シャドーハウス(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『シャドーハウス』とは、週刊ヤングジャンプにて2018年から連載されている漫画だ。著者はソウマトウで、「ヤンジャン!」にてカラー版が同時配信されている。謎の洋館「シャドーハウス」で暮らす貴族、「シャドー」と、その世話係「生き人形」たちの、友情や敬愛を描いたゴシックミステリー。
単行本は電子版含め260万部を突破している人気作品だ。2021年にアニメ第1期が放映され、2022年には第2期も放映された。

CV:菅野真衣
エリザベスを主人に持つ生き人形の少女。2度目の亡霊騒ぎですす病にかかるも、回復して、別の班で班長に任命された。しっかり者で、生き人形の足りない状態でもしっかり仕事をこなしている。

シャドー家

ケイト・シャドー/ケイト・ミラー

CV:鬼頭明里
エミリコを従えているシャドー。本作のもう1人の主人公である。エミリコと対照的に、思慮深く聡明な性格の持ち主であり、それゆえに思い詰めてしまうこともある。エミリコの無邪気さに毎回救われている。他のシャドー一族が、生き人形を自分に従属させることを当然とする中で、ケイトはエミリコの個性を尊重している変わり者である。自分の出す「すす」を操る能力を持っている。自室で読書をして過ごすことが多く、エミリコに時間の余裕があるときには文字の読み書きを教える時もある。「お披露目」前から「すす能力」に目覚めていて、お披露目時には既にすすを使って物を動かしたり、空を飛んだりすることが可能だった。ケイトは元々顔のある人間だった。彼女の名前は、母であるキャサリンの愛称に由来して付けられ、12歳まで普通の人間として育った。12歳を過ぎた頃に異変が起き、全身が黒いシャドーの姿になった。ケイトの目的は、家族が幸せに暮らしていた頃の「ミラーハウス」を取り戻すこと、そして、生き人形として連れてこられたエミリコたちのような人間を助けることである。大切な仲間とともに、自分が何者であるかを探し続けている。

ジョン

CV:酒井広大
ショーンを従えているシャドーである。冷静で論理的なショーンとは反対で、考えるよりも先に体が動くタイプだ。豪快で裏表のない性格で、周りから「馬鹿」と言われる事もしばしばあるが、決して何も考えていないわけでもなく、破天荒で突拍子がない性格なだけだ。そのキャラクター性に関しては、原作者すら手に負えないと言われている。しかし、自身を上回る強いキャラ(天然・変人)を前にするとツッコミ役に回ることもあり、特に緊張すると気が大きくなるところがある。お披露目中にケイトに婚約を持ちかけるも、あえなく断られた。目が悪いショーンに合わせて眼鏡を掛けようとしてみせるなど、シャドーには珍しい気さくな性格を持っている。すす能力に目覚めていて、射程範囲は短いものの、木の箱を簡単に破壊するようなパワーと、すすを爆発させ周囲のものを破壊する(正確には拳に棘上のすすを形成している)の能力を持つ。大量のすすを一気に放出するために、すぐに疲れてしまう弱点がある。

ルイーズ

CV:佐倉綾音
ルウを従えているシャドー。とてもおしゃべりで、台詞の語尾は「~ねっ」「~なのっ」っというように可愛げに跳ね上がるのが特徴である。基本的には、何よりも自分のことが大好きで、何より自分自身が一番美しい事にこだわっているナルシスト。それ以外のシャドーや生き人形に関しては見下しはしないものの、良くも悪くも自分の気持ちに素直な性格であるため、思ったことをすぐ口にしがちであり、自身から興味を持たないかぎり対応は薄い。ルウの顔と声をこよなく愛し、部屋にはルウの肖像画が多く飾られている。口数が多く、他の事情をあまり考えない性格で、自分とルウの顔が大好きであるが、ルウのパーソナリティーや、顔以外の部分が傷つくことに関しては無頓着で「生き人形に性格は必要ない」と強く考えているシャドー一族としては模範的な思考の持ち主である。しかし、それはあくまで生き人形に感情があると理解していなかったためである。思ったことをすぐに口にする性格で、無邪気に相手を傷つけることが多々あるのがたまにキズだ。根本の性格が悪いわけではなく、生き人形に意志があると理解してからは、ルウを気遣うなどの様子を見せる。

