10-FEET(テンフィート)の徹底解説まとめ
10-FEET(テンフィート)とは、名曲「その向こうへ」などを歌う日本のスリーピースバンドである。ロックを中心に、パンク、ヘヴィメタル、ヒップポップ、レゲエなど複数のジャンルを織り交ぜ、TAKUMA、NAOKI、KOUICHIの3名で1997年に京都で結成された。2001年にインディーズでデビューしたのち、2003年にメジャーデビューを果たす。2007年には地元・京都で野外フェス「京都大作戦2007」を企画。メンバーと同世代の40代から10代の若者まで、幅広い年齢層からの支持を得ている。
10-FEETの概要
10-FEET(テンフィート)とは、日本のスリーピースバンド。ギターとメインヴォーカルのTAKUMA、ベースとサブヴォーカルのNAOKI、ドラムとコーラスのKOUICHIの3名で構成されている。当時はギターにもう1人シンちゃんというメンバーがいたが、初ライブ数日前に突然辞め、以来3人での活動を続けている。1996年に京都で結成され、2001年にデビュー。2003年にはユニバーサルミュージックよりメジャーデビューを果たした。また、所属事務所から独立しBADASSを立ち上げる。
2007年には京都府宇治市の太陽が丘で「京都大作戦2007〜祇園祭とかぶってごめんな祭〜」と称した野外フェスを企画。しかし、台風の接近により開催は中止となってしまい、翌年2008年に10-FEET主催の野外フェス「京都大作戦〜去年は台風でごめんな祭〜」が初めて開催された。その後、京都大作戦は天候等で中止となった年もあったが、毎年企画され、チケットが発売されると即売り切れとなる程大人気の野外フェスとなった。
ロックを中心とした楽曲の中には、パンク、ヘヴィメタル、ヒップポップ、レゲエといった複数のジャンルの音楽も合わさっており、そのジャンルの広さで幅広い年齢層からの支持を得ている。また、メッセージ性の強い歌詞により、ロックという激しいジャンルにも関わらずライブで涙するファンも多く見受けられる。
ライブではファン同士が激しくぶつかり合うモッシュや、柵などから観客の上に飛ぶダイブ、頭を強く揺さぶるヘッドバンキングなども行われる。
10-FEETがメジャーデビューした2000年頃からは、10-FEETに影響を受け音楽を始めたバンドマンも多く誕生し、10-FEETはロック界の中心的な存在となった。
10-FEETの活動経歴
3人のロックバンドとの出会い
ギター・メインヴォーカルのTAKUMAは、父親がカラオケ好きだったこと、そして学生時代に洋楽に魅了されたことによってバンドへの憧れを抱く。TAKUMAが初めてバンドに魅了されたのは小学校6年生の頃の、BON JOVIだ。その後は邦楽ではX JAPAN、ZIGGY、BOOWY、洋楽ではMETALLICA、MEGADETHと様々なメタルコアバンドを聞くようになり、友人から最初はドラムをするよう勧められるがやる気が沸かずその後ギターへと転向する。
また、元々父親がカラオケ好きだったこともあり幼少期からよくカラオケへ行っていた。ロックバンドを知る前からカラオケでは常に全力で歌っており、「ヴォーカルはこうあるべき」というこだわりも持っていた。そのため、他のバンドのヴォーカルに疑念を抱いており、初ライブをする大学生の頃にはギタリストとしてよりもヴォーカリストとして挑んでいた。10-FEET結成後は、初ライブ直前にギターのシンちゃんが脱退したことにより、急遽ギターとヴォーカルを担うこととなった。TAKUMAはギターの演奏を苦手としていたこともあり、バンドとしてギターを募集していたこともあったがほとんど応募がなく、現在の形に落ち着いている。
ベース・サブヴォーカルのNAOKIは、中学生時代に友人の持っているギターに憧れた。高校にあがると、バイトで稼いだお金で初めてギターを買い、DEEP PURPLEなど洋楽の有名なフレーズを練習し始める。そのことをきっかけにGREEN DAYやTHE OFFSPRINGといった様々な洋楽バンドを聞くようになり、パンクロックへと魅了されていく。
ドラム・コーラスのKOUICHIは、バンドをしていた兄が聞いていたBOOWYをきっかけに、ドラムの高橋まことに憧れて漫画本を積み上げたものをお箸で叩いたことから始まる。その後、兄のバンド仲間からスティックを譲り受けたことや、中学3年生の時に兄のライブを始めて聞くためにライブハウスを訪れ、ドラマーへの憧れを強めていった。
地元・京都での結成
大学生のTAKUMAが当時組んでいたコピーバンドのメンバーと練習の為スタジオを訪れていた際、別のバンドの練習で訪れていたNAOKIと出会う。TAKUMAからNAOKIに話しかけ、それがきっかけとなりお互いの練習風景を見学するようになった。TAKUMAのやっていたメタルとNAOKIのやっていたメロコアという対比するジャンルがお互い面白いと感じ、その後は一緒にライブをするようになり、その流れから2人はKOUICHIとも出会った。
