忘却バッテリー(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『忘却バッテリー』とは、みかわ絵子による野球漫画作品である。2018年より『少年ジャンプ+』にて連載が開始された。中学時代に無敵のバッテリーとして恐れられた清峰葉流火(きよみねはるか)と要圭(かなめけい)を中心に野球から遠ざかっていた天才選手たちが、野球の弱小高校にて偶然再会し、奮起していく姿が描かれる。記憶喪失となった圭を始めとしたユニークなキャラクター描写や、綿密に構成された野球シーンが魅力的な作品である。

『忘却バッテリー』の概要

『忘却バッテリー』とはみかわ絵子による野球漫画作品である。2018年より『少年ジャンプ+』にて連載が始まり、ユニークなキャラクター描写や、綿密に構成された野球シーンにより『少年ジャンプ+』内の累計閲覧数2億超えの人気作品となった。野球シーンの制作にはみかわの夫であり漫画家の高嶋栄充が担当しており、臨場感のある野球シーンが描かれている。2024年にはアニメも放送され、アニメーション制作は『呪術廻戦』や『チェンソーマン』のMAPPAが担当した。

中学時代、無敵のバッテリーとして恐れられた清峰葉流火(きよみねはるか)と要圭(かなめけい)。2人との才能の壁を感じた山田一郎(やまだいちろう)は野球の道を諦めて、野球部の存在しない小手指高校へと進学する。しかしそこで記憶を失い野球については素人同然となった圭と、圭に付き添うように小手指へと入学した葉流火と再会する。この出会いに引かれるように中学時代に野球を辞めた強豪選手、藤堂葵(とうどうあおい)や千早瞬平(ちはやしゅんぺい)も小手指へと入学していた。一度野球への道を閉ざした天才選手たちは再び小手指に野球部を設立、弱小高校で新たなスタートを切るのであった。

『忘却バッテリー』のあらすじ・ストーリー

無敵のバッテリー再始動

アホの子になってしまった要圭。

中学時代に無敵を誇ったバッテリー清峰葉流火(きよみねはるか)と要圭(かなめけい)は名門高校のスカウトを蹴って突如として姿を消した。2人の才能を目にして野球をやめた山田太郎(やまだたろう)は野球部のない都立高校小手指に進学するが、そこで葉流火と圭と出会う。最強のコンビである2人が姿を消したのは圭が記憶喪失となっていたからだった。圭と野球がしたいとただ一心に思う葉流火は、発足したばかりの小手指の野球愛好会に圭と共に入部する。2人の野球をする姿に惹かれた山田も流されるままに入部する。さらに小手指には、中学時代に名を馳せながらも、葉流火たちによって野球から離れた藤堂葵(とうどうあおい)、千早瞬平(ちはやしゅんぺい)も入学していた。山田は藤堂と千早を野球部に誘おうとするが断られてしまう。しかし、葉流火の「このままでいいのか?」と問いかけにより再起し、野球部に入部するのであった。予期せぬ4人の集合に、山田は弱小である小手指が甲子園に出る事も夢でないと思うのであった。
動き出した小手指高校に練習試合の申し入れが来る。相手はなんと野球の名門高校帝徳であった。帝徳一年の国都英一郎(こくとえいいちろう)は葉流火と圭が小手指にいると噂を聞いていたのだ。練習試合において小手指は2点先制するという実力を見せるが、試合としては惨敗を喫してしまう。試合の内容を見た帝徳監督の岩崎は4人をもう帝徳に転校するようにスカウトするが、一同は今の仲間達と野球を続けるためにそのスカウトを断るのであった。

要圭の記憶の復活

打倒帝徳に向けて今後の作戦を練る小手指の一同。藤堂は過去のトラウマから一塁送球ができなくなったとイップスを告白。遊撃手は他の選手を探してほしいとまで言う藤堂であったが、圭は気分転換にワンパンで投げろと助言し、藤堂はイップスを克服していく。さらには新しくセンターとして2年の先輩である土屋和季(つちやかずき)が加入する。着実にチームの実力を上げていく小手指、そんな中、圭に異変が起き、忘れていた記憶を思い出すのであった
記憶を取り戻した圭は智将としての過去の性格に戻っていた。智将として覚醒した圭の元でより練習に励む中で、記憶を取り戻した圭は氷河高校との練習試合を取り付ける。そこはかつて千早の仲間が進学していた高校であった。かつての仲間達の再会に心乱れる千早。試合は圭の指示の元で小手指の優位で進む。しかし、試合の中で圭は再び記憶を失っていき元の人格へと戻ってしまう。動揺した小手指は氷河の逆転を許してしまい、ジョジョに追い詰められていく。過去の仲間たちとのトラウマを克服した千早の活躍もあり、氷河との試合に勝利する。初勝利を喜びあうが、圭は再び記憶を失ってしまう。

