加賀愛(さよなら絶望先生)の徹底解説・考察まとめ

加賀愛は漫画『さよなら絶望先生』の登場人物で、主人公の糸色望が受け持つ「2のへ組」の女子生徒である。極度の加害妄想癖があり、すぐ人に頭を下げてしまう。謙虚で優しい性格であるが、少々不器用である。相手からの感謝に、恩着せがましくない様に気を遣った所、ツンデレの様な言動となってしまう。これによりクラスの男子生徒に恋心を抱かれてしまった。糸色と2人でプールに行ってから、彼に恋心を抱く様になる。物語後半では苗字が伊賀流忍者に似ている事から忍者設定が匂わされた。以降は身体能力が高い描写がされる様になった。

加賀と関連づけられた伊賀流忍者

現在の伊賀市

伊賀流忍者は鎌倉時代末期から室町時代にかけて生まれた忍者である。伊賀は現在の三重県伊賀市と名張市の位置に存在した。

元々は農民であったが、治安の悪化に伴い自警的なゲリラを組織したのが始まりとされる。それが戦乱の世に伴い、武術と隠密性を磨いていた結果、甲賀流と並ぶ有名な忍者集団となった。

甲賀流との違いは主君への忠誠の仕方にある。甲賀流は1人の主君に忠誠を誓うのに対し、伊賀流は金を貰った相手に忠誠を尽くすという傭兵的な側面があった。敵対している勢力同士で甲賀流忍者を雇う事もあった為、仲間でありながら戦う事態もある。その為、仲間でありながら一定の緊張感を持つ独特な精神性が形成された。また抜け忍等の裏切り者には厳しく、徹底的に報復を行うのも伊賀流である。

江戸時代には幕府に召し抱えられ、服部半蔵を代表する有名な忍者を輩出した。また時代劇等で有名な猿飛佐助の元となった人物も伊賀流出身である。

1800年代に入り、明治政府の意向もあって伊賀流忍者は農民へと帰農していった。この流れにより、伊賀流忍者は自然消滅していったとされる。

加賀と関連付けられた甲賀流忍者

甲賀の地図

甲賀流忍者は少なくとも江戸時代にはその存在を確認できる忍者である。古代からその地を統治していた豪族の末裔が、平安時代に武士となり、忍者へと派生していった歴史がある。

甲賀流と一括りにされているものの、その地には多くの忍者集団が存在し、それらを纏めて「甲賀流」と呼称されている。これは甲賀忍者達が元々は武士集団であった為、独立的な性格が高い事を表していた。甲賀には多くの忍者の里があり、分権政治の様にそれぞれが自治を行っている。戦国時代にはその土地の大名六角氏に付いたものの、完全に支配されずに独立性を保っていた。

甲賀流忍者は近江国甲賀を根城にしていた。この場所は現在の滋賀県甲賀市周辺である。南東へ山を隔てた伊賀国の伊賀流忍者と並び、有名な忍者集団であった。伊賀流が農民主体で構成されていたのに対し、甲賀流は武士主体で構成されている。その性格も仕えた主君に最期まで忠誠を尽くすという武士的なものであった。また女性の忍者「くのいち」が存在しない事からも硬派なイメージがある。甲賀流忍者は敵地へ潜入し、普段は農民として働きつつ、指令があれば諜報活動や暗殺を行った。スパイ的な側面が強い忍者でもある。

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