Official髭男dism(ヒゲダン)の徹底解説まとめ
Official髭男dism(ヒゲダン)とは、2012年に結成された日本のピアノポップバンドである。髭の似合う年になっても、ワクワクするような音楽を届けたい、という思いからこのバンド名が名づけられた。国民的バンドになることを目標に掲げて活動し、2018年にメジャーデビューを果たす。ファースアルバムの『ノーダウト』ではオリコンチャート15位に入り、2019年には初の武道館公演を行う。以降、数々のドラマ、映画の主題歌に楽曲が起用され、まさに国民的バンドといえる。
映画『HELLO WORLD』主題歌のために書き下ろされた楽曲である。この映画は、主人公の少年が10年後の未来から来た自分自身と出会い、間もなく恋人に降りかかる死を防ぐように懇願され、なんとか阻止しようとする物語である。
歌詞中の「振り向かず進め、必死で君のもとへ急ぐよ」という部分からは、恋人の命を守ることに必死な主人公の様子が想像される。作詞・作曲を担当したボーカルの藤原も、「家族とか友達とか仲間みたいなものを守るときって、だいたい人のことを犠牲にしていかなきゃいけない」と感じており、その苦悩差さをイメージしながら作詞・作曲をした。
また、この楽曲は総計で25万ダウンロードされており、ストリーミング累計再生回数は3億回を超え、ともに日本レコード協会のプラチナ認定を受けた。Billboard Japan Hot 100では本グループでは最高位となる2位を記録した。
115万キロのフィルム
映画『思い、思われ、ふり、ふられ』の主題歌として起用された。タイトルの「115万キロのフィルム」とは一生分=約80年分の映画を放映するために必要なフィルムの長さである。これは日本人の平均寿命とほぼ同じで、人生の何気にない瞬間もすべて大切な思い出として心に留めておこう、という意味を込めてタイトルにされた。歌詞の「ほら、ここで君が笑うシーンが見どころなんだからさ」と、毎日生活する中で笑う時間も、大切な瞬間であることを感じさせる。聞いていると心温まる楽曲の1つである。
この楽曲はストリーミングサービスを中心に人気が高く、ストリーミング累計再生回数は4億回を突破した。これは本グループのMV制作がされていない楽曲では最多の再生回数である。
I LOVE...
TBSテレビ系火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』の主題歌として書き下ろされた楽曲である。ストリーミング累計再生回数は5億回を突破し、Billboard Japan Hot 100、Billboard Japan Download Songs、Billboard Japan Streaming Songs、オリコンデジタルシングルの部門すべてで初登場にして1位を獲得した。
楽曲の主人公は初めて恋をし初めて好きな相手にドキドキしたり、切なさで胸を苦しめたりするが、相手のことを追い続ける一生懸命さを歌った曲である。ドラマ『恋はつづくよどこまでも』の内容も、最初は片思いをしていた医師の男性を追い続けていたが、最後には結ばれて両想いを掴む女性看護師の恋へ奮闘する姿を描いている。
HELLO
フジテレビ系朝の情報番組『めざましテレビ』のテーマソングとして起用された。サビの「HELLO360度、僕らを包むこのBeutiful」という出だしは、爽快感溢れるフレーズであり、朝のテーマソングとしてはぴったりの1曲である。また、ドラム担当の松浦は、「ドラム録りは死ぬほど時間をかけた。全部録るたびにメンバーに聴いてもらって、逐一提案してもらって、それを叩いてまた聴いてもらって…いいテイクが録れるまで1ヴァースごとに繰り返し録ってた」と、こだわったことをコメントしている。ミュージックビデオの中でも松浦が楽しそうに、リズムに乗ってにドラムを叩いている姿が印象的である。
Billboard Japan Hot 100、Billboard Japan Download Songsではともに週間ランキング4位を獲得している。
Subtitle
フジテレビ系、木曜劇場『silent』の主題歌として書き下ろされた曲である。ドラマ『silent』は主人公の女性が高校生の時に付き合っていた恋人と8年ぶりに再会するも、難聴になっていたことを知る。8年ぶりの再会は笑顔で迎えられるものではなかったが、音のない世界の中で出会った2人は再び恋に落ち、切ない恋に落ちていく。Official髭男dism(ヒゲダン)は「I LOVE...」や「Pretender」でも恋愛をテーマにした楽曲を書き下ろしてきたが、最も切なさを感じさせる冬のバラード曲である。サビの「言葉はまるで雪の結晶」というフレーズは、直接好きな相手に伝えたいことを言葉にできず、寒い雪の中にすぐに溶けて消えてしまうようだ、と表現しているようで、より切なさを際立たせる。
