ジャングルの王者ターちゃん♡(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジャングルの王者ターちゃん♡』とは徳弘正也が1988年から『週刊少年ジャンプ』にて連載していたギャグ&バトル漫画作品。またテレビ東京系列にて放送されたアニメ作品である。サバンナに捨てられチンパンジーに育てられたターちゃんが、妻ヂェーンや仲間たちと共にアフリカのジャングルの平和を守る。日常編では密猟者たちと戦い、長編に入るとターちゃんに挑んでくる悪の格闘家と戦うことでターちゃん自身が肉体的に精神的に成長していくストーリーである。

『ジャングルの王者ターちゃん♡』の概要

『ジャングルの王者ターちゃん♡』とは1988年『週刊少年ジャンプ』にて連載が開始された、徳弘正也によるギャグ&バトル漫画および、それらを原作としたアニメ作品である。1990年27号からはタイトルを『新ジャングルの王者ターちゃん♡』と変更し、1995年18号まで連載された。またアニメは『ジャングルの王者ターちゃん♡』というタイトルで、テレビ東京系列にて1993年10月〜1994年9月まで放送された。
サバンナに捨てられチンパンジーに育てられたターちゃんが、妻ヂェーンや仲間たちと共にアフリカの平和を守るギャグ&バトルストーリー。
連載初期の頃は『ターザン』のパロディとして一話7ページ完結のギャグ漫画であった。連載から2年後、ページ数を13〜15ページに増やしてタイトルに『新』を追加し、一話完結から長編バトル漫画へ変化していく。バトル漫画でありながらもギャグ要素はしっかりと盛り込み、人間の心の闇と向き合っていくターちゃんの姿が描かれる。
ギャグの中でも特に下ネタを得意としているが、アニメでは過激すぎる下ネタやスプラッターシーンはカットされている。
漫画は最終的に打ち切りというかたちになるが、1990年代週刊少年ジャンプの黄金期と呼ばれた時代を支える名作漫画の一つである。

『ジャングルの王者ターちゃん♡』のあらすじ・ストーリー

『ジャングルの王者ターちゃん♡』とは1988年『週刊少年ジャンプ』にて連載が開始された、徳弘正也によるギャグ&バトル漫画および、それらを原作としたアニメ作品である。
赤子の頃にアフリカのサバンナで両親に捨てられて、チンパンジーのエテ吉に拾われたジャングルの王者ターちゃん。
エテ吉以外のもう一匹の育ての親であるゴリラのゴリさんに武術を習い、当初はターちゃんのライバルであったアナベベと戦いながらも絆を深めていく。鍛えられた肉体と動物や自然を愛する正義の心でハンターたちと日々戦っていた。
ターちゃんには最愛の妻であるヂェーンがいる。アフリカの中には誰もターちゃんに敵う者がいないようにみえるが、人としての教養や知識をターちゃんに教えたヂェーンには頭が上がらず、家事全般を一人で引き受けている。
男には強いターちゃんは女にはめっぽう弱くハレンチなことが大好き。女性キャラクターが登場するとハレンチな行動に出てしまうので毎回ヂェーンにしばかれている。
そんな生活を送る中、ターちゃんの強さに惚れ込んだフランスの格闘家であるペドロが一番弟子としてターちゃんファミリーに加わるところで終了する。

『新ジャングルの王者ターちゃん♡』のあらすじ・ストーリー

『新ジャングルの王者ターちゃん♡』とタイトルを変更して、1990年27号から1995年18号まで連載された。またアニメでは『ジャングルの王者ターちゃん♡』とタイトル変更せず放送。
アフリカの動物たちのためにハンターたちから日々ジャングルの平和を守っているターちゃんと仲間たち。
ターちゃんは格闘家として並外れた才能を持っているため、世界の格闘家たちからの注目度が高まっていく。ターちゃんの強さを知り助けを求めてきた人たちを救うため、世界中の悪の格闘家たちと戦っていく。
ストーリーの内容やターちゃんそして敵も圧倒的にパワーアップした続編である。

