うさぎ(ちいかわ)の徹底解説・考察まとめ

うさぎとは、ナガノ原作のTwitter連載漫画『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』に登場する兎をモチーフとするキャラクター。主人公のちいかわの友人の1人。「ウラ」「プル」「ヤハ」などの言葉しか発さず、破天荒で自由奔放な言動を繰り返す。しかし、「草むしり検定3級」を所持し、「たまにくる怖いやつ」の擬態型を見破っている素振りがある、3人で赴いた討伐で退場の判断を任されるなど切れ者の一面もある。作中では友人であるちいかわ達も居住地等を知らないなど、私生活が謎に包まれている。

ある日森を散策していたうさぎ・ちいかわ・ハチワレは、単眼の巨人オデと出会う。オデは3人に食べていたきのこを一緒に食べようと勧めると、うさぎは我先にときのこを食べる。オデと3人がきのこの味を堪能していると、小さな緑色のゴブリン達があらわれ、きのこを食べていたオデと3人を捕まえ牢屋に閉じ込めてしまう。実はこのきのこはゴブリン達が大事にしていたきのこであり、オデと3人はその密猟者として捕まったのである。ハチワレは誠心誠意謝罪するが、聞き届けられず、オデと3人は幾日も幽閉される。最初はマッシュポテトや豆などだった食事も、すぐに内容は乏しくなりスープしか出なくなってしまった。ひもじさに限界を覚えたちいかわは涙し、ハチワレは料理本を眺めているゴブリンが自分たちを食べようとしていると警戒する。とうとう脱獄を決意したちいかわとハチワレに、うさぎは密かにスプーンで掘り進めていた脱出用の穴を見せる。
オデの協力もあり数日かけて通路が完成すると、あとは脱出の機を待つだけとなった。小さな穴からは脱出が不可能だったオデは、巻き込んでしまった3人を逃がすため1人囮として奮闘すると宣言する。オデが大声を上げて檻を掴むと、オデの怪力で檻が曲がりオデは牢屋の前に居たゴブリンたちを捕まていった。どちらからでも脱獄できる状態となってしまったことに戸惑う3人だったが、せっかく掘った穴を無駄にすまいと穴から脱出する。オデの足止めにより無事逃走を果たすと、3人は「無限白米湧きドコロ」で久しぶりの食事に涙した。
数日後、オデは腕っ節が認められゴブリンの用心棒となっており、3人に近況を伝える手紙を残していた。この手紙を読んだ3人もオデの無事を知り安堵した。

「入れ替わりスロット」編

「入れ替わり」から元の身体に戻ったうさぎ達

寂れたゲームセンターを見つけたうさぎは、ちいかわやハチワレを連れて訪れる。うさぎは店内に落ちていたメダルを拾うと、スロットに挑戦しようと2人を誘う。
うさぎが「リツイートによく似たマーク」を揃えるが、メダルが出てくるなどの変化は訪れない。めげずにうさぎは再度挑戦し、もう一度「リツイートのマーク」を揃える。すると、うさぎはハチワレの姿に、ハチワレはちいかわの姿に、ちいかわはうさぎの姿に入れ替わってしまった。原因がわからなかった3人はそれぞれの自宅に戻り、朝を迎える。ハチワレは一晩寝て元に戻っていることを期待したが、姿はちいかわのままだった。3人はお互いの姿に入れ替わったものの特段不便さを覚えず、入れ替わった姿を楽しんでいた。ある時、ちいかわがいつもどおり「草むしり検定」の勉強をしていると、うさぎの姿のまま受験すると合格証の写真もうさぎの姿になってしまうことに気づく。
ハチワレの家を訪れ、カメラで撮影した写真を眺めていたちいかわは、元の姿を恋しがり涙を流す。ハチワレも以前の姿を恋しく思っており、3人は元の姿に戻るため、ゲームセンターを目指す。
またもスロットに挑戦したうさぎだが、パーの形をした手のひらのマークを斜めに揃えてもスロットの上部から伸びた手がピースするだけだった。メダルがなくなった3人が店内を捜索し、ちいかわが1枚だけ発見する。闇雲に揃えても効果を発揮しないため、ハチワレが考えあぐねていると、スロットの上部にリツイートマークや笑顔のマークが描かれていることに気づく。これに気づいているのかいないのか、ハチワレの助言より一歩早くうさぎが笑顔のマークを揃える。するとスロットマシーンは『威風堂々』を歌い、3人は歌を聴いているうちに元の姿に戻った。

