ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(ダンまち)の二つ名まとめ

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(通称「ダンまち」)とは、大森藤ノによるライトノベル、およびそれを原作とした漫画やアニメ作品である。冒険者ベル・クラネルが、神々が住む街オラリオで仲間と共にダンジョンに挑み、成長していく姿を描く。物語の中で冒険者たちは、成長や戦果に応じて「二つ名」を授けられ、その名は彼らの強さや特徴を象徴する重要な要素となっている。豊富なキャラクターと緻密な世界観、迫力のバトルシーンが魅力であり、多くのメディアミックス展開を遂げ、壮大な冒険譚が展開される。

オッタルは「猛者(おうじゃ)」という二つ名を持つ、フレイヤ・ファミリアの団長である。32歳の猪人で、身長は210cmを超える大男だ。物語の開始時、オラリオにおいて唯一のLv.7であり、魔力を除いたアビリティは全てS級のほぼ最大値に達している。彼は常に冷静沈着で、実直かつ武人肌な性格を持つ。フレイヤの側仕えのような存在で、一貫してフレイヤに尽くしている。幼少期には名も姓もない捨て子であり、フレイヤと出会ったことでその名を与えられた。都市最強と謳われ、頂天と渾名される。戦闘では「絶対防御」と呼ばれる安定感を持ち、単身で49階層まで踏破した実績がある。作中ではロキ・ファミリアの幹部ですら太刀打ちできない圧倒的な実力者として描かれている。オッタルはベルとアイズの成長にも関与しており、心の中でベルを激励しながら片角のミノタウロスを鍛え上げている。また、片角のミノタウロスおよびアステリオスとのベルとの戦いでは、他者の介入を阻止する役割も果たす。外伝では、迷いを抱えるアイズの訓練に付き合い、その心の内を見抜いて助言する。「派閥大戦」ではベルと一騎打ちを行い圧倒するものの、最終的にはミア、リュー、ヘディンと共闘したベルに敗北する。彼の二つ名「猛者」は、その圧倒的な実力と戦士としての存在感を象徴している。

女神の戦車(ヴァナ・フレイア)/アレン・フローメル

アレン・フローメルは「女神の戦車(ヴァナ・フレイア)」という二つ名を持つフレイヤ・ファミリアの副団長である。彼は猫人の男性であり、全冒険者の中で最も脚が速く、「都市最速」の異名を持つ。ステイタスはLv.6。性格は不愛想で口が悪く、何事にも攻撃的な言動を取ることが多い。普段はシルの護衛を担当しており、フレイヤの命の下、駆け出しのベルの力試しとアイズへの警告のためにガリバー四兄弟と共に彼を闇討ちしたことで初めて本編に登場した。孤児院の地下ではシルを護るために異端児を討伐し、「派閥大戦」では最後までベルを追い詰める役割を果たす。彼の妹は「豊穣の女主人」のアーニャであるが、物語の初めでは絶縁状態で辛辣な態度を示していた。かつて兄妹でフレイヤと出会い、妹を護るために強くなると誓って女神の眷属となったが、危険から妹を遠ざけるために意図的に距離を取っていた。しかし、「派閥大戦」での兄妹喧嘩を通じて自身の想いがアーニャに露呈し、その後関係が改善する。アレンの二つ名「女神の戦車」は、彼の優れた脚力とフレイヤへの忠誠を象徴している。

白妖の魔杖(ヒルドスレイヴ)/ヘディン・セルランド

ヘディン・セルランドは白妖の魔杖(ヒルドスレイヴ)という二つ名を持つ。フレイヤ・ファミリアの幹部の一人であり、白エルフの男性である。彼はファミリア内で参謀を担い、集団戦では指揮を取る役割を果たす。ステイタスはLv.6。かつて白エルフと黒エルフが住む孤島で戦いが行われ、ヘディンは白エルフ側の王としてその役割を果たしていたが、その馬鹿らしさに辟易していた。ある日、フレイヤと出会い、彼女が両国を滅ぼしたことにより王としての軛から解かれ、女神の眷族となった。黒エルフ側の王であったヘグニとはこの頃からの付き合いである。本編16巻から登場し、シルとデートをするベルを紳士として徹底的に改造した結果、ベルからは師匠扱いされるようになる。ヘディンは卓越した英知を有する人物であり、フレイヤ自身ですら気が付いていなかった彼女の望みを誰よりも理解している。「派閥大戦」では、フレイヤを女神の軛から救うために戦略を練り、彼女への忠誠心からファミリアを裏切って女神の救済をベルに託す。ヘディンの二つ名「白妖の魔杖」は、彼の知恵と戦略家としての能力を象徴している。

名の無き女神の遣い(ネームレス)/ヘルン

ヘルンは本編16巻から登場するフレイヤの侍従頭を務めるヒューマンの女性で、灰色の髪を持ち、顔の右半分を隠した美人である。ステイタスはLv.2。かつて貧民街で飢えていた時に、彼女はフレイヤと出会い、「シル」と名乗って彼女に対して「フレイヤになりたい」と告げ、取引を交わした。この取引により、「シル」はヘルンと名を改め、女神の眷族となり、フレイヤにのみ変身できる魔法を得て心身を女神と共有することになった。フレイヤに影響を受けて、ヘルンも次第にベルに心惹かれるようになるが、その思い以上に、女神を小娘へと堕落させるベルに対して憎悪を抱き、殺害を謀る。しかし、最終的にはベルへの愛を受け入れ、自身の命を賭してフレイヤの救済をベルに託すことになる。「派閥大戦」の後、素顔でフレイヤの幹部たちと共に「豊穣の女主人」で働き、ベルに対しては極端なツンデレな態度を示して彼を困惑させる。ヘルンには二つ名も姓もないため、「名の無き女神の遣い(ネームレス)」と呼ばれることがある。