そして1996年、意気投合したTAKUMAとNAOKIにより「アポンチュ」という楽曲のデモテープが作られ、KOUICHIは京都のびっくりドンキーでハンバーグを食べながらそれを聞かされた。当時KOUICHIは保育士になるためにバンドを止める予定だったが、楽曲があまりにもかっこいいと感じたため再びバンドをやることを決意する。こうして大人気バンド10-FEETは京都のびっくりドンキーで誕生した。なお、公式サイトでは1997年結成となっているが、正しくは1996年結成とインタビューでメンバーにより語られている。
メジャーデビュー
結成後、全国各地でライブしていた10-FEETはデモテープを聞いたNAOKIの知り合いの伝で、アパレルブランドに勤めながら渋谷FMでラジオパーソナリティをしていた人からラジオ出演を頼まれることなった。その際東京を訪れるとラジオパーソナリティから「お前ら東京でやったらいいのに」と言われ、2000年に上京し、3人での共同生活を始める。また、全国をまわるツアーも同時進行しており、3人とも10kg近く体重が落ちるほど過酷な状況で生活することとなる。
その後2001年4月1日にシングル『april fool』でデビュー。同年5月1日にはセカンドシングル『May I help you?』を発売した。更に、2002年に1stアルバムとなる『springman』をリリースし、初じめて10-FEETメインでの全国ツアーを開催。この頃レコーディングとツアーを回るばかりの生活で、「地元でもできるのではないか」と考えた結果、メンバー3人ともが京都へと戻った。翌年2003年、4thシングル『nil?』でユニバーサルミュージックにより10-FEETは念願のメジャーデビューを果たした。また、所属していた事務所を独立しBADASSを設立している。
野外フェス「京都大作戦」のスタート
2007年7月、京都府宇治市の京都府立山城総合運動公園(太陽が丘)にて「京都大作戦2007〜祇園祭とかぶってごめんな祭〜」を企画。台風による悪天候のため中止となってしまったが、翌年に「京都大作戦2008〜去年は台風でごめんな祭〜」を2日間にわたって開催し、10-FEETが主催する初の野外フェスとなった。この野外フェスは「源氏ノ舞台」「牛若ノ舞台」という2つのステージに分かれており、ネーミングも京都らしさを全面に出したものとなっている。サブタイトルも毎年変更されており、「祇園祭とかぶってごめんな祭(さい)」「去年は雷雨でごめんな祭(さい)」と、関西人らしい10-FEETのダジャレが組み込まれている。
初年度となった2008年の京都大作戦では15,000人が来場、出演アーティストは18組だった。だが10周年となった2017年には3日間の開催となり、60,000人の来場者と39組の出演アーティストと、日本を代表する大型野外フェスの1つとなった。また、この年には通年ある2つのステージの他、バスケットボールのトーナメント戦などが行われる「鞍馬ノ間」とDJブースのある「七夕祭」というエリアも登場し、話題を呼んだ。
翌2018年の京都大作戦は雷雨のため西日本豪雨のため全面中止となり、2019年に持ち越され4日間の開催となった。2020年は通常通りの2日間開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響により中止。2021年に4日間開催を予定するも、近隣住民からの懸念の声により後半2日間を中止し、2022年に4日間開催された。
10-FEETのメンバー
TAKUMA
メインヴォーカル、ギター担当。1985年8月14日生まれ。京都府京都市出身。10-FEETの楽曲の多くの作詞作曲を担っている。
結成時はヴォーカル担当だったが、初ライブ直前にギターが脱退してしまい、急遽ギターも担当することになった。初期は歌いながらの演奏ということもあり、簡単なパワーコードしか弾けなかったTAKUMAだったが、その後ギターを募集してもほとんど応募がなかったため今の形となりギタリストとしても上達してきた。
TAKUMAの歌声はとても特徴的で、地声は少ししゃがれており歌う際は野太い声と優しい声とを使い分けているため、初めて聞いた際にはNAOKIのサブヴォーカルと合わせて「3人ヴォーカルがいるのでは?」と思うファンも多かった。
「唇お化け」という名前でみんなに親しまれている。
NAOKI
サブヴォーカル、ベース担当。1977年8月24日生まれ。京都府京都市出身。
ライブ中はほとんど喋ることはなく、しかめっ面をしている事が多いが、その見た目に反してヴォーカル時の声は高く特徴的である。
お笑い芸人のサバンナ・高橋茂雄に似ていると自他共に認めており、音楽番組などでも度々共演している。
自身のブログで「ナオキ独断グルメ」というコーナーを作っている。ファッションにはメンバー1気を使っていて、10-feetのファッションリーダー的存在である。
一般女性と結婚済み。
KOICHI
目次 - Contents