「黒い流れ星」編

ハチワレやうさぎとともに過ごす他愛ない日常が幸せだったちいかわは、以前から「こんな日々が続けばいい」と願っていた。ある日ハチワレとともにホットケーキを食べていたちいかわは、ハチワレから「黒い流れ星の噂」の噂を聞く。それは、「黒い流れ星に願い事をすると、絶対に叶うが嫌な気持ちになる」というものだった。
そのうち、日常の様々なシーンでちいかわはデジャヴを覚える。実は、これは買ったばかりのピンクの時計に「黒い流れ星」が貼り付いており、上述のちいかわの願いを叶えたために同じ日々を繰り返していたのである。
ループに気づいたちいかわは黒い流れ星を問い詰めるが、黒い流れ星は嫌な未来よりは同じ日々をループすべきである、とちいかわを諭す。これを拒否したちいかわは、ハチワレ・うさぎにループに気づいたことを打ち明けると、うさぎ達も黒い流れ星にループをやめるよう説得する。説得に応じない黒い星に、うさぎはトンカチを取り出し時計ごと破壊しようと乗り出す。しかしこれには、ちいかわが「取り返しのつかないことになったら困る」と引き止めた。あれこれと手を尽くすもループの最終日になってしまった3人は、不安がるちいかわの傍に居ようとお泊まり会を開いた。しかし無情にもループは続き、翌朝ちいかわはループ初日へと回帰し、ハチワレやうさぎはループのことも全て無かったことになっていた。
どうせループしてしまうからと「草むしり検定」の勉強も放棄したちいかわの異変に気づいたハチワレは、インターネットカフェで怖い話を読もうと提案する。しかし失意に飲まれていたちいかわは、ハチワレの提案に乗らず、ただだんまりを貫くだけだった。そんなちいかわを気遣ってハチワレ・うさぎはちいかわの自宅を去る。ハチワレの言葉を反芻し「ネットに掲載されている怖い話」にヒントがあるのではないかと気づくいたちいかわは、インターネットカフェを利用し「オキシ漬けが効果的だった」と知る。ちいかわが時計ごとオキシ漬けを決行すると、日付が変わる直前に黒い星が時計から逃走した。
ちいかわが1人でループしていることを知らないうさぎとハチワレは、深夜にも関わらずちいかわを訪ねる。ハチワレは勉強を頑張るちいかわを気遣い、「辛かったらやめてもいい」と声かけする。黒い星を退治し懸念が1つ去ったちいかわは、また合格を目指すと打ち明ける。元の明るいちいかわに戻ったことに気づいたハチワレは、「明日はうさぎの見つけた大きいラスクのあるところに行こう」と誘う。
翌朝ちいかわは、ループ中の日々とは違う雨降り模様の景色に期待と不安を綯交ぜにして、うさぎ達に会いに来る。ハチワレがループ初回にあった出来事「勉強会」を楽しかったと声かけすると、ループから脱出したことを喜ぶちいかわだった。
なお最後のループで生じた出来事はハチワレ・うさぎの記憶には残っておらず、うさぎはちいかわに「大きいラスクのある所を見つけた」と自慢しようとして、ちいかわがそれを指摘している。

うさぎの関連人物・キャラクター

主要キャラクター

ちいかわ

誕生日:2017年5月1日
CV:青木遥(子役)

