葛城無門(刃牙)の徹底解説・考察まとめ

葛城無門(かつらぎ むもん)とは夢枕獏の小説と藤田勇利亜の漫画『ゆうえんち-バキ外伝-』の主人公。『刃牙シリーズ』主要人物の空手家「愚地克巳」の実兄である。優れた身体能力と洞察力を持ち、必殺技「無寸雷神」の威力は凄まじい。かつて克巳と共にサーカス団で天才兄弟として活躍したが、9歳の頃に義父の死の直前に失踪。窃盗や無銭飲食で生活していたところを「松本太山」に拾われて格闘技を教わる。「ゆうえんち」と「柳龍光」という僅かな手掛かりを残して謎の死を遂げた太山仇討ちのために真相を究明していく。

2人目の対戦相手は忍者の羽鳥薫(はどり かおる)。黒装束を身にまとい、空中戦を得意とする羽鳥。観覧車の上で戦う危険な対決となったが、無門が勝利。無門は死と隣り合わせの空中戦の中で平凡な日常の退屈さに気付き、自分はこのような戦いを求めていると気付く。

葛城無門VS神奈村狂太

3人目の対戦相手は、神奈村狂太(かなむら きょうた)。狂太は無門の義父である正介の実の弟。狂太は兄の死は無門と関係性が深いと推理しており、それを確認するためにゆうえんちに参戦していた。あらゆる格闘技を学び、学者を本業としている狂太は正確な計算のもとに無門の動きを読み切って優勢で戦いを進める。しかし、追い詰められた無門は「無我の境地」といわれる無意識下で技を発する能力を会得し、辛くも逆転勝利した。狂太はそもそも正介の事を恨んでいるわけではない様で、再び格闘家として戦う事を約束した。

葛城無門VS柳龍光

遂に柳龍光との戦いを挑みたい無門であったが、力士の龍金剛(りゅうこんごう)が襲い掛かってくる。そこにゆうえんちに参加していた空手家の愚地独歩(おろち どっぽ)が乱入して龍金剛との戦いを始める。この頃、独歩は無門の弟克巳を養子にして育てており、無門の事も気に掛けていた。無門は柳のもとに向かい念願の対決を実現させる。柳は言葉巧みに無門を動揺させ、手袋には分銅を仕込み、極めつけに殺人術「空道」を使って無門を圧倒する。一度は負けを意識した無門であったが、戦いの中で成長し徐々に柳の想像を超える動きをみせ、最後は太山の技「放華(ほうか)」で全身に気を送り込む攻撃をして柳を戦闘不能にし、止めに無寸雷神をヒットさせた。柳はそのまま警察に運ばれ、逮捕された。

葛城無門VS蘭陵王

柳との死闘を制した無門は、主催者の蘭に興味を持たれ、対決を迫られる。通常は一人倒せば賞金500万円が手に入るのだが、蘭を倒せば2億円が手に入るという貴重なチャンスではある。当初の目的を果たした無門であったが、これまでのゆうえんちでの戦いで、格闘家として強者と戦う事に喜びを感じる「獅子の門」といわれる境地を超えており、蘭とも戦う事となった。主催者として驚異的な強さを発揮した蘭ではあったが、ゆうえんちで大きく成長し、格闘家として変貌を遂げた無門がその上を行き、無門が勝利。止めは蘭陵王のしきたり通り、次期蘭陵王候補の黄金丸が蘭陵王を痛めつけて終了となった。この最後の行為によって世代交代が成された。

新たな戦い

ゆうえんちでの戦いから数年後、独歩に呼び出された無門は修行の成果をお互いに見せ合って別れる。帰宅中に謎の男の襲撃にあう。未知の敵との遭遇となったが、一目見て強者と見た無門は新たな戦いに胸を躍らせるのであった。

葛城無門の関連人物・キャラクター

家族

松本太山(まつもと たいざん)

地下闘技場で無敗の格闘家で普段はラーメン屋を営む筋骨隆々の大男。サーカス団から失踪して無銭飲食や窃盗を繰り返していた無門を引き取って後見人になり、格闘技を教えた。娘の松本梢江(まつもと こずえ)の病気を治すために借金をした為、返済のためにゆうえんちに参加し、その時戦った柳龍光の攻撃が致命傷となり死亡している。無門は太山を父親のように慕っており、太山の仇を討つためにゆうえんちと柳を探す事になった。太山の教えは死後も無門の脳裏で蘇っており、幾度となく戦いの助けになった。桜の大樹を両腕で絞り上げ、気を送り込む事で蕾を満開にさせるという「放華」という技の持ち主。

葛城渡流(かつらぎ わたる)

無門の実父で、ミズノサーカスに所属する空中ブランコの名手だった。演技中に点検済みのはずのロープが切れるという不可解な事故で他界している。この事故はサーカスの同僚「神奈村正介」に仕組まれたものである。

葛城津葉沙(かつらぎ つばさ)

無門の実母。夫と共に空中ブランコの名手として、サーカスのアイドルであった。息子達を守るために葛城姓を残す事を条件に神奈村正助と再婚する。

葛城正介(かつらぎ しょうすけ)

ライオンに殺害される葛城正介(左)

無門の義父。旧姓は「神奈村」でミズノサーカスの団員。ライオンを素手で絞め落として調教する高い戦闘力を持つ。以前から津葉沙に好意を抱いており、津葉沙を自分のものにする為に渡流を事故と見せかけて殺害している。自分が葛城姓を名乗ることを条件に再婚。再婚後は家庭内暴力を振るっていた。無門によって足を負傷させられて、無門が失踪後にライオンに襲われ死亡した。実父の仇討ちが済み、家族を守れた無門であったが、心に深い影を落とす事となった。

愚地克巳(おろち かつみ)

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