トーマの心臓(萩尾望都)のネタバレ解説・考察まとめ

『トーマの心臓』とは、萩尾望都により1974年から『週刊少女コミック』にて全33回連載された、ドイツのギムナジウムを舞台に少年たちの迷いやふれ合いを描いた少女漫画である。閉鎖的なギムナジウムの中で迷い愛を知る少年たちが繊細描かれており、根強い人気を誇る少女漫画の不朽の名作である。その冬最後の雪の日、ひとりの少年が死んだ。主人公・ユーリの元には一通の短い遺書が届く。儚く美しい少年達の信仰、愛、友情を描く。

ユーリ・シド・シュヴァルツ

オーストリアの湖畔にホテルを所有する画家でマリエの再婚相手。交通事故で片足を失う。賢明で誠実な大人でエーリクに学校へ行くことを勧める。

マクス・ドッドー

シドの友人で医師。シドがエーリクを訪ねる際は車を運転するなど手伝った。

アルフォンヌ・キンブルグ

マリエの弁護士。常識的な考えでエーリクをたしなめる。

ロジェ・ブラウン

エーリクの実父でトーマの母のいとこ。再婚している。作中に名前は出るものの描かれてはいない。

グスタフ・ライザー

オスカーの育ての父。オスカーが校長の子であることを知って妻のヘラを殺したのち、オスカーとともに逃亡した。友人の校長を頼ってオスカーをシュローベッツに預けた後は南米へ行った。オスカー曰く、もう生きていない。

ヘラ(ヘレーネ・ライザー)

オスカーの母。
美しい女性。子供ができないことを悩んでいた。グスタフを心から愛していたが、ミュラーと子を成しオスカーを生んだ。だが、それが原因でグスタフに殺された。

シェリー・バイハン

ユーリの母。
愛に溢れた優しい女性。ユーリの見た目を嫌って嫌味を言う祖母にも屈しない。夫もユーリも立派な人間だと言い切る。

ユーリの父

ギリシア系ドイツ人だが、祖母曰くアラブ人のような風貌。事業に失敗し、祖母に多額の負債を払わせた。

ユーリの祖母

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