加賀愛(さよなら絶望先生)の徹底解説・考察まとめ

加賀愛は漫画『さよなら絶望先生』の登場人物で、主人公の糸色望が受け持つ「2のへ組」の女子生徒である。極度の加害妄想癖があり、すぐ人に頭を下げてしまう。謙虚で優しい性格であるが、少々不器用である。相手からの感謝に、恩着せがましくない様に気を遣った所、ツンデレの様な言動となってしまう。これによりクラスの男子生徒に恋心を抱かれてしまった。糸色と2人でプールに行ってから、彼に恋心を抱く様になる。物語後半では苗字が伊賀流忍者に似ている事から忍者設定が匂わされた。以降は身体能力が高い描写がされる様になった。

加賀は突然の雨に見舞われた際、古物店にて古い傘を購入する。この傘は呪われており、彼女の手から離れなくなってしまう。やむ無く翌日の授業にも傘を持ち込み、クラスは騒然となった。

当初は加賀の意中の相手と相合傘をしなければ呪いが解けないと考えられていた。だが実はこの傘は仕込み刀となっており、意中の相手を切り付ける呪いが仕込まれていたのである。これにより加賀は糸色に切り掛かった。

バイオリン演奏

加賀はバイオリンの演奏が得意で、糸色やクラスメイト達から絶賛されていた。

神事の知識

加賀は神事について豊富な知識を有している。七五三の由来や逆柱について解説した。

赤木の臓器

自殺未遂者である加賀は、延命の為に赤木の臓器を移植されている。これにより彼女には時折り赤木の人格が宿り、赤木のペンネームである風浦可符香として活動した。

加賀愛の来歴・活躍

自殺未遂と憑依

平成の世を生きる加賀愛(かが あい)は加害妄想癖や周囲と同調しようとする余り、精神を擦り減らしていた。次第に彼女は生きる気力を失っていき、自殺を試みてしまう。だが赤木杏(あかぎ あん)の臓器を移植された事により一命を取り留めた。赤木は糸色望(いとしき のぞむ)の愛する大切な女性である。何らかの要因で彼女は死亡し、その臓器や血液は多くの少女へ臓器提供される。加賀はその中の1人として、肺を移植されたのであった。糸色は本作の主人公の青年である。除霊師の様な仕事をしている。

その後、加賀の元に昭和時代に死亡した加害妄想癖を持つ少女の霊が現れる。彼女は生きて学校へ行きたかった未練を持っており、同じ加害妄想癖を持つ加賀とは逆の意思を持っていた。生きようとして死んだ少女と、死のうとして生きてしまった加賀は惹かれ合う。そして加賀は少女の依代として学校生活を送る事になった。

2のへ組への加入

糸色は全国から、加賀の様に「自分とよく似た境遇の自殺未遂者達の霊」の依代となった少女達を集める。彼女達は作中で「絶望少女」と呼称された。絶望少女達を成仏させるべく、糸色は自らが教師に成り切り、彼女達に学校生活を送らせる事になる。

この絶望少女達は霊の依代であると同時に、赤木の臓器や血液の移植を受けている共通点がある。これにより「記憶転移」という、提供者(ドナー)である赤木の記憶や人格の一部が、受容者(レシピエント)である絶望少女達に発現した。尚、法律により彼女達は赤木の本名を知らされておらず、代わりにペンネームの風浦可符香(ふうら かふか)という名前を教えられていた。

絶望少女達は無意識に、交代で赤木を演じる様になり、赤木の人格が発現した際には「風浦可符香」を自称する。他の絶望少女達はその人物を風浦だと認識し、あたかも彼女が存在しているかの様に思い込んで振る舞う様になった。

絶望少女の1人として、加賀は「2のへ組」へと加入する。そこで加害妄想癖少女として、糸色のクラスメイトとなった。

学校生活を送る

加賀はクラスメイト達と良好な関係を築いていった。彼女は木野国也(きの くにや)の掃除当番を善意で代わり、彼からお礼を言われる。これに恩着せがましくない様、謙虚に返そうとした結果、ツンデレの様な返しをしてしまった。これにより彼女は木野に惚れられ、アプローチを受ける事となる。

糸色に惚れる

クラスの殆どの女子生徒は糸色に惚れていた。加賀も糸色と共に2人でプールへ行った事をきっかけに、彼に想いを寄せる様になった。

忍者設定の追加

物語後半では「加賀」の文字が「伊賀・加賀流忍者に似ている」という理由で忍者設定が追加された。これにより彼女は謎の忍者集団から命を狙われる様になる。また忍者らしい高度な身体能力も描写され始めた。

卒業

物語終盤、加賀は他の絶望少女達と共に卒業式を迎える。糸色は加賀に憑依していた霊の戒名である「申訳無院愛夢想梨童女(もうしわけないんあいむそうりどうじょ)」の名を呼び、彼女に卒業証書を手渡した。これにより少女の霊は成仏を果たす。役目を終えた糸色は、再び学校生活に未練を残す霊を除霊すべく、離島へと旅立った。また絶望少女達と赤木の人格は完全に融合していき、彼女達は風浦の事を忘れ去っていく。

加賀は依代として学校生活を送っていたが、記憶を共有していた為、糸色や他の絶望少女達との絆や思い出を持っていた。加賀達絶望少女は、糸色への想いへ決着を付ける事が霊達への本当の成仏だと考えて、彼の赴任した離島へ押し掛ける。そして彼女達はウエディングドレスに着替え、糸色に死後結婚を求めるのであった。

IFエンド

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