獣王と薬草(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『獣王と薬草』とは2023年より原作:艮田竜和・作画:坂野旭らが『裏サンデー』で連載している漫画作品。魔王が勇者に倒されたのち、残されたダンジョンとそこに巣食うモンスターたちは冒険者によって次々と攻略され、バランスが壊れつつあった。そんな中で彼らを医師として救う、かつて「獣王」と恐れられた魔族ガロンと、彼と共に新しい冒険者のあり方を模索する、中堅冒険者ティナの冒険を描く。

クロウ「先に独りぼっちにさせたのは俺達のほうなんですよ、ガロウ様。」

クロウ「先に独りぼっちにさせたのは俺達のほうなんですよ、ガロウ様。」
自分の敗北のせいで、部下であるクロウやモモスロに孤独と苦難を与えてしまったと懺悔するガロンに、クロウが放った言葉。
聞きたかったのは謝罪ではなく、一緒に居て欲しかったという言葉だった。なのに自分たちがあまりに弱いせいで、その言葉を言わせることすらできず、ガロンにもまた孤独な道を歩ませることになってしまったという、クロウの後悔が表れているセリフ。
ガロウはその言葉に顔をゆがめ、クロウが消え去る刹那に、これまでもずっとお前たちが心の中にいたからこそ孤独に耐え、医者になることができたと語る。それを聞いてクロウは涙を流し、鏡の中へと消えていった。

ガロン「この世界の広さだ。」

ガロン「この世界の広さだ。」
ガロンがティナの魔法の特訓に付き合った後、ミカゲと話す中で口にした言葉。
月鏡の城でティナの過去を目にし、ティナ自身のこれまでを理解したことにより、たとえ同じ道を歩もうともそもそも自分たちの使命とティナは関係がなく、ティナにはティナの人生があると気が付いたガロウ。
共に旅する中でティナに知ってほしかったのは、人間の罪や醜さではなく、この世界の広さそのものだと語った。
ティナの冒険者としての在り方や、ガロウの思慮深さと魔族としての在り方。それらを合わせたうえで仲間として協力し合う、ふたりの関係性がよく表れたセリフである。

『獣王と薬草』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『銀狼ブラッドボーン』の原作も艮田竜和

同じ『裏サンデー』で連載されていた、銀狼ブラッドボーンの原作者が完結後に原作として描き始めたのが今作となる。
年を取った主人公が戦うダークファンタジーであり、こちらも世界観の緻密さやキャラの描写などで高い評価を受けている。

『魔女の守人』の作者は作画の坂野旭

『週刊少年ジャンプ』で連載されていた『魔女の守人』の作者の坂野旭が、今作の作画を担当している。
魔法などの要素は『獣王と薬草』にも共通しており、キャラクターの描写などで評価が高かった。

人と人とのポジティブなつながりが一つのテーマ

作画の坂野旭はインタビューで、「人と人とのポジティブなつながりを生み出すことに自分がちょっとでも貢献できたら嬉しいなぁと考えています。」と発言している。
作中においても種族や経歴、かつての敵という関係をも超えた交流が描かれている。

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@isaki

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