宇宙戦艦ヤマト2(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『宇宙戦艦ヤマト2』は1978年8月に公開されたアニメーション映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(以下、『さらば』)とともにテレビ放送用として並行して作られた作品で、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの第4作目である。1978年10月から放送された。
西暦2201年、イスカンダルの航海を終え、人類を救った宇宙戦艦ヤマトは艦長代理である古代進(こだい すすむ)の元、太陽系外周艦隊旗艦として辺境警備の任につく。一見平和に思える地球に、また新たな危機が迫ろうとしていた。
宇宙空間で生存できるホタル。電装系に故障を生じさせる。
白色彗星帝国
メダルーザ
地球侵攻軍の旗艦。艦長はバルゼー。強力な遠距離砲撃砲である火焔直撃砲を装備しており、その性能で地球連合艦隊を追い詰めるも、土星の輪の氷塊による乱気流で隊列を乱され轟沈する。
彗星都市帝国
白色彗星の中心に存在する惑星都市。上部に都市が繁栄し、下部は武装している。本作では地球の太平洋に着水していたところでヤマトの奇襲を受けた。最終的にヤマトの作戦により内部から動力源を爆破され崩壊する。
超巨大戦艦
都市帝国の崩壊とともに出現した超巨大戦艦。ズォーダーの指示により地球に無慈悲な砲撃を加える。最後はテレサの能力によって消滅する。
『宇宙戦艦ヤマト2』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
島の操縦テクニック
ヤマトの無許可発進に対して追撃命令を受けたアンドロメダを振り切るためにヤマトは小惑星帯に突入する。追撃をしていたアンドロメダは最新の技術で自動化が進んでいたが乗組員の練度が低いため減速せざるを得なかったのに対し、島の熟練した操縦技術で減速することも障害物にぶつかることもなく小惑星帯を突っ切ったヤマトはアンドロメダの追撃を振り切るのに成功した。
テレサ「勝って帰るより、負けて帰るほうが勇気のいる行為」
崩壊する都市帝国の中からズォーダーの乗る超巨大戦艦が出てきたことで、最後の攻撃手段として古代が特攻を考えた時に現れたテレサのセリフ。このセリフには特攻をした『さらば』と対極にある本作のコンセプトがはっきりと現れている。
『宇宙戦艦ヤマト2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
なぜヤマト2が作成されることになったのか
本作のテレビアニメ化の理由は諸説ある。当初は劇場公開に間に合わない関連商品のバックアップが言われていたが、一方で続編制作のためという話もある。また『さらば』と本作の違いについてはプロデューサーの西崎義展と原作者の松本零士のそれぞれがヤマトに対して異なるテーマを持っていたことが理由とされる。特に結末については特攻を美化する点について議論があり、本作では『若者は死んではいけない』というメッセージが至るところに現れている。
『さらば』との相違点
本作では『さらば』と大筋のストーリーは同じでありながらも、様々な箇所が改変されている。
まず登場人物の違いがある。本作の中心人物の一人である斉藤は『さらば』ではヤマト発進時に佐渡の紹介で乗艦したのに対し、本作では第11番惑星からの登場になる。また、土方がヤマトではなくアンドロメダの艦長になっているも異なる。『さらば』では土方は戦艦ゆうなぎの艦長をしており、撃沈されていたところを古代たちに救出されたが、本作では最後までヤマトの艦長にはならなかった。そのため、「土方前艦長の命令を決行する」という古代のセリフも本作では登場しない。また、タランやサーベラーなどの容姿も変更された。
次に異なるのは白色彗星帝国側の主人公とも言えるデスラーについてである。本作では『さらば』で語られなかったデスラー生存の理由が説明されていることに加え、ガトランチスから同盟国の君主として扱われている。さらにヤマトとの白兵戦では古代との一騎打ちに勝利し、立ち去る描写もある。これは続編である『新たなる旅立ち』を作成するためであるとされる。
そして本作と『さらば』との最大の違いとなるのがその結末である。『さらば』ではヤマトが特攻をしたのに対し、本作では無事に地球へ帰還している。これは続編へ繋げるための演出であると同時に、リメイク版である『宇宙戦艦ヤマト2202』の構想に多大な影響を与えた。
急ピッチで行われた制作
本作の第1話は262カット中82カットが未完成であり、第五話でも『さらば』からの流用以外は全て未完成であった。その原因として本作作成の期間が挙げられる。
まず、本作は『さらば』と並行して作成されており、メインスタッフはそちらに割かれていたため、『さらば』が完成するまでは脚本と絵コンテの作業しか進められなかった。そのため本格的な製作が始まったのは放送開始の二ヶ月前からであったという。次にスタジオについてであるが、第1作目であった『宇宙戦艦ヤマト』を製作した株式会社オフィスアカデミーは同作終了時にスタジオを引き払っており、『さらば』は東映動画を製作現場としていたためスタジオがなかった。そのため、本作では自社スタジオとして『アカデミー製作』が放送開始の1月前である1978年の9月に製作された。
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目次 - Contents
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の概要
- 『宇宙戦艦ヤマト2』のあらすじ・ストーリー
- ヤマトの新たなる出立
- アンドロメダの追撃と11番惑星での戦い
- テレザート星と白色彗星帝国
- ガトランチスとの攻防
- 都市帝国との最終決戦
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の登場人物・キャラクター
- 地球
- 古代進(こだい すすむ)
- 島大介(しま だいすけ)
- 真田志郎(さなだ しろう)
- 森雪(もり ゆき)
- 加藤 三郎(かとう さぶろう)
- 徳川彦左衛門(とくがわ ひこざえもん)
- 山本明(やまもと あきら)
- 佐渡酒造(さど さけぞう)
- 斉藤始(さいとう はじめ)
- 新米俵太(あらこめ ひょうた)
- 土方竜(ひじかた りゅう)
- 白色彗星帝国
- ズォーダー
- サーベラー
- ゲーニッツ
- バルゼー
- ガミラス
- デスラー
- タラン
- テレザート
- テレサ
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の用語
- テレザート
- 白色彗星帝国
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の登場兵器・戦艦
- 地球
- 宇宙戦艦ヤマト
- アンドロメダ
- コスモタイガーII
- コスモゼロ
- ガミラス
- 宇宙ホタル
- 白色彗星帝国
- メダルーザ
- 彗星都市帝国
- 超巨大戦艦
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 島の操縦テクニック
- テレサ「勝って帰るより、負けて帰るほうが勇気のいる行為」
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- なぜヤマト2が作成されることになったのか
- 『さらば』との相違点
- 急ピッチで行われた制作
- 『宇宙戦艦ヤマト2』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):ささきいさお、ミュージカル・アカデミー『宇宙戦艦ヤマト』
- ED(エンディング):ささきいさお、フィーリング・フリー『テレサよ永遠とわに』