アケミ(最終兵器彼女)の徹底解説・考察まとめ

アケミとは漫画『最終兵器彼女』に登場する人物である。主人公のシュウジとその彼女であるちせの共通の友人として登場した。2人の仲を応援する一方でシュウジに密かな想いを寄せ、板挟みに悩む。そして叶わぬ想いに自暴自棄になった末に、想いを寄せて来た同級生のアツシと肉体関係を結んでしまう。その後巨大地震に巻き込まれて致命傷を負い、瀕死の状態の中でシュウジに想いを告白。彼に看取られながら亡くなった。死後、ふゆみとの不倫に溺れるシュウジの前に幻影として現れ、彼を一喝して不倫を終わらせる勇気を与えた。

女子高生用のブレザー

アケミが学校で着用していた制服には歴史がある。

学校制服は1879年の明治時代に日本で初めて導入される。この頃は皇族や貴族等の特権階級の男子学生達が着用しており、詰襟の古めかしいデザインであった。これが1885年になり、日本が西洋方式を取り入れて女性も学校へ通う様になった。これがきっかけで女性も制服を着るようになっている。現代の制服とは異なり、どちらかというとドレスの様な服を着ていた。後に袴姿が主流となって行き、和風な制服を着る様になる。

1920年になるとセーラー服が導入され、女学生に人気となった。だが1940年には太平洋戦争による戦時体制の影響で、男子学生は国民服という制服を、女子学生はモンペ姿が主流となった。1950年の戦後に入り、詰襟制服やセーラー服が復活する様になる。この頃から化学繊維が発明され、デザインの多様化や品質の向上が図られた。

1960年に初めてブレザーの制服が導入される。多くは無地で紺色単色のものが多かった。当時は学生運動により、都市部では学生服を撤廃した学校もあった。その後、不良文化が若者の間で流行し、既存の制服を改造した「変形制服」なるものが出現する。これに対応する形で1980年代半ばから制服が一新された。女子はブレザーにチェック柄のスカート姿が登場し、人気を博していった。その後はブレザーを中心とした多様なデザインが登場していき、現在では学校毎に異なる制服を身に付けるのが主流である。また男女共用ブレザー等のジェンダーレスなデザイン等が採用される学校もあった。

アケミがしていた女子陸上競技の歴史

女子陸上競技選手

作中、アケミがかつて行っていた陸上競技。その歴史は古く、紀元前のギリシアにまで遡る。人間の「歩く」「走る」「投げる」という基本的な動作をスポーツ競技として競い合う事から陸上競技は生まれた。第一回のオリンピックで陸上競技が行われたという記録が発掘されている。当時はスポーツというよりも神事に近い競技で、正式にスポーツ競技としてルールが整備され始めたのはルネサンス期以降であった。日本には明治時代にイギリスの宣教師によって、陸上競技が伝わっている。

古代から中世に至るまで、陸上競技は男性のスポーツであり、女性が競技を行う機会は無かった。女子陸上競技が公式大会で行われるようになったのは1928年のアムステルダムオリンピック大会からであった。それでも男子陸上競技22種に対し、女子陸上競技は僅か5種で明確な差別が存在している。当時は栄養状態が悪いのも相まって、女子800m走種目では選手達が次々と倒れるアクシデントが相次いだ。その為、1960年のローマオリンピック大会まで、女子陸上は200m走までしか競技する事が出来なかった。その後、第二次世界大戦を経て栄養状況が改善された事により、女子陸上は長距離マラソンまでが競技種目に加えられる事となった。現在の女子陸上競技種目は男子陸上競技種目とほぼ同数となっており、平等化が進んでいる。一方でジェンダーレス化の流れにより、トランスジェンダーの元男の女性が、女子陸上競技に出場し上位入賞を果たすという今までに無い事態も起きている。

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