- 10-FEETの概要
- 10-FEETの活動経歴
- 3人のロックバンドとの出会い
- 地元・京都での結成
- メジャーデビュー
- 野外フェス「京都大作戦」のスタート
- 10-FEETのメンバー
- TAKUMA
- NAOKI
- KOICHI
- 10-FEETのディスコグラフィー
- シングル
- 『april fool』
- 『May I help you?』
- 『RIVER』
- 『nil?』
- 『HEY!』
- 『BUZZING』
- 『ライオン』
- 『OVERCOME』
- 『STONE COLD BREAK』
- 『goes on』
- 『1sec.』
- 『super stomper』
- 『hammer ska』
- 『その向こうへ』
- 『アンテナラスト』
- 『ヒトリセカイ×ヒトリズム』
- 『太陽の月』
- 『ハローフィクサー』
- 『シエラのように』
- 『アオ』
- アルバム
- 『springman』
- 『REALIFE』
- 『4REST』
- 『TWISTER』
- 『REALIFE Korean Edition』
- 『VANDALIZE』
- 『Life is sweet』
- 『人生多甜美』
- 『thread』
- 『Fin』
- オムニバス・アルバム
- 『PUNKER SHOT3』
- 『STRAWBERRY MAZE FOREVER...VOL1』
- 『キャノンボール』
- 『PUNK ROCK CAMP!!』
- トリビュート・アルバム
- 『G.LASTS...tribute to GODZILLA 50th』
- カバー・アルバム
- 『METAL-IKKA ~ メタル一家』
- コラボレーション・アルバム
- 『6-feat』
- 『6-feat 2』
- 『6-feat 2 + Re: 6-feat + LIVE DVD』
- 『10-feat』
- DVD
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS!』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! II』
- 『OF THE ビデオ, BY THE ビデオ, FOR THE ビデオ!』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! III』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! IV』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! V』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! VI』
- 『京都大作戦2017 LIVE 〜心ゆくまでご覧な祭〜』
- 『京都大作戦2007-2016 〜心ゆくまでご覧な祭〜』
- 『京都大作戦2007-2017 10th ANNIVERSARY! 〜心ゆくまでご覧な祭〜』
- 『OF THE KIDS, BY THE KIDS, FOR THE KIDS! VII』
- 『10-FEET OPEN AIR ONE-MAN LIVE IN INASAYAMA 2019 』
- バンド・スコアブック
- 『thread』
- 『Life is sweet』
- 『VANDALIZE』
- 『TWISTER』
- 『4REST』
- 『REALIFE』
- 『springman』
- その他
- 『10-FEET デモテープ』
- 『animation BECK original soundtrack“KEITH”』
- 『TOYOTA BIG AIR 10th Anniversary』
- 『Re: springman+ ~Indies Complete Disc~ 』
- 『aRIVAL』
- 10-FEETの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 『goes on』
- 『その向こうへ』
- 『river』
- 『CHERRY BLOSSOM』
- 『アンテナラスト』
- 10-FEETの名言・発言
- TAKUMA「人はどんな過去でも前向きに活かす事が出来んねん。一秒でも過ぎた事は過去の事。学びに変えて実りに結びつけていくんよ。絶対出来るし。出来るよ。絶対。よかったら一緒にどうや?ライブってそういう魂の躍動アクロバットやねん。俺にとって。めっちゃ大事な表現集合試合やねん」
- TAKUMA「俺らも頑張るから、オマエらも頑張れよ。死ぬな、負けるなよ」
- 10-FEETの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- バンド名の由来は「届きそうで届かない距離」
- 2013年の京都大作戦で号泣したTAKUMA