夏の公式戦

甲子園への出場の足掛かりとなる夏の公式戦に出場することを決める小手指。試合に出場すべくユニフォームも作成し決意を新たにした小手指の一同は、帝徳と氷河の練習試合を見学する。試合は帝徳の勝利に終わるが、両校のレベルの高さを目のあたりにした葉流火は、これまで封印していた魔球を解禁する。そのためには圭がその高速スライダーをキャッチするようになる必要があり、練習を始める小手指野球部。練習に打ち込む葉流火たちの姿を見て、今まで野球部をさぼっていた先輩である楠田竜樹(くすだたつき)と御手洗優作(みたらいゆうさく)も加わるようになり小手指はチームとして強くなっていく。
7月になり夏の西東京公式戦が始まる。小手指は1回戦の横山高校、2回戦の谷間高校相手に、無名でありながら圧勝、更に、葉流火たち4人がいることが発覚し注目を浴びる。3回戦まで勝ち進んだ小手指の相手は星明高校、そこは藤堂の仲間達が進学した高校であった。藤堂は一番の打者をやりたいと進言する。千早はその条件を呑む代わりに4回戦で当たる帝徳戦に向けて葉流火を温存するという方針を打ち立てる。葉流火を温存して星明との試合が始まる。いきなり得点を先取される小手指であったが、一番打者の藤堂や、山田の頑張りで試合をリードを取り戻す。しかし、葉流火のかわりに投手をつとめる鈴木の疲弊が限界に達してしまい、葉流火が投手として登板される。圧倒的な実力で試合を制す葉流火。星明の高須が葉流火の球を打つという奇跡があったが、勝利は小手指のものとなる。

王者帝徳との対決

公式戦3回戦を突破した小手指はの次の相手はかつて練習試合で敗北した帝徳であった。葉流火の兄から貰った帝徳の選手の映像を見たり、氷河の巻田、桐島との練習を行うなど試合の準備をおこなう小手指野球部。4回戦、開始前から帝徳への声援が鳴りやまない中、いよいよ小手指の王者へと挑む戦いが幕を開ける。小手指は1番と2番をつとめる千早と藤堂、さらには土屋の活躍により先制で点を取り、多くの観戦者を驚かせる。帝徳相手に優位に試合を運ぶ小手指であったが、勝利へのプレッシャーから圭は再び過去の記憶を撮り戻す。葉流火の才能を信じて大成させるために、努力を積み重ねた結果作りだされたもう1つの人格、それが智将と呼ばれた圭であった。そして葉流火に追いつけないと思った中学時代にその人格を封印し元に戻っていたのであった。忘れていた過去を思い出し圭はショックを受け、流れるように小手指は劣勢に追い込まれる。しかし、そんな中でも試合を諦めない藤堂や千早を見た圭は「過去は変えられないけど未来は変えられる」と再起しランニングホームランを決めて再びリードを取り返す。試合は最後までもつれ込むが、葉流火の疲労もあり、最終的には逆転ホームランにより帝徳が勝利するのであった。

小手指高校2年目の挑戦

公式戦のの優勝は氷河高校を下した帝徳の勝利に終わった。しかし甲子園に出場した帝徳は1回戦において日本一とされる大阪陽盟館になすすべもなく敗北してしまう。圭は帝徳との試合で思い出した、自分の中のもう1つの人格である「智将」と対話する。「智将」は「自分が消えるためには、東京の公式戦を勝ち抜き甲子園に出場し大阪陽盟館を倒さなければならない」と言い、圭はその目的のために智将に野球の教えを請うのであった。時を同じくして小手指には監督として佐古優介(さこゆうすけ)が就任する。佐古は秋の大会を欠場し、来年夏の甲子園に向けて全力で調整していく方針を打ち立てる。2年生に進級した葉流火と圭は新たな新入生を加えて、再び甲子園に向けた東京大会に出場するのだった。

『忘却バッテリー』の登場人物・キャラクター

主要人物

清峰葉流火(きよみねはるか)

CV:増田俊樹、いなせあおい(幼少期)
本作の主人公。小手指高校1年でポジションは投手。宝谷シニア出身で中学時代から10年に一度とまで呼ばれた天才選手であり、圭とコンビで怪物バッテリーと呼ばれ、数多くの選手から恐れられていた。140キロオーバーの直球を得意技する剛腕投手でありながら打者としての能力にも優れる。天才肌で選手としては非常に優れているが、反面日常生活や人付き合いには難がある。幼馴染の圭と共に野球をすることにこだわっており、帝徳や陽盟館といった強豪校のスカウトを断り、弱小の都立小手指高校に進学する。

要圭(かなめけい)

CV:宮野真守、永瀬アンナ(幼少期)
葉流火の幼馴染で幼少の頃からいつも一緒にいる。葉流火と共に無敵のバッテリーと呼ばれ、高い洞察量によりチームを導く智将と呼ばれていた。記憶喪失により、野球の事を全て忘れ、お調子者な性格となり、各種強豪校からの推薦を蹴り葉流火と共に小手指高校へと進学する。そこで出会った仲間と共に再び、野球を始める事になる。記憶喪失により今の性格になったものと思われていたが、智将としての一面は葉流火をプロとするために作り出したもう一つの人格であり、度々現れる事がある。

都立小手指(こてさし)高校

山田太郎(やまだたろう)

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