Billboard JAPANチャートではチャートインして11週目で2億回再生を突破し、これは歴代1位の早さとなった。
Official髭男dism(ヒゲダン)の名言・発言
藤原「自分たちがやりたいと思うことをやる」
バンド結成してからしばらくはボーカルの藤原が作詞・作曲を担当しており、楽曲はブラックミュージックよりのものが増えていった。しかし、音楽性については「自分たちがやりたいと思うことをやる」と決めて活動をしてきた。藤原は他のメンバーの楽器の専門性も生かせるように、時にはサックスを取り入れてジャズ風にしたり、ポップバンドとしてバンドやベースをメインにするなど、個性あふれる楽曲を作ってきた。
ノリの良い明るい楽曲だけでなく、しんみりとした楽曲も多いが、歌詞には聞いている人が共感しやすいフレーズも多いところがファンの心を掴む特徴である。バンド本来の軸は持ちつつも、ファンにはどんなフレーズが響くのか考え抜かれているからこそ、多くのヒット曲を生み出したのだろう。
藤原「これで大丈夫、って思いたくないし、今のところ思える気配がないので」
Official髭男dism(ヒゲダン)のライブ中で楽しそうに歌っている藤原のことを記者が絶賛すると、藤原は結成当時は高い金キリ声が出ていたため、あまりうまくなかったことを明かした。しかし、練習を繰り返して、今では多くのファンを魅了する声で聴いている人に共感を与えている。歌唱力のスキルを上げることには日々努力をしており、「これで大丈夫、って思いたくないし、今のところ思える気配がないので」と、自分の歌唱レベルを上げることへ努力を惜しまない姿勢が垣間見えた一言である。(Uta-Netのインタビューより抜粋)
歌ネットインタビュー:「Official髭男dism」スペシャルインタビュー - 歌ネット
www.uta-net.com
Official髭男dismのインタビュー特集です。
小笹「4人全員がプロデューサー」
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目次 - Contents
- Official髭男dism(ヒゲダン)の概要
- Official髭男dism(ヒゲダン)の活動履歴
- Official髭男dism(ヒゲダン)の結成
- 2015年、『ラブとピースは君の中』でインディーズデビュー
- 2016年、初の単独ツアー『Official髭男dism THE DAILY MIRROR tour 2016』を開催
- 2018年、『エスカパレード』でメジャーデビュー
- 2020年、紅白歌合戦に初出場
- 紅白歌合戦に3年連続出場
- Official髭男dism(ヒゲダン)のメンバー
- 藤原 聡(ふじわら さとし)
- 小笹 大輔(おざさ だいすけ)
- 楢﨑 誠(ならざき まこと)
- 松浦 匡希(まつうら まさき)
- Official髭男dism(ヒゲダン)のディスコグラフィー
- シングル
- 『ノーダウト』
- 『Pretender』
- 『宿命』
- 『I LOVE...』
- 『Universe』
- 配信限定シングル
- 『Tell Me Baby / ブラザーズ』
- 『バッドフォーミー』
- 『パラボラ』
- 『Laughter』
- 『Cry Baby』
- 『Anarchy』
- 『ミックスナッツ』
- 『Subtitle』
- 『ホワイトノイズ』
- EP
- 『What’s Going On?』
- 『Stand By You』
- 『HELLO』
- 『ミックスナッツ』
- 配信限定EP
- 『LADY』
- オリジナルアルバム
- 『エスカパレード』
- 『Traveler』
- 『Editorial』
- ミニアルバム
- 『ラブとピースは君の中』
- 配信限定アルバム
- 『MAN IN THE MIRROR』
- 『レポート』
- DVD
- 『Official髭男dism one-man tour 2019@日本武道館』
- 『Universe + Official髭男dism ONLINE LIVE 2020 – Arena Travelers –』
- 『Official髭男dism one-man tour 2021-2022 -Editorial- @SAITAMA SUPER ARENA』
- Official髭男dism(ヒゲダン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- コーヒーとシロップ
- Tell Me Baby
- ノーダウト
- Pretender
- 宿命
- イエスタデイ
- 115万キロのフィルム
- I LOVE...
- HELLO
- Subtitle
- Official髭男dism(ヒゲダン)の名言・発言
- 藤原「自分たちがやりたいと思うことをやる」
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