ターちゃん初めて強敵との対決

漫画版初めての長編でありターちゃんにとっては初めて強敵と対峙する場面

アフリカにあるユンケル帝国にて、異なる格闘技の選手たちが同じルールの下で対戦する異種格闘技(いしゅかくとうぎ)オープントーナメントが開催された。ターちゃんと仲間たちは優勝賞金1000万ドルの大金にヂェーンが飛びついたことで参加することになった。
世界中から強者が揃うが、一番の強敵はユンケル帝国の国防大臣であり科学者でもあるマハラジャが開発したバイオ戦士である。
ターちゃんは武器を持たない人間に全力で闘うのは初めての経験であり、バイオ戦士たちの強化された肉体に苦戦する様子も場面もあった。

新たな仲間である梁師範が加わる

中国にある門外不出の拳法である西派32門派白華拳の大道師候補の二人と拳士の一人が、同じ西派の黒龍拳によって暗殺されてしまう。急遽、大道師として抜擢されたの蓮苞(れんほう)の命を受けた白華拳の拳士である趙(しょう)が、ターちゃんたちを戦士としてスカウトしたことでターちゃんファミリーは中国へ向かうことになった。白華拳最高師範である梁師範も加わり、西派の覇権がかかった中国のオープントーナメントが始まる。

ターちゃんたちの活躍のおかげで、順調に決勝戦まで進み黒龍拳と対決する。自分一人で黒龍拳士を倒そうとした梁師範が、黒龍拳中堅の李功(りこう)と闘った際に戦闘不能となるほどの重傷を負い、同じく趙も李功との闘いで戦闘不能となる。非道な闘い方で倒された梁師範をみて、怒りを爆発させるターちゃんは次々と黒龍拳の拳士を倒す。最後に黒龍拳の主将である王翬(おうき)が、ターちゃんの必殺技でもある動物パワーになす術なく敗れ、白華拳は優勝することができた。
そして梁師範は掟により結婚が許されなかった蓮苞と結婚するためにターちゃんファミリーに加わる。

裏の異種格闘技団体「MAX」との非道な闘い

麻酔薬を打たれていたターちゃん(右側)だが寝ぼけながらも破壊力抜群の肘打ちをアポロニア仮面(左側)に食らわせ倒した場面

ターちゃんの妹を名乗るリサ・コーガンが現れ、ターちゃんを家族に迎え入れたいのでアメリカに来てほしいと願い出る。ターちゃんはアメリカに行く気持ちはないと断るが、もう一人の腹違いのロド・ソドムが捨てられた恨みを晴らす復讐を止めるためにアメリカに向かった。
アメリカのオープントーナメントにはロドが以前所属していた裏の異種格闘技団体MAXの選手も参加していた。MAXが送り込んだ選手はMAXの過酷な試合で亡くなったと思われていたロドの弟のニド・ソドムであった。ニドは蘇生手術によって蘇るが、記憶をなくした残忍な改造人間となってしまいターちゃんたちに襲いかかる。
最終決戦、ニドは不意打ちを仕掛け反則技を使うことでターちゃんに重傷を負わせる。だがこの攻撃によりターちゃんの眠っていたパワーが目覚め、ニドはターちゃんの真の力に敵わずKO負けする。
ターちゃんとMAXの長い戦いの始まりであり、またこの戦いで絆を深めたロドとコーガンファミリーは本当の意味で家族となることができた。ターちゃんは血液検査の結果、アレクサンドの息子ではないことが判明しアフリカに戻る。

闇の医学組織ケルベロスの陰謀

ターちゃんの強さは世界中に知れ渡り、たくさんの格闘家が挑戦するため列をなしていたが、その中に男装していたヴァンパイア王国の王女であるシーマ・マルソーがいた。
シーマは囚われの身となった父親のダン・マルソー国王を救出して欲しいがためにターちゃんの元へやって来た。一度は断るが、ヴァンパイア化してしまったターちゃんファミリーの梁師範を救うためにヴァンパイア王国へ向かう。
ヴァンパイア王国では、闇の医学組織ケルベロスのエドガーがダン国王をロボット化して国を乗っ取ろうとしていた。ターちゃんはダン国王を止めるには殺めるしか方法はないと悟り、渾身の一撃でダン国王を倒した。
命を弄ぶケルベロスの非人道的な行為にターちゃんは怒り、ケルベロスもターちゃんを倒すことを誓った。

