キュロス（ONE PIECE）とは【徹底解説・考察まとめ】

キュロスの概要

キュロスとは、尾田栄一郎作『ONE PIECE』に登場する剣士。偉大なる航路の新世界に位置するドレスローザ王国のスラム街にて生まれ育った。キュロスが15歳の時に親友を殺され、その復讐として親友を殺した犯人を殺めてしまった。ドレスローザ王国の国王リク・ドルド3世は、キュロスがドレスローザ王国の闘技場コリーダコロシアムで100勝すれば仮釈放すると約束する。剣闘士になったキュロスはたったの4ヶ月で100勝を達成するが、その後も自らの意志で剣闘士を続け、やがては3000勝全勝を成し遂げた。この功績から、コリーダコロシアムにはキュロスの銅像が飾られている。

3000勝全勝達成後、キュロスはドレスローザ王国 リク王軍の軍隊長となった。そこで出会ったドレスローザ王国の第一王女スカーレットと結婚し、娘のレベッカが生まれる。スカーレットとレベッカと共に、人里から離れた小さな民家で幸せに暮らしていたキュロスだが、当時王下七武海だったドンキホーテ・ドフラミンゴがドレスローザ王国乗っ取りのために企てたクーデターにより、その生活も崩れ去ってしまう。ドフラミンゴ率いるドンキホーテファミリーが王宮を襲撃していたためキュロスが援護に駆けつけるも、海楼石の足枷により捉えられてしまう。しかしキュロスは何の躊躇もなく、枷のついた足を切り落として自らを解放した。しかしすぐさま、ドフラミンゴの部下であるシュガーの悪魔の実「ホビホビの実」の能力により、おもちゃの兵隊にされてしまう。おもちゃとなった者は周囲の人間の記憶から消えてしまい、リク王やスカーレット、レベッカの記憶からもキュロスは消えてしまっていた。何とかリク王をドンキホーテファミリーから逃がしたキュロスはスカーレットやレベッカの元に向かうが、スカーレットはドンキホーテファミリーの最高幹部ディアマンテに銃殺されてしまう。

その後は身寄りを無くした娘のレベッカを、おもちゃの兵隊として10年もの間見守っていた。麦わらの一味によるドンキホーテファミリーとの決戦では、シュガーが気絶したことにより能力が解除され、キュロスは人間の姿に戻ることができた。そこで対峙したディアマンテに打ち勝ったことで、妻の仇を取ることに成功。リク王家が復権した後は娘のレベッカと2人で、かつて暮らしていた小さな民家で暮らしている。世界会議レヴェリーが開催された際には、リク王家の護衛として同行した。

キュロスのプロフィール・人物像

本名：キュロス
異名：片足の兵隊、怒りの雷兵（おもちゃの兵隊時代）
年齢：44歳
身長：298cm
肩書き：ドレスローザ王国 リク王軍 軍隊長
所属：コリーダコロシアム囚人剣闘士 → ドレスローザ王国 リク王軍 軍隊長 → 元小さなリク王軍隊長
出身地：偉大なる航路 新世界 ドレスローザ王国 スラム街
誕生日：9月22日
星座：おとめ座
血液型：S型
好物：貝料理
CV：小山力也

キュロスは鍛え上げられた肉体で黒髪、片足の男性である。片足になったのは、当時王下七武海だったドンキホーテ・ドフラミンゴ率いるドンキホーテファミリーに足枷を付けられて捕らえられ、そこから脱却するために自ら片足を切り落としたからである。育った環境からか少年時代は非常に攻撃的な性格だったが、リク・ドルド3世の優しさに触れたことや、コリーダコロシアムでの功績により民衆からの批判がなくなったことで、本来の真面目で優しい性格を取り戻した。

おもちゃに変えられてからは、片足であることには変わりなく、兵隊の姿をしたブリキのおもちゃとなった。頭には兵隊を意味する「SOLDIER」の頭3文字「SOL」と入った帽子を被っている。怒りの雷兵と呼ばれて子供達からも恐れられているが、殺し合いの場であるコリーダコロシアムを子供達に見せないよう、コロシアムの前から子供達を追い払っていたためである。また、つけ髭で変装した主人公モンキー・D・ルフィとその仲間であるフランキーに遭遇した際には、「ご老体」と勘違いし荷物を持とうとする優しさを見せる。ルフィに「面白え兵隊」と言われた際には頑張っておどけて見せ、後に赤面してしまうほどの真面目な性格である。なおルフィもフランキーも、この時荷物など持っていない。

泣き虫な一面もあり、レベッカが誕生した際は号泣しており、幼少期のレベッカを抱き上げただけでも涙を浮かべていた。過去に殺人の罪を犯したため自分の手は汚れていると思っており、レベッカに触れる時は常に手袋をつけていた。

