純情ロマンチカ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『純情ロマンチカ』とは累計発行部数が1,500万部を突破している「BL(ボーイズラブ)コミック」であり、中村春菊の代表作である。2008年にはアニメ化もされ、DVDやグッズ、ドラマCD、ゲームが発売されるなど、その充実ぶりはファンを沸かせた。主人公の「高橋美咲(たかはしみさき)」が難関大学受験のため、兄である「高橋孝浩(たかはしたかひろ)」の親友の「宇佐見秋彦(うさみあきひこ)」に家庭教師をしてもらうところから物語は展開されていく。

宇佐見グループ

秋彦の父、冬彦が総師として築き上げた大手グループ。
秋彦の兄である春彦は宇佐見グループの専務取締役から建設部門の社長になった。

宇佐見家

秋彦が幼少より過ごしてきた家。
母親である夏子は出ていっており、執事の田中と冬彦が住んでいる。
向かいには上條の実家がある。

K大学付属病院

野分が小児科病棟の研修医として働いている病院。津森とここで出会う。

『純情ロマンチカ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

『純情ロマンチカ』

高橋美咲「生まれて初めて兄チャンの事殴りたいと思った…」

美咲の兄、孝浩が自分の誕生日に婚約者を連れてきて、秋彦に「ウサギに1番先に紹介したかった」と笑顔で言う。親友であれば当たり前のような光景だが、秋彦の気持ちを考えると堪えきれず、美咲は外に秋彦を無理やり連れ出すと、泣きながら「生まれて初めて兄チャンの事殴りたいと思った…」と言った。秋彦の長い片想いを知らないとはいえ、孝浩のあまりにも無神経な発言に美咲の中で殴りたいほどの衝動が起きてしまった。秋彦と気持ちが通じる初めての場面。

宇佐見秋彦「もう…好きな奴を目の前で取られたくない」

美咲が初めて大学で仲良くなった、1年先輩の「角圭一(すみけいいち)」との関わりをよく思わない秋彦。高時給だが夜に働くバーテンダーのバイトに誘われるなど、角と関わると学校生活に支障が出ると嗜める。「孝浩が悲しむぞ」と秋彦が兄の名前を出したことで美咲は憤慨し、反抗的な態度を示すようになってしまう。
ある日秋彦は車を学校の正門に止め、大学内から出てきた角と美咲を捕まえると、美咲に対し大人しく帰るように促す。角は秋彦に対し、何故か挑戦的な態度を出すが、秋彦はそれに動じず、無理矢理美咲を車に乗せると帰宅する。家に帰り、そこで自分の憤りを美咲にぶつけるが、それに美咲は反抗。結果、仲直りはするが、その中で秋彦が搾り出すように「もう…好きな奴を目の前で取られたくない」と言った。孝浩のことがあり、心配になっている秋彦の心情が伺える。

高橋美咲「ウサギさんは俺のだ!!」

秋彦に迫る角(右)と、呆然とする秋彦(左)

美咲は角に誘われ、角の家に行くことになる。そこで美咲は疲れていたのか眠ってしまい、角にいたずらされそうになるが、そのタイミングで秋彦から電話がかかってくる。手を止めた角は秋彦に電話で「美咲が自分の家にいる」と伝えると、秋彦が速攻で家に来て「美咲を返せ」と迫る。角は秋彦を宥めながら、美咲のいる場所とは別の部屋へ招くと、そこには秋彦の小説が全巻揃っていた。角は秋彦に対する想いを告げ、秋彦を押し倒す。角は「美咲に対してもそうだったんでしょ?」と秋彦に投げかけ、動揺を誘い、そのまま意気消沈している秋彦に角はキスを迫る。秋彦が押し倒された音で目を覚ましていた美咲は、角と秋彦のやり取りを全て聞いていた。悶々とした気持ちが爆発し、美咲は扉を思い切り開けると、「ウサギさんは俺のだ!!」と勢いよく飛び出す。

高橋美咲「大丈夫だよ。俺、ウサギさんのことすきだよ」

秋彦の担当編集者である相川に、「最近秋彦の様子がおかしい」と相談される美咲。普通のデートをしてくるように強引に説得された美咲は秋彦のためにベタなデート案を作り、秋彦に笑われるも一緒に行くことになる。
2人で水族館デートに行くも、どこか上の空な秋彦。最後に乗った観覧車でも、様子がおかしい秋彦に美咲が「大丈夫だよ。俺ウサギさんのこと好きだよ」と初めて告白する。秋彦は驚いた後、安心したような笑顔になり、そのまま恥ずかしそうな美咲と無言のまま手を繋ぎ続ける。
家に帰って着衣のまま抱き合う秋彦と美咲は、気持ちが初めて通じ合い、熱く求め合う。

純情エゴイスト

草間野分「二週間分ヒロさんを触りたい」

野分はK大付属病院小児科で勤務を開始していてから、10日に1日帰るというようなハードなスケジュールをこなしていた。
2種間泊まりがけでの勤務を終えた野分は、もう少しでバレンタインだということを思い出し、上條に「チョコを交換し合いたい」と迫る。「興味がない、もう寝る」と冷たい態度を取る上條。背を向けた時、野分は「二週間分ヒロさんを触りたい」と言い、抱きしめた。そして流れで体を重ねる。その後またも激務を終えた野分が家に帰ると、枕元に上條からのチョコが置いてあり、野分は嬉しさのあまり上條に電話をする。上條は自分のしたことの恥ずかしさのあまり、家のバスルームから出られなくなっていた。

上條弘樹「ヒロさん」

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