怪奇ゾーン グラビティフォールズ(ディズニー・チャンネル)のネタバレ解説・考察まとめ

『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』とはディズニー・テレビジョン・アニメーションによって制作され、2012年アメリカで放送が開始されたSFミステリー&コメディーアニメシリーズである。双子の姉弟、ディッパーとメイベルが超常現象が多発する田舎町「グラビティフォールズ」で次々と謎に巻き込まれていくストーリー。物語はやがて異次元から襲来する宿敵、ビル・サイファーとの対決に発展していく。カートューンのコメディー要素と、本格的なミステリー要素が融合した新鮮な設定と、変わり者のキャラクター達の成長が見どころ。

スタンが経営する観光施設。もともとはスタンフォードの奇妙な発明品の数々を見せ物にしていたが、今ではガラクタをそれらしく見せ物にしているいかがわしい見せ物小屋になっている。スタンの軽妙なトークのお陰か観光客に人気。お土産屋も併設しており、そこにある自動販売機が秘密の地下研究施設への入り口になっている。

『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

巨大ギデオンロボと戦うディッパー

ディッパー達を追う巨大ギデオンロボ

20話『ミステリーハウスを取り戻せ!!』のワンシーン。シーズン1のハイライトとなっている。ディッパーはギデオンに「ミステリー・ハウス」も「謎の本」も奪われ、敗北を認めカリフォルニアの家に帰ろうとするが、まだ他の「謎の本」もディッパーが持っていると勘違いし逆上したギデオンに巨大ロボットで襲い掛かられる。メイベルを連れ去られそうになったディッパーだが、生身で「謎の本」もなく成す術がないかのように見えた。ギデオンに「力もない、知恵もない、どうするんだ?」と罵られたディッパーは、唐突に崖から巨大ロボの操縦席に飛び込んだ。ディッパーはそのままギデオンと殴り合いで戦い、巨大ロボの破壊に成功した。そこに駆けつけたスタンがギデオンのペテンを暴いたことでギデオンは子どもながらに刑務所に入れられた。ディッパーが自分の力だけで困難に立ち向かった、ストーリー上でも重要なシーン。

ディッパー「ウェンディが大好きだって」

ウェンディ(右)にフラれるディッパー(右)

22話『謎の隠れ場所』での台詞。ディッパーはウェンディと友人として仲良くなるも、恋の告白は出来ないでいた。そんなある日、ディッパー、ウェンディ、メイベル、スースの4人は森に隠されたスタンフォードの研究施設に潜入することになった。メイベルはディッパーに告白するよう勧めるが、ディッパーはふたりの関係の変化を恐れてなにも言えないでいた。研究施設には生物を見ただけでそっくり同じ姿になれる恐ろしいモンスター・シェイプシフターが潜んでいた。「謎の本」を求めて襲いかかってくるシェイプシフターを大量の水で倒そうとしたディッパー達だったが、ウェンディも巻き添えになり動かなくなる。それを見たディッパーは責任を感じ「これでもう一生言えなくなっちゃう。ウェンディが大好きだって」と思わず告白してしまう。しかしこのウェンディはシェイプシフターが化けたもので、後ろに立っていた本物のウェンディにも告白を聞かれてしまう。ディッパーはウェンディと力を合わせてシェイプシフターを冷凍装置に押し込み倒した。しかし告白のほうは歳の差を理由に友達でいようと断られてしまった。ディッパーの恋が失恋に変わる重要なエピソード。

スース「誕生日は自分を大切に想ってくれる人達と過ごすもの」

スース(左)の誕生日を祝うメイベル(中央)とディッパー(右)

28話『スースの誕生日』での台詞。ひょんなことから今日がスースの誕生日だと知った双子達はサプライズパーティーを開くが、スースは不機嫌な顔で立ち去ってしまう。ウェンディによるとスースは自分の誕生日会が嫌いなのだと言う。調べてみると、仕事で忙しいと何年も姿を見せないスースの父が誕生会にすら参加してくれない寂しさがトラウマになっていたのだった。ちょうど元タイムトラベラーのブレンディン・ブレンジャミン・ブランディンに、勝てばどんな望みも叶うというゲーム「グロブナー」を仕掛けられた双子達はスースのために勝つことを決意。長く困難なゲームを乗り越え双子達はブレンディンに勝利した。こうして双子達はスースにどんな願いも叶える権利を渡した。スースは誕生会に父が来てくれる過去ではなく、戦ってくれた双子達を治療することを願った。驚く双子達にスースは「誕生日は自分を大切に想ってくれる人達と過ごすもの。会いに来ないってことはそれほど大切に想ってないってことだ」と自分を幸せにするために頑張ってくれた双子達に感謝を告げた。今年の誕生日も父に会えなかったスースだったが、家族とすら呼べる大切な友人・ディッパーとメイベルのお陰で最高の誕生日を過ごしたのだった。