パトリック

CV:川島零士
リッキーの主人であるシャドー。横柄な性格で、誰に対しても偉そうであるが、その内面は繊細である。貴族らしい振る舞いを好むスノッブな気性であり、リッキーとは好相性。優秀なリッキーを信頼していて、彼の意見をよく求めている。プライドが高く、普段は他人を見下すような態度もとる。尊大な態度を取りつつも、根は義理堅く真面目で、恩を感じれば生き人形相手であっても礼を述べたり、頭を下げたりすることもある。自身の生き人形であるリッキーを深く信頼し、「顔」として異常に大切に思っている。すす能力は覚醒しておらず、他の同期が次々と能力を覚醒していることもあり、かなりの引け目に感じている。周囲に比べて身体能力は低いが、思考能力は高いので、すす能力が無くともリッキーのサポートを受けつつ物事を進んで解決にあたる行動力がある。シャドー家の者でありながら生き人形に「個」が存在することを認め、同時に特別な感情を抱くことになる。エミリコを好きになった際は、感情を表に出さないと固く誓っていた。高慢で上から目線な口調で話すも、幼いために行動ができない場面もある。ケイトからも「高慢だけど義理堅いところがある」と評されており、同期の中での信頼は厚い。この事から、ケイトが不在となる間の代理として「星つき」に任命された。

シャーリー

CV:下地紫野
ラムの主人であるシャドー。感情がなく、すすもほとんど出さないので、世話に手間がかからない。他のシャドーたちはおろか、自分の生き人形であるラムにも口を開くことはなく、何を考えているのか全く分からないため、生き人形のリッキーからは「不気味」と恐れられている。すすが出ることはほとんどないが、その理由は不明である。お披露目でも言葉を発することはなかったが、ラムの誘いでダンスは踊った。その後ラムの名前を呼ぶも、ゴール前で力が尽いてしまい、お披露目を突破できなかった。お披露目で消滅したように見えたが実際はモーフの姿に戻っただけであり、その後は独自に館の秘密を探っているのである。シャーリーは体にすすをまとわせることで変身する能力があり、これでこびりつきに擬態したり、ラムの指(かつて「ラミー」のリボンがついていた場所)に巻き付いて傍に潜んでいたりする。また、シャーリー自身は言葉を発せないが、代わりにラムの指に巻き付くことで彼女と心の中での会話が可能となった。ラムの精神を落ち着かせるために生まれたイマジナリーフレンドが左人差し指のリボン「ラミー」だったが、エドワードによってお披露目後に千切り捨てられてしまい、そのリボンに擬態したシャーリーが収まる形となったのである。

マリーローズ

CV:中原麻衣
ローズマリーを従えているシャドーである。男装をした女性シャドーで、明朗快活な性格をしている。ケイトには、既に顔が同じ班員として親交を深めていた事で、初めから友好的に接していた。彼女を「麗しの薔薇」と形容する。(同じようにルイーズは咲き誇るガーベラ、サラは棘だらけのアザミと何かしら花を用いてシャドーを例えている)。ダンスを踊る際は自分が男性側のステップを踊る。妖精のモーフの頃の記憶があり、一体化の真実も知っていた。ローズマリーを非常に大切に考えており、一体化を防ぐためにわざと評価を落としてお呼ばれを回避し続けた。「一体化による自分の生き人形であるマリーローズの人格がなくなることを受け入れられなかった」と、シャドーが生き人形を体に取り込む儀式「一体化」を近々する予定を理由に反抗するために、亡霊騒ぎを起こした。星つきへと引き渡されたマリーローズは「おじい様と共にある棟」に運ばれることになるが、運ばれている最中に、彼女は亡霊をつくって廊下の壁を破壊し、エドワードを襲った上でローズマリーと共に崖下へ飛び降り、心中するのである。しかし実は飛び降りる前に、ケイトが亡霊を先に落としておいてクッションにするという策を与えており、2人は生きている可能性が非常に高い。

サラ

CV:大西沙織
ミアの主人であるシャドー。すす能力は覚醒していないが、すすを出す量が多く、向上意識が高い。高慢な性格で、生き人形として出来の悪いエミリコを馬鹿にしていた。一方で、お披露目をトップでクリアしたルイーズは可愛がっている。
ミアが気に入らない行動をとると、体罰を与えて教育するシーンがあり、かなり暴力的だ。
自分の地位を保つためにダグラスに婚約を持ちかけるが、断られている。エドワードから子供たちの棟の内情を探るように任命されるも、失敗に終わった。

Tomomi Yonemura
Tomomi Yonemura
@fb-1580606975327608

目次 - Contents