トーマの心臓(萩尾望都)のネタバレ解説・考察まとめ

『トーマの心臓』とは、萩尾望都により1974年から『週刊少女コミック』にて全33回連載された、ドイツのギムナジウムを舞台に少年たちの迷いやふれ合いを描いた少女漫画である。閉鎖的なギムナジウムの中で迷い愛を知る少年たちが繊細描かれており、根強い人気を誇る少女漫画の不朽の名作である。その冬最後の雪の日、ひとりの少年が死んだ。主人公・ユーリの元には一通の短い遺書が届く。儚く美しい少年達の信仰、愛、友情を描く。
オスカー・ライザー

高等部1年(15歳)
父と旅行をして過ごしていたため、年齢はひとつ上である。酒やタバコを嗜み、大人びたところがある。実の父親は校長であることを知っている。育ての父が母を殺しており、複雑な家庭環境にある。
転入した頃からユーリが好きで、事件の後もそばに寄り添い見守っている。
サイフリート・ガスト

ユーリの4歳上。
八角形のサングラスと長い金髪が特徴。シュロッターベッツを放校になった。大変な読書家で頭はいいが素行不良。悪魔的な魅力を持つナルシストでサディスト。ユーリを甘い言葉で誘い、自らに服従させようとした。
アンテ・ローエ

中等科4年(13歳)
トーマと仲が良かった。密かにオスカーに憧れている。オスカーがユーリのそばを離れないのが気に入らず、トーマを使ってユーリを引き離すために賭けを始めた。なんとかしてオスカーとユーリを離したがっている。
バッカス

高等部最上級生。
シャール、ヘニングとともに「ヤコブ館のお茶会」を主宰する。バッカスの名前にふさわしい風貌である。
レドヴィ

中等科4年(13歳)
おとなしいが盗癖のある少年。ユーリを見つめるトーマを見ていた。
ホセ

高等部3年(16歳)
レドヴィの盗癖を知っており、時計を盗まれたことから証拠集めをしている。力づくで自白させようとする。
ヘルベルト

高等部1年(14歳)
エーリクの部屋の班長。カッとなりやすくユーリに突っかかることもあるが、尊敬し信頼している。リーダーであろうと務めている。
リーベ

高等部1年(14歳)
ユーリの親衛隊でヘルベルト、エーリクと同室。ヘルベルトと対立している。
下まつげとそばかすが特徴。
Related Articles関連記事

ポーの一族(萩尾望都)のネタバレ解説・考察まとめ
『ポーの一族』とは、1972年から続くバンパネラ(吸血鬼)の少年・エドガーを主人公とした少女漫画。その耽美さと人間に受け入れられず孤独に過ごさなければならないバンパネラ達の哀愁に、根強いファンがいる。親和性の高い宝塚歌劇団で2018年に舞台化された。エドガーが永遠に歳をとらない少年として各地をさすらい、仲間を失くしながら一人生き延びて行く物語。
Read Article

花の24年組〜少女漫画の在り方を根底から変えた女性作家達
今では全く珍しくなくなっているBL・耽美表現や、文学的な素養をも含む内容、繊細な絵柄など、それまでの少女漫画にはなかったアプローチをして1970年代に活躍した女性作家達。そろって昭和24年生まれだったことから、彼女達は「花の24年組」と称されています。筆者の世代にも懐かしい作家達のまとめをしてみました。
Read Article

萩尾望都「ポーの一族」 40年ぶりの続編「春の夢」が大評判で掲載誌が重版出来!
私がまだ若かった頃から、「萩尾望都」という名前はすでに他の漫画家さんとは別格な存在でした。萩尾先生にはたくさんの優れた作品がありますが、中でも特に有名な「ポーの一族」の「続編」がこのたび月刊「フラワーズ」に掲載されました。これが出版社の予想をはるかに上回る売り上げとなり、まもなく重版出来の運びとなったそうです。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『トーマの心臓』の概要
- 『トーマの心臓』のあらすじ・ストーリー
- トーマの死
- 転校生エーリク
- ユーリの秘密
- 悪魔との再会と残された恋文
- トーマの遺書
- 『トーマの心臓』の登場人物・キャラクター
- シュロッターベッツの生徒
- ユーリ(ユリスモール・バイハン)
- トーマ・ヴェルナー
- エーリク・フリューリンク
- オスカー・ライザー
- サイフリート・ガスト
- アンテ・ローエ
- バッカス
- レドヴィ
- ホセ
- ヘルベルト
- リーベ
- アーダム
- アイロス(アロ)
- イグー
- 教職員
- ルドルフ・ミュラー
- ブッシュ先生
- ホーマン先生
- 校医(アルット)
- 生徒の家族・大人たち
- マリエ・シュヴァルツ
- ユーリ・シド・シュヴァルツ
- マクス・ドッドー
- アルフォンヌ・キンブルグ
- ロジェ・ブラウン
- グスタフ・ライザー
- ヘラ(ヘレーネ・ライザー)
- シェリー・バイハン
- ユーリの父
- ユーリの祖母
- エリザベート・バイハン
- ベルンハルト・ヴェルナー
- アデール・ヴェルナー
- トーマの兄
- 『トーマの心臓』の用語
- ギムナジウム
- ギムナジウムもの
- 多用されるドイツ語のルビ
- ヤコブ館
- 『トーマの心臓』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- トーマの遺書
- トーマの恋文
- エーリク「ぼく片羽きみにあげる 」
- 『トーマの心臓』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作に影響を与えた作品
- 苦戦した人気投票
- 萩尾望都の影響