「メイベルボール」を破壊するメイベル

メイベルボール

39話『ミョウマゲドン2:現実からの逃避』でのワンシーン。ミョウマゲドンが起こり、グラビティフォールズがビルの支配下になった。この時、メイベルはビルに「メイベルボール」と呼ばれる巨大な球体の中に閉じ込められる。「メイベルボール」の中にはメイベルの理想が全て叶えられる「メイベルランド」があり、メイベルはその中で幸せな時間を過ごしていた。メイベルを助けるためにやってきたディッパー達は、全てはメイベルを空想の世界に閉じ込めて出られなくするための罠であることに気が付く。しかし夏休みが終わり自分がティーンエイジャーになることや、スタンフォードの弟子になるディッパーと離れ離れになる現実を受け入れられないメイベルは「メイベルボール」からでることを嫌がった。その時ディッパーが「現実に戻ろう」と発言したことをきっかけに現実対空想の裁判がはじまる。現実を生きる苦しさを訴えるメイベルの弁護人「ドリームボーイズ」に対して、ディッパーは現実の大変さを認めたうえで、「メイベルのことを大事に想ってくれる人達と一緒に乗り越えようよ。今までもそうしてきたじゃないか」と励ます。そしてスタンフォードの弟子にはならず、メイベルと一緒にカリフォルニアに帰ることを約束した。これに勇気づけられたメイベルは自らの手で「メイベルボール」を破壊して脱出した。

スタン「俺の家族に手を出した」

スタン(右)の脳内に入り込み記憶ごと消されそうなビル(左)

41話『ミョウマゲドン4:森のどこかで』の台詞。ミョウマゲドンが始まり、グラビティフォールズはビルの支配下になった。ディッパー達はビルのアジトに潜入するが、ビルの圧倒的な力の前に追い詰められる。ビルは双子達を捕らえると、双子達の命を助ける代わりにスタンフォードの脳内にある「ミョウマゲドンを世界中に広げる方法」を差し出すよう交渉した。これを予想していたスタンとスタンフォードは事前に入れ替わり、ビルがスタンの脳内に入り込んだところを「記憶銃」で記憶ごと消し去る作戦を立てていた。作戦通りスタンは自分の脳内にビルを招き入れる。スタンとスタンフォードが入れ替わり、自分を記憶ごと消そうとしていることに気がついたビルだったが既に脱出は不可能だった。慌てふためくビルにスタンは「お前は賢いがひとつ大きな間違いを犯した。俺の家族に手を出した」と告げる。そのまま作戦は成功し、ビルの存在とスタンの記憶は完全に消えてしまう。ミョウマゲドンは終わりを告げ、奇妙なモンスター達は異次元に戻っていった。その後スタンはメイベルの夏の思い出をまとめたスクラップブックを読んだことをきっかけに完全に記憶を取り戻した。

『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ディズニーアニメシリーズ初のゲイカップル

ビルのアジトで再会し抱き合うダーランド(左)とブラブス保安官(右)

ブラブス保安官とダーランドはシリーズ中で関係を育み、ミョウマゲドンではお互いを大切な存在として扱うようになるディズニーアニメシリーズ初のゲイカップルである。作中ではミョウマゲドンの最中にビル・サイファーのアジトに捕らえられていたダーランドが助けに来たブラブス保安官と再会した際、抱き合うふたりに町人達から拍手が贈られた。

エンドクレジットの後の暗号文

1話『不思議な町グラビティフォールズ』のエンドクレジット後の暗号文。解読すると「グラビティフォールズにようこそ」となる。

本シリーズではエンドクレジットの終わりに、数字やアルファベットが羅列された暗号文が表示される。これらはシーザー暗号になっており、短編シリーズの暗号をヒントに読解できるようになっている。内容は「私はとても盲目だった。彼は私を騙した。闇は近くに」や「タイムベイビーの分子の再構築には1000年を要する。そして戻った時、彼は癇癪を起こすだろう」等ストーリーに情報を付け足したり、この先の展開を暗示したりしている。

amuamu2984
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