INSANITY(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『INSANITY』とはUri Games・うりによって製作され、2012年に公開された探索型ホラーのフリーゲーム。2020年からはリメイク版が公開されている。
ケースケ、キョウコ、ケンタ、リョウジ、ユウキ、リホの6人の高校生が好奇心から幽霊屋敷を訪れ、閉じ込められる。高校生たちは脱出を目指す中で、蘇生薬の感性を目指す館の持ち主・村井茂樹の狂気に晒され、精神を蝕まれていく。

お嬢様の日記

執事の日記に暗証番号は自分の誕生日であることが記載されている。
そしてお嬢様の日記から執事の誕生日は勤労感謝の日の3日後であること、広間のカレンダーと照らし合わせて11月26日であることがわかる。

資料室の入室キー

薬品保管室に張られた元素周期表

薬品保管室に「Genius is but one remove from insanity. Only insanity can open the last door.(天才と狂人は紙一重、狂気だけが最後の扉を開ける)」と英語で書かれた元素周期表が貼ってある。「INSANITY」対応する元素記号の番号を繋げた番号は「4916728639」。

エンディング分岐

BAD1 Undermined by Insanity

ケンタ、もしくはリホのどちらか一人でも死亡していると発生するルート。
実験用動物檻に入ったケンタは、檻の中で暴れているリョウジを発見する。ケンタは彼を出すために鍵を探そうとするが、突然現れた男に脇腹を刺されてしまう。
逃げていく犯人の男と、その場に倒れるケンタ。檻の中から必死にリョウジが呼びかけるが、何の用意もないケンタはそのまま死亡してしまう。
廊下で怪しい男を見かけたキョウコ。男の後を追いかけて実験室2に入るとリホの悲鳴が聞こえる。
ベッドに縛り付けられたリホと、その傍に立つ男。男はリホが研究を盗みに来たと言いがかりをつける。
キョウコを自分の娘、恵美子と勘違いする男は自身の研究によって死者が蘇ると主張する。キョウコは男に「あなたは狂っている」と非難するが、彼はリホを使って研究を証明してやると主張し、リホを殺害する。
リホを目の前で殺されたキョウコは男を責め、死者は生き返らないと現実を突きつける。自分の研究が完成していないこと、そして何よりも娘の恵美子が蘇ってはいないことを突きつけられた男は発狂する。「家族を返せ!」と狂ったように叫ぶ男に追いかけられたキョウコは倉庫2に逃げ込み、そこでロッカーに隠れていたユウキとケースケと合流。男はケースケによって取り押さえられる。
危機が去った三人はリホの死体に必ず連れ帰ることと、犯人の男を警察に突き出すことを誓う。

生き残った高校生たちと自殺する村井茂樹

人を殺した男にキョウコは優しい言葉をかけず、ケースケによって狂気を糾弾された男は現実を受け入れることを拒否し、自殺する。男が死んだことによって高校生たちは外に出る手段を失い、食料も水も一切ない空間に閉じ込められてしまう。
徐々に腐っていく死体の腐臭、生きている人間よりも死者の方が多い地下で生存者たちは次第に追いつめられ、狂っていく。
高校生たちは殺害されるか、生き残っていても閉じ込められて全滅するエンディング。

BAD2 The Dead are Arrogant

高校生たちを道連れにする村井茂樹

全員が生存した状態で、実験室1で村井茂樹と対峙するが、リョウジを傍で監視させなかったために自殺を止められなかったルート。
自首すると話していた男だったが、隙をついて隠し持っていたカッターで自殺する。虫の息の男は高校生たちに謝りながらも、「すべてが憎いんだ」「道連れに……してやる……!!」と無関係の彼らを地下に閉じ込め発狂させる。
地下に閉じ込められた高校生たちは追いつめられ、一人また一人と倒れていく。高校生たちは仲間が死んでも気にかけることも出来ず、死んだ者たちに対して、先に苦しみから解放されたとうらやましさすら感じるようになる。
殺害されたものはいないが、地下に閉じ込められ全滅するエンディング。

GOOD1 Beyond the Door

事件後屋上で寄り添うケースケとキョウコ

全員が生存している状態で、さらに村井茂樹の自殺を阻止したルート。
ユウキの説得によって村井茂樹は自殺を思いとどまり、警察へ出頭する。
高校生たちは無事幽霊屋敷から脱出し、日常へと戻っていくエンディング。

