花郎<ファラン>(韓国ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『花郎<ファラン>』とは、2016年から2017年にかけて韓国のテレビ局KBSで放送された時代劇ドラマである。新羅王国の親衛隊「花郎」として活躍する青年たちに焦点を当て、賤民から花郎になったソヌと正体を隠して花郎となった真興王が様々な困難に立ち向かいながら成長していく様子や恋愛模様を描いている。当時人気上昇中のパク・ソジュンが時代劇に初出演したことで話題となった。またBTSのV(テテ)やZE:Aのパク・ヒョンシクなど多数の男性アイドルが出演したことでも有名。

南扶余(ナンプヨ)

4世紀頃から660年まで朝鮮半島に存在した百済のこと。538年に当時百済を統治していた聖王が国号を「南扶余」に変更したという内容が、朝鮮最古の歴史書『三国史記』に記されている。

骨品制

新羅時代に存在した身分制度。王の家系に属する者は最上位とされ、真骨と呼ばれた。本作の主人公ソヌも、終盤に真骨であることが判明した。

風月主(プンウォルチュ)

花郎の指導者で、『花郎世紀』という韓国の文献に登場する役職。花郎の指導者は文献によって呼び名が異なっている。

『花郎<ファラン>』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

真興王「民は苦しみ、君主は苦しむ国。民は国を案ぜぬが、君主は民を案ずる国、そんな国に住んでみたい」

身分を偽って花郎に入りたいと、風月主のウィファの元を訪れた真興王が放った言葉。母に政治の実権を握られ、いつかは自分が国を変えたいと願う真興王の思いがあふれた言葉で、花郎加入に際して「民は苦しみ、君主は苦しむ国。民は国を案ぜぬが、君主は民を案ずる国、そんな国に住んでみたい」と語った。この言葉に心を動かされたウィファは真興王の花郎加入を認めた。物語の中で立派な王へ成長していく真興王の覚悟が伝わる重要な台詞。

ハンソンの死

ソヌ(左)に向けられたタンセ(右)の剣を受けるハンソン(中央)

花郎のメンバーの中で一番年下であるハンソン。天真爛漫な性格でみんなから愛されていたが、人知れず悩みを抱えていた。ハンソンの祖父はハンソンに家門を継ぐものとして期待をしていたが、異母兄弟であるタンセにはキツくあたっていた。自分より有能であるタンセの扱いにハンソンは胸を痛めていた。またタンセもハンソンに冷たく接しているように見えたが、内心ではハンソンのことを気にかけていた。そんな中、ソヌを王だと思い込み、ソヌを殺害しようとしているハンソンの祖父はタンセにソヌの暗殺を依頼する。それを知ったハンソンは自分の身を犠牲にしてタンセがソヌを殺すことを食い止める。ハンソンを殺してしまい自責の念にかられたタンセは自殺を試みるも、ソヌに止められる。そして「自分が最も信頼できるのは兄だ」と書いたハンソンの手紙をソヌから受け取ったタンセは涙する。花郎のメンバーの中で、メンバーからも視聴者からも愛されるキャラクターであったハンソンの死と兄弟の深い愛が感動を誘う印象深いシーン。

ソヌ「真興王、万歳!」

ジディを王だと認め、真興王に忠誠を誓うことを示すために集まった花郎たち

ジディは自分が真興王だということを明かし、只召太后から譲位される日。反太后派のヨンシルはソヌを王に推薦した。また新羅の民たちからもソヌが王にふさわしいという声が聞かれた。同時にソヌは王族の父を持ち、王位継承権を持つことが判明。そんなソヌの意向に注目が集まる中、ソヌはジディを前にして「真興王、万歳!」と唱えた。そして花郎たちもソヌに続き「真興王、万歳!」と唱える。ジディとソヌのどちらが王となるか注目が集まった最終話で、ソヌがジディの国を変えたいという思いを理解し、ジディを王だと認めた感動的な場面。

『花郎<ファラン>』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

BTS・Vのドラマ初出演作品

世界的に人気のボーイズグループ「BTS」のVにとって、初めて出演するドラマ作品となったことが話題となった。Vは本名であるキム・テヒョンとして出演し、花郎の最年少メンバーハンソンとして、俳優パク・ソジュンたちとともに演技を披露した。テレビドラマ初挑戦とは思えない演技力で視聴者の笑いや涙を誘い、Vの演技力は高く評価された。

撮影後も交流を続けた花郎メンバー

『花郎』の撮影を通して交流を深めたパク・ソジュン、パク・ヒョンシク、BTS・Vは、撮影終了後も交流を続けている。パク・ソジュンと2012年の『ファミリー』で共演して以仲が良い俳優のチェ・ウシク、パク・ソジュンの昔からの友人でシンガーソングライターのPeakboyを加えた5人は、「ウガウガファミリー」と呼ばれている。度々仲の良い様子がSNSなどで投稿されており、動画配信サービスDisney+では、5人の交流の様子を『IN THE SOOP』という番組で配信していた。

パク・ソジュンは撮影中に首を負傷

主人公ソヌを演じたパク・ソジュンはアクションシーンの撮影中に首を負傷し、病院に運ばれた。病院で治療と検査を受けたが、幸い大事には至らなかった。アクションシーンが多いドラマであるため、数日休養し、無事撮影に復帰した。

『花郎<ファラン>』の主題歌・挿入歌

挿入歌:V、JIN(BTS)「死んでも君だよ」

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