超人X(石田スイ)のネタバレ解説・考察まとめ
『超人X』とは、『となりのヤングジャンプ』(集英社)で連載されている石田スイによる日本の漫画である。主人公黒原トキオが偶然にも超能力を持つ人間「超人」として開花し、超人のもつ葛藤やさらされる理不尽、それによる成長が描かれる。レトロな雰囲気の都市「ヤマト」を舞台に、ダークな世界観が描かれ、グロテスクな描写や様々なジャンルを含む演出が特徴。美術的な作画や個性的なキャラクターにより独特の持ち味がある。
星・サンダーク(ほし・サンダーク)
超人治安組織ヤマトモリの代表的な人物であり指導者。1度見たら忘れない容姿。重力を操る能力を持つ。
屈強な肉体を持ち、正義感の強い性格。
ヤマトモリのキーパー見習いを指導する立場であると同時にヤマトモリで最も強い超人。チャンドラを含む敵対する超人には一目置かれるほどの実力を持つ。煙の超人に追われていたエリイを救助した際、彼女からは理想の相手として見初められたようだが、本人が気づいている素振りはない。
エリイが超人になったことを悟ってヤマトモリへ導いた。
籠村シモン(かごむらシモン)
ヤマトモリの一員。大正時代を彷彿とさせる学ランと学帽がトレードマーク。トキオとは同い年の17歳。
冷静沈着かつ険のある性格で、取っ付きにくい印象を与える。「剣の超人」として多種多様の剣を操ることが可能。
超人の力を継承する籠村一族の末裔だが、超人たちの襲撃に遭って一族を失った過去がある。
「白蛇の超人」である辻ナリを即座に撃破した他、汐崎テヅヤを追い詰めるなど高い能力を持つ。ただし、敵対すると容赦しない一面が垣間見える。
百萬マイコ(ももまマイコ)
ヤマトモリの一員。コンペイ高校3年生。
温厚な性格のお姉さん。ヤマトモリがエリイを引き取った後に親しくなる。
父親が超人であるため、遺伝により自身も超人になった。
『百人力の超人』として怪力を持ち、倒木を両手で軽々持ち上げられるほどの力持ち。救助活動に活かすのみならず、怪力を用いて徒手空拳で戦う。
可愛らしい容姿と温和な性格により、トキオが密かに憧れを抱く相手。
チャンドラ・ヒューム
オメガタワーにいる巨大な怪物ゾラを「母」として従う超人集団「塔」に属する「煙の超人」。高熱を伴う煙を噴射して空を飛び、高い戦闘能力を誇る。
超人を集めるという目的のため、多くの乗客が乗る飛行機を墜落させた犯人。
非常にキレやすい性格で、第1話冒頭では見ず知らずのお婆さんに拳を振り下ろそうとした。キレると戦闘力が格段に向上する。
サンダークとは交戦経験があり、追い詰められて撤退したこともある。
辻ナリ(つむじナリ)
依頼を受けてトキオの能力を確認するために接近した女性。煽情的な格好をしている。
「白蛇の超人」であり、部分変化や完全獣化で白蛇に変身する。
裏社会での仕事に精通しており、指名手配されているためヤマトモリのキーパーに顔と名前を知られている。
仕事の過程でトキオとエリイを圧倒するものの、救助に現れたシモンの攻撃で撃破され逮捕された。その後はヤマトモリで収監されている。
鵺(ぬえ)
スーツを着用して能面を着けた謎の多い人物。作中に登場する竹山ジョニーキヨシなどが使用した「超人化薬」を無作為に配っている。このため、作中では「薬屋」とも呼ばれている。
超人を増やすことを目的としており、「塔」の協力者だがチャンドラに警戒されている。
辻ナリにトキオの能力を確認して必要があれば捕獲するよう依頼した。自らも超人である一方、超人から能力を奪って数多の能力を有している。
「鵺」という名とは別に本名があるよう。
『超人X』の用語
超人
超能力を持つ人間の総称。「煙の超人」「白蛇の超人」「剣の超人」などと呼称され、特定の超能力を扱う存在。
超人にはいくつか系統があり、異形に変貌しそのモチーフとなった能力を扱う「変身系」や、剣や鉄でできた物質などを生み出す「生成系」、その両方の性質をもつ「ダブル」が登場している。
変身系には蛇やハゲタカなどの生物をモチーフとする場合、「獣化の超人」のなかの「白蛇の超人」・「ハゲタカの超人」などのように細分化される。
作中では、遺伝の他、「超人化薬」によって後天的に能力を得たものや、周囲の超人から伝染したものが登場する。そのため、「病にも似ている」と紹介される。
社会全体が変貌してしまうほどの影響力を持ち、良くも悪くも特別視されていて、基本的にただの人間には太刀打ちできない存在であるため強い批判や抵抗なども存在する。
実際に作中では汐崎テヅヤが野球をやめざるを得なかったり、それによって就職にも難儀し貧困にあえいでいる、周囲から差別され理不尽に扱われるといったことがある。
超人は普通の人間とは異なり、傷ついた体を瞬時に治す「修復(レイズ)」する機能を持つ。
また限界を超えた場合は能力の暴走「混沌(カオス)化」する場合もある。
自治県
超人の出現により、国家が形を成さなくなってから発生した自治形態。各々が独立しているらしいが詳細は不明。
作中ではヤマトが主な舞台であり、その他にガガ・ナガマタ・イワトなどの名称が登場している。
ヤマト
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目次 - Contents
- 『超人X』の概要
- 『超人X』のあらすじ・ストーリー
- 超人の目覚め
- シンカー編
- ムーンビースト
- 獣島の修行
- オメガタワー
- 『超人X』の登場人物・キャラクター
- 黒原トキオ(くろはらトキオ)
- 乙田エリイ(おったエリイ)
- 東アヅマ(ひがしアヅマ)
- 星・サンダーク(ほし・サンダーク)
- 籠村シモン(かごむらシモン)
- 百萬マイコ(ももまマイコ)
- チャンドラ・ヒューム
- 辻ナリ(つむじナリ)
- 鵺(ぬえ)
- 『超人X』の用語
- 超人
- 自治県
- ヤマト
- ヤマトモリ
- オメガタワー
- 予見の獣
- 超人X
- 『超人X』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 東アヅマ「ハゲタカってさ、『世界で一番高く飛べる鳥』らしいよ それってカッコよくない?」
- 黒原トキオ「なんかさ、いまここでなにもしなかったら俺…お前と友だちじゃなくなる気がする」
- 乙田エリイ「悪いヤツとっちめんだ」
- 『超人X』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 超人Xは石田スイが一人で執筆している
- コミックス発売時にコラボレーション動画が製作された
- 作者の「帰還」となった『週刊ヤングジャンプ』出張掲載
- 『超人X』の主題歌・挿入歌
- コラボレーションMV使用楽曲:松木美定「人生の銀幕』」
- コラボレーションMV使用楽曲:CHAI「アイム・ミー」