超獣機神ダンクーガ(Dancouga)のネタバレ解説・考察まとめ

『超獣機神ダンクーガ』とは、葦プロダクションが製作し、1985年4月から放映されたロボットアニメである。奥田誠治が監督を務め、シリーズ構成を藤川桂介が担当した。異空間からの侵略者「ムゲ帝国」から地球を守るため、野生の本能を武器に転化して戦う主人公達「獣戦機隊」の活躍が描かれた。愛憎入り乱れる人間模様や過酷な戦争描写が物語を盛り上げる。主人公が正規軍人である点など、リアルロボット的な要素がありながらも、主役メカが無敵の巨大ロボット「ダンクーガ」に合体する、スーパーロボット作品として描かれた。

式部雅男

CV:徳丸完
OVA『GODBLESS』で登場した雅人の父。ひとり息子の雅人を溺愛しており、退官して軍需産業「式部重工」を継ぐよう再三迫っていた。グザード襲来の際は近隣の豪華な別荘に滞在していた。軍需に関する商いをしていた事に罪悪感を覚えており、身の危険を悟りつつも避難することをしなかった。ブランデーをあおりながら幼少の雅人を思い出しつつ、攻撃に巻き込まれて爆死する。

道那賀 小百合(みちなか さゆり)

道那賀小百合

CV:荘真由美
OVA『GODBLESS』に登場。最初は沙羅の回想に登場する。彼女は士官候補生時代に沙羅と同期で、メガネを掛けた控えめな少女だった。基地内で婦女暴行されそうになったところを沙羅に助けられる。暴漢を叩きのめす沙羅を制止し、彼らも戦争で自暴自棄になった犠牲者であると涙ながらに説いた。その後、時を経て管理局の天才科学者として沙羅の前に現れる。博士と呼ばれて別人のように自信に満ちあふれた態度を見せるが、その精神はムゲ帝王の怨霊に操られており、その復活のために巨大コンピューターを創り上げる。終盤ムゲ帝王に完全に精神を乗っ取られた彼女だったが、沙羅の手で救い出される。その後は正気に戻ったようで、亮とダニエラの結婚式に笑顔で参列していた。

加山(かやま)

CV:徳丸完
名不明。地球連合軍の情報士官で階級は大佐。伊豆の収容所に収容されていた。ガンドールの宇宙航行に必要なデータをコンタクトレンズの形にマイクロチップにして隠し持っていた。忍と沙羅が収容所を襲撃し、沙羅の父=結城タケルと協力して救出した。

藤岡(ふじおか)

藤岡

CV:塩屋浩三
OVA『GODBLESS』に登場した収容所の警備隊長。サディストらしく、忍達に終始高圧的な態度で接する。収容所各所に設置された監視カメラで様子を逐一把握していた。忍達が脱出しようとしている動きをいち早く察知し、バンデッツとの合流地点に先回りすると、手勢を率いて待ち伏せしていた。バンディツのメンバーと壮絶な銃撃戦の末、全員を射殺するが、藤岡自身はフランシスの手榴弾を使った自爆に巻き込まれた。直接的な描写はないが死亡したと思われる。

木下(きのした)

木下

CV:屋良有作
OVA『GODBLESS』に登場した、小百合に付き従う大男。沙羅の動きを簡単に封じてしまうほどの怪力を誇る。沙羅を取り戻そうとする忍と対決し、そのタフネスと電磁ムチを駆使した猛攻を繰り出すが、忍の機転で床下の特殊クーラント槽に水没させられる。即座に這い出して表皮が剥がれ落ちているのも構わず反撃に出る。内部メカが露出しており、アンドロイドであることが露見する。忍を絞め殺す寸前で沙羅が駆けつけ、攻撃ヘリから拝借したガトリングガンを浴びせることでようやく倒れた。

『超獣機神ダンクーガ』の用語

獣戦機隊(じゅうせんきたい)