ヘファイストス・ファミリア

ヘファイストス・ファミリアは、女神ヘファイストスが運営する鍛冶系ファミリアである。エンブレムは交差する2本の槌と火山だ。ヘファイストスとその幹部が認めた武具には、「Hφαιστοs」というブランド名が刻まれ、その価格は短刀ですら800万ヴァリスにも及ぶ高級ブランド品として知られている。これらの武具は冒険者たちの間で信頼が厚く、非常に人気が高い。武具販売による収益は非常に大きく、ヘファイストス・ファミリアはオラリオ内で唯一ダンジョンの収入に依存せずに運営されているファミリアである。

単眼の巨師(キュクロプス)/椿・コルブランド(つばき・コルブランド)

椿・コルブランドは単眼の巨師(キュクロプス)という二つ名を持つ。ヘファイストス・ファミリアの団長で、極東出身のヒューマンとドワーフの間に生まれたハーフドワーフの女性である。ステイタスはLv.5。彼女は黒髪赤眼で、左眼に眼帯を装着し、さらしを巻いた姿で現れる。愉快で快活な性格が特徴だが、見た目に反して色気が薄い。オラリオ最高の鍛冶師とされ、ダンジョンで自らの武器を試し斬りし続けて強くなった第一級冒険者でもある。普段はヴェルフを「ヴェル吉」と呼んでからかうが、何よりも鍛冶を優先し、彼の魔剣に対する意地を無意味な拘りとして非難する。物語の14巻では、ベルたちの救出のためにダンジョンに向かい、ヴェルフが作り上げた新たな魔剣を確認した際、彼を同じ領域に到達した同族として歓迎する。ロキ・ファミリアとも深い繋がりがあり、ガレスと直接契約を結び、ベートの武器は彼女の作品である。また、同ファミリアの遠征に不壊属性の武器を提供し、自らも59階層まで同行した。幼少期のアイズとも出会っており、当時の彼女を剣と評し、武器制作を断った経験がある。

ミアハ・ファミリア

ミアハ・ファミリアは、男神ミアハが運営する商業系ファミリアである。本拠は「青の薬舗」であり、エンブレムは五体満足の人の体だ。かつては名の知られた中堅ファミリアだったが、初登場時には団員がナァーザだけであり、派閥の等級もHに格下げされた零細ファミリアである。ヘスティア・ファミリアとは結成直後から親交があり、互いに助け合う関係にある。アポロン・ファミリアとの戦争遊戯の後、ベルの名声によって店の客足が増え、新たにダフネとカサンドラが加入している。

医神の忠犬(ミーヤル・ハウンド)/ナァーザ・エリスイス

ナァーザ・エリスイスは医神の忠犬(ミーヤル・ハウンド)という二つ名を持つ。ミアハ・ファミリアの団長で、瞼が半分降りた眠たそうな眼を持つ犬人の女性であり、18歳である。初登場時のステイタスはLv.2であったが、「派閥大戦」の後にLv.3へランクアップする。彼女のキャラクター設定はケルト神話に登場する神ヌアザに由来しており、右腕の義手をミアハによって完治してもらった過去を持つ。かつては冒険者であったが、右腕をモンスターに喰われた心的外傷により冒険者を廃業し、薬師に専念することとなった。ナァーザは全財産を投げ打って魔道具(義手)を入手し、自分を救ってくれたミアハに対して好意を抱く一方で、ファミリアを没落させてしまった罪悪感から金に対して厳しく、ポーションの売り込みに余念がない。駆け出しのベルにはぼったくり価格でアイテムを売りつけていたが、後に反省し、ヘスティア・ファミリアとは友好的な関係を築き、ベルたちに幾度も助力するようになる。

月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)/ダフネ・ラウロス

ダフネ・ラウロスの二つ名は月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)だ。アポロンの元眷族でありながら、アポロンが戦争遊戯に敗北した後にミアハの眷族となったヒューマンの美少女で、18歳の短髪吊り目の強気な外見を持つ。彼女は冷静で落ち着きのある性格をしており、サバサバした性格も相まって周囲に強い信頼感を抱かせる人物である。ステイタスは本編15巻でLv.3へランクアップしており、その実力を次第に磨いてきた。ダフネは過去にアポロンから無理やり眷族にされたという苦い経験を持っており、そのためにアポロンに見初められたベルに対して、同じ境遇に対する同情を示すことが多い。彼女はカサンドラと非常に親しい関係にあり、戦争遊戯の後、カサンドラと共にヘスティア・ファミリアへの入団を希望したものの、ヘスティアの莫大な借金を知った結果、入団を取りやめてミアハ・ファミリアへと改宗することになった。アポロン・ファミリアにいた頃、指揮官の役割を致し方なく引き受けた経験から、ダフネはリリに対してパーティの指揮方法について教示を行うなど、その戦略的な指導力を発揮する場面が多々見られる。彼女は普段はパーティの中衛を担当しているが、アンフィス・バエナとの戦闘では戦力不足という状況下で前衛としても奮闘し、その活躍を見せた。さらに、カサンドラの予知夢についてはいつものように半信半疑で受け入れなかったものの、彼女自身を信じた結果、その決断が派閥連合を救うこととなった。

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