物語の主人公。名前の由来は、「なんか小さくてかわいいやつ」をファンの方が「ちいかわ」と略したため。当初は「似鳥」という名前の予定であったよう。台詞はほとんど無く「ワッ」「ヤー」「フ!」などのわずかな言葉しか発しない。喋れない訳ではなく、読者にわからないような言語を使用している節がある。
臆病ですぐ泣き、人見知りで引っ込み思案な性格。しかし作中、さまざまな経験を通して少しずつ成長している。自身やハチワレ達が危機に面すると、機転を利かせた機敏な行動をする時もある。むちゃうまヨーグルトの懸賞で当たった家に住んでおり、むちゃうまプリンの懸賞ですき焼きセットを当てる、むちゃうまクッキーの懸賞で缶クッキーを当てるなど、くじ運は強い。
モチーフの動物については明言されていないが、作者のツイートではネズミの絵文字が使用されたことがある。
連載当初はうさぎの奔放な性格に翻弄され、おやつを取られたり、泣く程くすぐられたりしていたが、作品中盤からは良好な友人関係を築いており、一緒に「おっきな討伐」に挑んだりお泊まり会をする仲。ただしうさぎの奇天烈でたまに過激な言動に翻弄されているという点は、変わらない。

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ハチワレ

誕生日:2020年5月1日
CV:田中誠人(子役)

作品の主要キャラクターの中で唯一流暢に話せる。それゆえ、読者に対しての通訳的な役割ももつ。
性格は社交的で、友人想いの心優しい人柄でもあり、シャイなちいかわに代わり初対面のキャラクターへの要求を代弁することも多い。
好奇心旺盛で楽天家ゆえ、かなり危険な状況になるまで気づかず、寸でのところでちいかわに諭され慌てふためくことも多い。
洞窟で過ごし慎ましい暮らしをしているためか、作中世界では食べ物が自生しているにも関わらず、ある程度の料理ができる。
うさぎとは、友人であったちいかわを通して出会ったよう。初対面ではうさぎの激しい挨拶に「声デカッ」と笑っていた。作中ではちいかわとハチワレ、ちいかわとうさぎの交流が描かれがちで、2人で行動を共にしているエピソードは少ないが、ちいかわと比べて仲が悪いという訳ではない。実際、ハチワレの自宅にちいかわよりも先に食事をしに訪れていることがある。

renote.net

鎧さん

労働の鎧さん

CV:東地宏樹
作中最初に登場した鎧さん。銅色の甲冑。主に仕事の斡旋所で受付窓口を担当している。全員分の仕事はないらしく、「早いモン勝ちッ」と述べている。
ぶっきらぼうにも見えるが面倒見は良い。カブトムシ登場の際には、すぐさま擬態型であることを疑うなど、「たまにくる怖いやつ」について警戒している様子がある。ただし、カブトムシのおもてなし力に1度は騙され「友好型」と断定しているため、目利きの方は百発百中ではない。作中で擬態型か友好型か品定めするキャラクターが他に登場していないため、このキャラクターの目利き能力がどれほどのものなのかも不明。
カブトムシの事件の際には、いちはやくちいかわの元へ駆けつけるため、走り出した鎧さんの背中にしがみついている様子が描かれた。後述のポシェットの鎧さんに対する態度とは違うため、「食べ物」や「友人の保護」などの理由があれば鎧さんに対して友好的なのか、それとも全く関係がないのか詳細は不明である。

ポシェットの鎧さん

CV:杉田智和
灰色の鎧さん。ハンドメイド作家として活動し、制作した「くまのポシェット」や「パジャマ」を販売している。うさぎのパジャマもこの鎧さんの手によるもの。可愛いものが好きで、お弁当の中身も自作のキャラ弁。回が増すごとにちいかわ・ハチワレ・うさぎと親しくなっており、パジャマのお礼として「メリケンサック」をもらったこともある。最終的にはちいかわ・ハチワレに「友達」として認知される間柄になった。しかしこれ以前に偉い鎧さんに「仲良くしすぎだ」と注意されている場面もあるため、ちいかわ族と鎧さんの間にはある程度の距離が必要な関係であることが推察されている。
ポシェットの鎧さんにちいかわ・ハチワレが頭に紅葉を飾ってもらったことを喜んでいたにも関わらず、うさぎは素早い動きでこれを避けている描写がある。これについて、単純に食べ物以外に関心がないのか、鎧さんを苦手としているのか読者の間でも考察が分かれる。上述のとおりメリケンサックをプレゼントとして選択した理由について、ちいかわ・ハチワレはアクセサリーか何かと思っていたがうさぎの考えについては明かされていないため、これも考察が分かれる原因の1つである。

その他のキャラクター

mamapiyo
mamapiyo
@mamapiyo

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