広義にはロス・イゴール将軍が率い、獣戦機を運用する特殊部隊全体を指すが、狭義としては忍達4人を指すことが多かった。ムゲ帝国襲来を予見し危機感を募らせていた軍部の一派が葉月博士を招いて極秘裏に設立した。その設立当初からムゲ帝国本土攻撃を最終目標に設定している。日本に基地を構えているが、世界中の最前線からの要請に応じる形で忍達を派遣していたため、むしろ日本国内で戦う機会の方が少なかった。その任務内容も戦闘だけではなく、なぜか住民に対する避難勧告や人質救出、敵勢力圏内への潜入偵察など、獣戦機を使わず生身でこなす作戦を引き受けることもあった。秘密部隊らしく獣戦機や輸送機に所属を示す表記はされていないが、忍達の獣戦機専用ヘルメットの側面には日本国籍マークがほどこされている。イゴールが戦死後は獣戦機隊の全容を把握する葉月博士が指揮を執った。ムゲ戦後は解散こそしなかったが、忍達4人は予備役のような扱いになり、比較的自由な生活をしていた。そのかたわら次世代の獣戦機パイロット育成を始めており、OVA『GODBLESS』ではスライ・ダンパーら4名がシミュレーション訓練に励んでいた。おそらくは数年が経過した後にOVA『白熱の終章』でディラドが襲来した際は、わざわざ諜報員を使って忍達4人を招集していることから、結局獣戦機パイロットの後任は育たなかった模様。

獣戦基地(じゅうせんきち)

日本アルプスの羽黒ダムの中州に敷設された秘密基地。基地司令はロス・イゴールが兼任している。ジャミング装置によりその所在は厳重に隠匿されている。獣戦機はここで建造され、各種開発や整備が行われている。また軍事基地としても機能しており、世界各地の戦線からの要請を受けて獣戦機隊を出撃させている。しかしその姿は偽装であり、湖底では着々とムゲ本国攻略用の移動要塞「ガンドール」を建造していた。しかし第28話でビデオアイによる光学観測に無防備な弱点を突かれ、所在が露呈する。ヘルマットの総攻撃を受け壊滅寸前になるが、完成間近だったガンドールが急遽出撃することで撃退する。その際に敷地は放棄された。

ムゲ帝国(むげていこく)

ムゲ・ゾルバドスが一代で建国した異空間の侵略国家。他民族国家らしく、3将軍はじめ配下には風体面相の異なる人物が多数見受けられる。亡命したシャピロを有用とみた途端に重用する様子から、おそらくは侵略征服した勢力から有用な人材を引き抜いていると思われる。地球以外にも多方面に現在進行形で侵略戦争をしているらしく、他の戦況をムゲ帝王に報告する場面がある。強力な戦闘メカを大量に保有しており、無尽蔵と言える兵力で地球をあっという間に征服寸前まで追い込む。しかし各地でのゲリラ活動や、獣戦機隊の活躍によって、徐々に形勢は逆転していく。シャピロの失態で月基地を失うと、ダンクーガに宇宙への進撃を許し、ヘルマットやギルドロームを失うなど劣勢に立たされる。やがてムゲ本星での本土決戦でデスガイヤーが奮戦するも壮絶な戦死を遂げ、居城と共にムゲ帝王が真の姿を表す。怨霊を操りダンクーガを一方的に追い詰めるが、最期は投擲された断空剣に差し貫かれ息絶える。その死と同時に居城は崩れ落ち、ムゲ本星も粉々に消し飛んだ。

黒騎士隊(くろきしたい)

アランがみずから立ち上げた非正規戦闘部隊。彼が持つ科学技術を投入して超高性能戦闘機「ブラックウイング」を建造した。他にも戦闘機や作業用ポッドを運用する。南極大陸に基地を構え、世界各国の情報を逐一収集し、ムゲ帝国への反撃の機会をうかがっていた。獣戦機隊の危機を何度も救い、獣戦基地の壊滅後は本格的に共闘するようになる。しかし月面基地攻略の際にアランが戦死すると、解散状態となる。

バンデッツ

OVA『GODBLESS』にて登場。アランの恋人だった敷島麗美の提案で黒騎士隊の副隊長だったフランシスが旧隊員を糾合して結成した武装集団。連合政府に対抗して、政府のコンピューター施設を破壊するなどテロ活動を行っていた。しかしその活動目的は管理局による市民の管理や管理局による抑圧など、不審な動きを見せる連合政府への抵抗と牽制であった。

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