おおきく振りかぶっての名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『おおきく振りかぶって』とは、部員10人の新設野球部である西浦高校が弱気で卑屈な投手・三橋廉を中軸に一丸となって甲子園優勝を目指す青春野球漫画である。従来のスポーツ漫画にはない繊細な心理描写や日常の細やかな描写がされており、一球ごとの読み合いによる心理戦が展開されているのが特徴である。主人公三橋が、チームと共に成長していく姿も描かれており、白熱の試合展開から、人間模様まで幅広く取り扱っているが故に名言・名場面が多い作品となっている。

県大会のあとチームメイトに目標を定めたいと提案した花井。自分なりに思い切って「甲子園出場」と書いた目標であったが、田島が「全国制覇」ともっと大きな目標を書いたことで心が揺らぐ。甲子園には行きたいけど、甲子園優勝は現実的では無いように感じていたのである。しかし、「目標を立てたら実現できるってわけじゃない。目標は自分がそこへ向かっていくって約束なんだ。」と自分の可能性を信じてデカすぎる目標でないとダメであることに気づく。田島に、より大きな目標を提案され、それに向かって全力を尽くしたいという覚悟が見える名場面である。

「カントクを勝たせたいってのは変かな?」

田島がバッティングに対して熱心に取り組んでいる姿を見て、花井は、田島の勝ちたいって気持ちはどこから来るのかと疑問に思うようになる。そして、花井自身も勝ちたいという気持ちは強いが、何より熱心に指導し頑張ってくれている監督を勝たせたいと思うようになる。そのセリフが「カントクを勝たせたいってのは変かな?」である。花井は、最初女の監督だと恥ずかしいと思い入部を拒んでいたが、一緒に練習をするにあたり、監督の努力と野球に対する真剣さ、部員に対する思いやりを直接感じ、監督を勝たせたいという気持ちが全面に出てきた。花井の野球部員としての心情の変化と成長を感じる印象に残るセリフである。

田島悠一郎の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「俺はどんな球でも打つよ!一試合で打てなかった球無いもんね」

三星学園のエース叶が投球練習でフォークを披露する。速球もよく曲がる変化球も持っていない三橋は勝ち目がないように感じる。それを見た阿部は、チームの4番である田島に「お前なら今のフォーク打てるだろ?」と聞く。その後に田島が言ったセリフが「俺はどんな球でも打つよ!一試合で打てなかった球無いもんね」である。まだ始まったばかりのチームだが、改めて田島の野球の才能を感じるセリフである。チームを盛り上げるムードメーカーでありながらも、野球に関しては誰もが一目置くほどの存在であることを感じさせられる名セリフである。

「無死満塁だったのに1点しか入れらんなかった。4番のくせにカッチョワリーけど、ベンチに帰れないことはねぇよ。お前、力全部出してんだろ?守ってりゃそれはわかるから、一緒にベンチ帰ろうぜ!」

練習試合で、ホームランを打たれた三橋はチームのみんなから責められるのが怖くてベンチに帰れないでいた。そんな時、田島は4番の自分が点を入れようと意気込んでいたが、犠牲フライの1点しか入れられなく悔しい思いをしていた。田島がベンチに帰る前に三橋に言ったセリフが「無死満塁だったのに1点しか入れらんなかった。4番のくせにカッチョワリーけど、ベンチに帰れないことはねぇよ。お前、力全部出してんだろ?守ってりゃそれはわかるから、一緒にベンチ帰ろうぜ!」である。一生懸命投げている三橋に対して落ち込む必要が無いこと、まだ試合は終わっていないからみんなで戦おうと田島なりの激励を込めている名セリフである。

「努力のタマモノだろ。マネはできないよ。」

三橋の家に行った西浦高校野球部メンバーは、三橋がずっと1人で練習してきたマウンドで三橋のピッチングを見る。阿部の指示した通りの場所へ投げる三橋を見て、部員達は驚く。阿部は、チームで1番の野球の才能を持っている田島に「マネできるか?」と問う。その答えとして言ったセリフが「努力のタマモノだろ。マネはできないよ。」である。三橋は、田島のような並外れた野球センスや才能は無いが、マウンドにこだわり、投げることが大好きというピッチャーとして努力していける素質がある。そうしたことから、田島は三橋の努力を認める。エースである三橋と4番である田島が、お互いを認め合い距離が縮まった瞬間である。

「この想いがオレの野球にマイナスなはずがない」

田島の家にご飯を食べに来た西浦高校野球部は、個々で野球の審判の話を聞いたり、修学旅行の話をしたりと盛り上がっていた。田島の兄は、現在大学生で草野球をしているが、高校の野球部が懐かしいと話をする。「野球で大学行くなら頑張んねーとなー」と話をする兄に田島は、「今は目の前のことに夢中なんだよ。この想いがオレの野球にマイナスなはずがない」と野球に対しての強い気持ちが表れている言葉である。普段の田島は普通の高校生だが、野球に対する想いと才能はずば抜けている。今、目の前のことに必死に取り組んで、部員と切磋琢磨しながら全国制覇を目指すというこの想いが、自分を更なる成長へと導いていることを信じていることが分かるセリフである。田島の強い気持ちは、チーム全体の成長へとつながっていると感じる印象的なセリフである。

「プラス思考ビーム」

練習中に、マイナスの言葉を発する選手がいたらプラス思考ビームと相手に伝えることをメンタルコーチの小松崎(こまつざき)に言われている西浦高校野球部員。マイナス思考になっている時は自分では気づいていないが、周りはマイナスであることが分かるという。そのことから、埼玉高校との試合前に不安そうな表情をしている三橋に対して田島は「プラス思考ビーム!!!」をする。それを受けた三橋は、プラスに気持ちを置き換えるのである。弱気になることが多い三橋だが、周りがそれに気づかせてくれるので、三橋にとってこのプラス思考ビームは、自分への気づきになり成長へとつながっている。ビームする時のポーズもあるので、相手には嫌な印象を与えることなく楽しくマイナス思考を変換させてくれる印象に残るセリフである。

泉孝介の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「投げ勝っている!捕ってやるぜ三橋!」

Sh3I2Doun1
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@Sh3I2Doun1

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