する神社もその内の1つと思われる。
神としての誇りが高く、神に対して礼儀がなっていない者には厳しい。同じく神である年神の事を小間使いのように使う青司に対して、あまりいい印象を抱いていなかった。しかし青司の人となりを知っていく内に、少しずつ態度を軟化させていく。

稲荷の狐達

1215chika
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