GOOD2 Crawl out of Insanity

警察病院に収容された村井茂樹

二週目以降に追加されるルート。
流れはGOOD1と同一だが一週目では謎だった部分が補完され、村井茂樹目線で高校生たちに危害を加えていくシーンや、彼が狂気に至るまでの独白・使用人や妻の殺害シーン。
最後には警察病院で後悔しながらも、地下から出て人として死ぬ機会を与えてくれた高校生に感謝するシーンが追加される。

『INSANITY』の登場人物・キャラクター

ケースケ/浅井啓介(あさいけいすけ)

クール系男子。探索シーンにおいてはデフォルトで操作キャラになっており、実質的な主人公としての役割を担う。キョウコ、リョウジとは幼稚園からの付き合い。キョウコとの仲を友人たちから揶揄われると否定するが、キョウコとよく似た恵美子のことをかわいい子だと評するなどキョウコのことを意識している描写がある。

キョウコ/宮下恭子(みやしたきょうこ)

Tofu_S
Tofu_S
@Tofu_S

Related Articles関連記事

人魚沼(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

人魚沼(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『人魚沼』とは2013年7月6日公開、Uri Games・うり制作のホラー探索ADV。対象年齢は全年齢となっているが、グロテスク、性的な描写を含む。 大学の夏休み中、旅行に来ていた主人公達4人は山道に迷い、偶然通りかかった男性に自宅へと招かれる。その後霧によって陸の孤島となった館からの脱出を目指す。 得体の知れないものが迫りくるおぞましさ、垣間見える怪異への嫌悪感、恐怖が濁った沼のようにどろりとまとわりついてくる物語。

Read Article

The Crooked Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

The Crooked Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『The Crooked Man』とは2013年1月4日公開、Uri Games・うり制作のホラーADV。探索・アクションパートがあり、突然の脅かし要素や残酷描写が多分に含まれている。引っ越し先で起こる奇妙な現象、原因を探っていく中でプレイヤーは襲い掛かってくる化け物「曲がった男」が本当に実在しているのかと疑問を抱き、次第に主人公デヴィッドに疑いの目を向けていく。ホラーゲームだが恐怖シーンより、複雑に作り込まれたストーリーが好評となっている。

Read Article

PARANOIAC(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

PARANOIAC(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『PARANOIAC』とは2012年3月14日に公開されたUri Games・うり制作のホラーADV。家の中を化け物から逃げ回る鬼ごっこゲームであり、ほとんどの部屋は施錠されているため難易度はかなり高い。小説家の主人公は引っ越し先の家で毎夜化け物に追いかけられ、精神的に追い詰められていく。主人公の精神的な側面に徐々に迫っていく展開と狭いマップの中での難易度の高い鬼ごっこが評価を受けている。2015年には実写映画化され、2019年にはリメイク版が公開された。

Read Article

The Hanged Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

The Hanged Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『The Hanged Man』とは2017年5月11日公開、Uri Games・うり制作のホラーADV。『The Strange Man』シリーズの第四作目。探索・アクションパートがあり、突然の脅かし要素や残酷描写が多分に含まれている。 内にこもりがちな主人公ウィルが親友を探すために廃墟を探索する。その中で起こる事件を通して、親友との別れや新たな人々との出会いを経験し、成長していくストーリー。これまでの主人公達が登場するなど、作品のファンに大きく期待された。

Read Article

The Boogie Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

The Boogie Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『The Boogie Man』とは2015年9月5日公開、Uri Games・うり制作のホラーADV。『The Strange Man』シリーズの第三作目。古城ツアーに参加した刑事キースは、攫われた妻や他の参加者を救出するために殺人鬼ブギーマンを追いかける。探索・アクションパートがあり、突然の脅かし要素や残酷描写が多分に含まれている。サスペンス要素が強く、主人公の行動によってENDが5種類に分岐する。

Read Article

The Sand Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

The Sand Man(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『The Sand Man』とは2014年2月28日公開、Uri Games・うり制作のホラーADV。『The Strange Man』シリーズの第2作目。不眠症の少女ソフィーが、すべての人々が眠ってしまった世界を救うためサンドマンに立ち向かう物語。探索・アクションパートがあり、突然の脅かし要素や残酷描写が多分に含まれている。サスペンス要素が強く、主人公の行動によってENDが6種類に分岐する。

Read Article

目次 - Contents