ターちゃん自身の心の闇との葛藤

ターちゃんのクローンであるアイアンマスクはほとんどの時間をバイオ液の中で過ごし短期間で成人まで成長する

ターちゃんファミリーによって研究の成果を出せず、MAXの契約を打ち切られそうになったケルベロスが最後の手段として、ターちゃんのクローンであるアイアンマスクを生み出す。そしてターちゃんたちはケルベロスとMAXを倒すために、ケルベロスが所有する島で開催される全格闘技トーナメントに参加する。
ターちゃんはアイアンマスクをみて、自分にも同じように残忍な一面があるのではと悩みパワーダウンする。
大会最終対決を迎えてもターちゃんは自分の心の闇に向き合えないままでいたことで、試合はアイアンマスク優勢の流れであった。だが戦いの最中にターちゃんのおかげで天寿を全うしたアフリカの動物たちが現れる。そしてターちゃんは自分は周りの力のおかげで強くなったこと、人はみんな善と悪を持ち合わせていることを悟ったことで心の迷いは消え、アイアンマスクの力を凌駕することができた。
アイアンマスクが敗北を認めたことで、ターちゃんが大会に優勝しケルベロスとMAXは壊滅した。(アニメはクローン編で終了する)

ターちゃんの出生の謎と疑惑

天才博士アンリ・ノートの助手であるメアリーが、五千年前に繁栄したルシュ王国の軍神アペデマスを復活させてしまう。アペデマスはアペデマス五戦士を復活させて、世界征服を目論む。
ターちゃんたちはアペデマスの野望を止めるために闘いを挑む。古代人のパワー・スピードは現代人とは比べものにならず、加えてアペデマス五戦士はそれぞれ特殊能力を持っていた。アペデマスの強さは幾度もパワーアップしてきたターちゃんを凌駕し、ターちゃんは修行に入りパワーアップをはかる。さらに五千年前にアペデマスに夫のバルカンを殺された恨みがある、アペデマス五戦士のメロエがターちゃんに加勢する。メロエはターちゃんがバルカンが持っていた特殊能力と似た能力を持っていることから息子のタヒムなのではないかと考えた。
ところが最終決戦であるターちゃんVSアペデマスの戦いでみせたターちゃんの動物たちの力を借りる「大地の怒り」をみて、バルカンにこのような能力がないので息子ではないのかもしれないと考え直すが、詳細は不明である。アペデマスは敗れるが生き残ったためその後は姿を消す。

未来から来た娘

ターちゃんたちの前に突然未来からやってきたターちゃんの娘と名乗るエンドが現れる。
エンドの話によると、50年先の未来では外魔瑠派教団(ゲマルハきょうだん)という人類抹殺を目論む教団が世界を支配していた。そして世界の救世主となるのが、梁師範の息子で赤子の頃から高い知能と力を持った空総(くうそう)であった。エンドは外魔瑠派教団から空総を救うため未来からやってきた。
未来からやってきた外魔瑠派教団の昆虫戦士たちを、梁師範が加わったターちゃんファミリーが制圧する。外魔瑠派教団の教祖タオは動物たちの命を大切にしない人類に失望し、人類抹殺を推し進める。ターちゃんはタオに未来を変えることを誓い、タオは未来に戻った。するとターちゃんファミリーの活躍のおかげで、動物たちが救われた未来に変わったことにタオは感動する。
エンドは現代に残り両親と一緒に未来を変えるために尽力することになった。ターちゃんとヂェーンの間に初めての子供である長男ハジメが誕生して漫画は終了する。

『ジャングルの王者ターちゃん♡』の登場人物・キャラクター

ZAJUN8
ZAJUN8
@ZAJUN8

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