アケミ（最終兵器彼女）の徹底解説・考察まとめ

アケミ（最終兵器彼女）の概要

アケミとは漫画『最終兵器彼女』に登場する人物である。本作は普通の男子高校生のシュウジが主人公であり、同級生の女子高生ちせと付き合い始める事から物語が始まる。シュウジは目付きが鋭く、口が悪いが内面は優しい人物である。物語途中でふゆみという中学時代に知り合った既婚女性と不倫関係に陥っていく。ちせは内気な性格の人物である。ある日、日本は様々な国と戦争を開始し、彼女は国防の要として最終兵器に改造された。彼女は人知れず、自衛隊と共に戦いを繰り広げていき、シュウジはそんな彼女に戸惑いながらも付き合っていく。一方で彼等の住む地球は寿命を迎えつつあり、度重なる天変地異で日常が崩壊していった。滅びゆく世界で展開される2人の恋愛模様を描いたSF青春恋愛漫画である。

アケミはシュウジとちせの共通の親友として登場した。彼等と同じく北海道の田舎の高校に通う女子高生で、ちせから「自分の内気な性格を直したい」と相談を受ける。アケミは度胸試しと称し、ちせが憧れていたシュウジに告白させた。彼がこの告白を受け入れた事で、2人は付き合う事になる。当初は互いに恋愛経験が無く、衝突の多かった2人であったが、次第に距離を縮めていく。アケミは2人を応援する一方で、シュウジに密かな想いを寄せており、複雑な心境に悩んでいった。そんなある日アケミは彼女に想いを寄せていたアツシから告白される。一度は彼を振ったものの、その後の起きた大きな地震で彼がアケミを心底心配していた事で心が動く。シュウジの事が好きだったものの、アケミは彼と肉体関係を持つのであった。その後、アツシは「アケミを守りたい」という意思から学校を中退して自衛隊に入隊する。

自衛隊員としての任務があるアツシと離れ1人でいる時間の増えたアケミは、シュウジへの想いを抱きながら、日常を過ごしていった。そんなある日、彼女は再び起きた更に大きな地震に巻き込まれて致命傷を負う。自分の最期を悟った彼女は、駆けつけたシュウジの唇を奪い、自らの想いを告白した。シュウジは彼女の想いに応えて肉体を重ね合わせていった。そして彼の胸の中で吐血し、ちせへの謝罪と死への恐怖を呟きながら絶命する。

アケミは死亡したものの、ふゆみとの抜け出せない不倫関係に苦しむシュウジの前に幻影として現れる。アケミはシュウジを一喝し、彼にふゆみを拒絶する勇気を与えるのであった。

アケミ（最終兵器彼女）のプロフィール・人物像

CV：杉本ゆう
演：貫地谷しほり
アケミはショートヘアーに黒髪の人物である。目付きがやや鋭く、ボーイッシュな雰囲気と物怖じしない言動が特徴的で、シュウジやちせと同じ陸上部に所属していた。シュウジとは中学時代からの付き合いで、気兼ねなく意見を言い合える親友であった。学校が巨大地震に襲われた際、シュウジが無断で別行動を取った際には彼を心配し、戻ってきた彼にビンタを喰らわせている。またシュウジも咄嗟に彼女へビンタをし返す等、距離が近い故に乱暴なやり取りもあった。だが、それ故に彼はアケミの想いに気付かず、彼女の想いを知るまで、異性として意識する事は無かった。

アケミはちせとも中学時代からの付き合いであり、仲が良い。当初は内気な彼女の相談に乗ったり、何かと彼女の面倒を見る場面が多かった。また、女性同士特有の直球な下ネタトークをしてちせを戸惑わせる場面もある。アケミの入れ知恵により、ちせが大胆にシュウジを誘惑した事もあった。一方で自分もシュウジが好きな為、複雑な想いを抱いていく。アケミは自身の最期に、シュウジと肌を重ね合わせた事をちせに申し訳なく思っていた。

アケミにはサトミという顔が良く似た妹がおり、こちらは性格が穏やかである。姉と同じく陸上部に所属しており、アケミ、シュウジ、ちせの後輩に当たる。シュウジを慕っており、彼も後輩として彼女を可愛がっている。アケミはその様子を見て、シュウジに不機嫌に当たる場面もあった。

アケミ（最終兵器彼女）の装備・能力

冬用の制服

ふゆみが学校で身に着けていた制服。女子用のブレザーを着ている。

サバサバした言動

アケミはサバサバした直球な言動をする。物語当初、内気であったちせは彼女の言葉に大きな影響を受けていた。

夏用の制服

ふゆみが学校で身に着けていた制服。この時の季節は10月で、異常気象により夏の気候になった為、夏服を着用している。

陸上競技

アケミは中学時代から陸上競技に打ち込んでいる。シュウジやちせとの接点も陸上競技であった。作中では高校3年生の為、部活を引退している。

私服

異常気象により、突然雪が降り始めた際に着用した。普段のボーイッシュで活発な性格とは裏腹に、私服は可愛らしいものを着ている。彼女の乙女な一面が伺える。

赤ワイン

アケミが部屋に隠していた赤ワイン。彼女は未成年であるが、高校生活最後の文化祭の際に仲間と密かに飲もうとしていた。だが、彼女は文化祭直前に亡くなってしまう。彼女の父親はこの赤ワインを見つけ、娘の最期を看取ってくれたシュウジに、御礼の品として手渡した。後に、シュウジはこの赤ワインを飲み、アケミの机にも供養で赤ワインを振りかけている。後に彼がふゆみに誘惑され情欲に耽った際、アケミの机に置かれていたこの赤ワインが倒れて彼に降り注いだ。その瞬間アケミの幻影が現れ、彼を一喝した。これにより彼はふゆみとの離別を決意する事が出来た。