キュロスの必殺技

ジェットウォーク

おもちゃの兵隊だった頃、警官から追われて逃げる時に使用した技。技と言っても足に付けたローラーで滑って移動だけではあるが、本人は技名を付けている。

雷の破壊剣（トゥルエノバスタード）

高くジャンプし、大きく剣を振り払い斬りつける攻撃。相手が使用していた剣すらも破壊するほどの威力を持つ技。

キュロスの来歴・活躍

スラム街で人を殺め罪人に

スラム街で生まれたキュロスは国中に悪名の轟くチンピラだった。そんなキュロスには一人の親友がいたが、その親友はキュロスが15歳の頃に殺されてしまう。復讐のため、親友を殺した人間2人を殺めたキュロスは罪人となる。そんなキュロスに目をつけたドレスローザ王国の国王リク・ドルド3世は、キュロスに直接会いに行く。その時キュロスは釘バットでリク・ドルド3世を殴り、額に傷を負わせてしまう。国王を攻撃したキュロスは、リク王軍に撃たれそうになるが、それを止めたのはリク・ドルド3世だった。リク・ドルド3世はキュロスに対し、コリーダコロシアムで100勝したら仮釈放という約束をする。そこからキュロスの剣闘士生活は始まるのであった。

コリーダコロシアムの伝説の剣闘士

剣闘士としてコリーダコロシアムへの出場を続けたキュロスは、わずか4ヶ月で約束の100戦100勝を達成した。しかし人殺しとして民衆から嫌われていることを感じ取ったキュロスは「望まれてねェ場所へは行けねェ」と言い、コリーダコロシアムから出ることはなかった。その後も出場を続けたキュロスが1000勝を迎える頃には民衆の目も変わっており、キュロスは剣闘士として称賛されるようになった。しかしキュロス本人は自身のことを「どこまで行こうとおれは生涯人殺しの『獣』だ…」と罪の意識から素直に喜べなかった。

そんなキュロスは9年間もの間コリーダコロシアムに剣闘士として出場し、遂には3000戦3000勝無敗という偉業を成し遂げ、「生きる伝説」と呼ばれた。そんなキュロスを讃え、コロシアム内には「歴史上最強の剣闘士」としてキュロスの銅像が飾られている。

ドレスローザ王国の軍隊長

リク・ドルド3世は、3000戦3000勝無敗という偉業を成し遂げたキュロスをリク王軍の軍隊長として任命する。ドレスローザ王国の王女であるスカーレットやヴィオラを護衛することとなったキュロスだが、過去に犯した人殺しの罪でスカーレットからは嫌われていた。しかしある日、スカーレットが何者かに連れ去られる事件が起こり、キュロスが救出に当たった。その日を境にキュロスとスカーレットは互いに想いを寄せるようになり、結婚することとなる。しかし前科があるキュロスと王族であるスカーレットの結婚は大衆から認められないのではないかと予想され、スカーレットは公には死んだことにし、人里から離れた花畑に佇む小さな民家で2人はひっそり暮らすこととなった。そして娘のレベッカが生まれて幸せな日々を送っていた。

その幸せも長くは続かず、王下七武海だったドンキホーテ・ドフラミンゴとその仲間により、ドレスローザ王国は混乱に陥った。王宮が燃えているのを目にしたキュロスは、スカーレットとレベッカに後で「赤い花畑」で落ち合うことを約束し王宮へ向かった。王宮にはドフラミンゴとその仲間により襲撃されており、リク・ドルド3世は捕らえられていた。キュロスが救出を試みるも、海楼石の足枷を付けられてしまう。スカーレットとレベッカの所にもドフラミンゴの部下が向かっていると知ったキュロスは、枷のついた足を躊躇することなく切り落とし、ドフラミンゴに斬りかかった。しかしドフラミンゴ の部下であるシュガーの「ホビホビの実」の能力により、キュロスはおもちゃの姿に変えられてしまう。おもちゃに変えられた体でなんとかリク・ドルド3世を担いでその場から逃げ切ったキュロスは、リク・ドルド3世に対してキュロスと名乗るも、聞いたことのない名だと言われてしまう。誰も自分の名前を知らないと知り、おもちゃにされた者は周囲の人の記憶から消えてしまうとキュロスは理解する。そしてスカーレットとレベッカと落ち合うために「赤い花畑」に向かった。

しかしその途中で、自分との約束を守らず街に出ているスカーレットが銃殺される所を目撃する。スカーレットとレベッカの記憶からもキュロスは消えてしまったため、「赤い花畑」で落ち合うという約束も忘れられていたからであった。スカーレットの遺体を抱えたままレベッカの元へ戻ったキュロスは、スカーレットを守れなかったことをレベッカに謝罪する。そして、レベッカが幸せになれる日まで、ずっと自分がそばにいると誓うのであった。

ちいさなリク王軍の隊長