象主／ズニーシャ（ONE PIECE）とは【徹底解説・考察まとめ】

象主／ズニーシャ（ONE PIECE）の概要

象主（ズニーシャ）とは、『ONE PIECE』に登場するキャラクターで、海洋をさまよい続ける1000年以上を生きた象。
奇怪なものから巨大なものまで様々な生物が登場する『ONE PIECE』の世界でも最大級の巨体の持ち主で、その体は少なく見積もっても全長20km、全高35kmはあるとされている。背にはミンク族という獣人たちが暮らすモコモ公国があり、その歴史は1000年ほどにもなるという。ただあてもなく移動を続けているだけに見えて高度な知性を持ち、麦わら海賊団の船長モンキー・D・ルフィやワノ国の将軍の血筋である光月（こうづき）モモの助など、ごく一部の人間だけがその声を聞くことができる。

800年前、謎に満ちた英雄ジョイボーイと共に何かと戦い、その際になんらかの罪を犯す。結果ただ海洋を歩き続ける罰を課せられ、長年その作業に従事してきた。象主が延々と移動を続けているため、その背の上にあるモコモ公国は世間一般には「幻の国」として認知されており、その名を聞いたことはあったも訪れたことのある者はほとんどいない。
後にワノ国で“最強生物”の異名を取る大海賊カイドウと戦った際、ルフィは己の内に宿る真の力の覚醒を果たす。これを感知した象主は、「ジョイボーイが帰ってきた」と歓喜し、急遽ワノ国に駆け付けルフィを援護しようとした。

象主／ズニーシャ（ONE PIECE）のプロフィール・人物像

種族：ナイタミエ・ノリダ象
出身地：偉大なる航路
年齢：1000歳以上
誕生日：12月18日
星座：いて座
好物：空島のリンゴ 巨大ワカメ

CV：樋浦勉

800年前にジョイボーイと交わした約束を守り続ける、非常に義理堅い性格。ルフィを新たなジョイボーイと認識した後は彼やモモの助との会話にも応じるようになり、その際にも「お前の判断に殉ずる、お前を疑わない」と応じ、今も心からジョイボーイを信頼し尊敬していることをうかがわせた。
象主が犯した罪がどのようなものかは不明ながら、800年もの間ただその償いを果たし続けているところからして、彼に罰を与えたのは他ならぬジョイボーイなのではないかとする考察がファンの間では有力である。

象主／ズニーシャ（ONE PIECE）の能力

背中に国を作れるほどの巨体そのものが、最強にして空前絶後の武器。ただ歩くだけでも大型船が転覆しかねない大波を起こし、その気になって鼻や足を振るえば艦隊すら造作も無く壊滅する。体があまりに巨大過ぎるため、人間相手に使うような武器や兵器をどれだけ叩き込まれようと蚊に刺されたほどの痛痒にしかならない。事実上、『ONE PIECE』最強の動物。
仮に象主を単身で倒せる者がいるとすれば、それは世界最強に限りなく近い力の持ち主である。

象主／ズニーシャ（ONE PIECE）の来歴・活躍

モコモ公国を背負う

1000年以上前、ナイタミエ・ノリダという種の象として生まれる。この種のゾウはもともと並外れた巨体を持っていたが、それを差し引いてもなお桁外れの巨体の持ち主で、やがてその背の上にミンク族が集い国を作り始める。
ミンク族の間でどのような取引があったのか（あるいは話し合いもまったく行わなかったのか）は不明だが、最終的にこれを受け入れ、自分の背の上にミンク族を住まわせる。ミンク族はズニーシャの背に生えた植物や、彼が水浴びのために吸い上げた水、そこに紛れ込んだ魚などを食料として繁栄し、独自の文化を築き上げていった。

空白の100年

『ONE PIECE』では、物語が始まる900年前から800年前にかけての記録が世界中から消滅しており、「空白の100年」と呼ばれている。わずかに残された断片的な情報によると、この100年の間に現在まで続く世界政府が樹立し、それに抵抗する勢力と激しい抗争があったようである。
この戦いにおいて、“自由のために戦った英雄”として語られているのがジョイボーイという人物である。ジョイボーイは奴隷を解放するために強大な敵に挑み、奇想天外な力を振るってあらゆる障害を打ち砕き、多くの人に笑顔を届けたとされている。

象主はジョイボーイの仲間だったらしく、彼と共に様々な戦場で力を振るったとされている。象主は800年後の現在に至るまでジョイボーイを信頼し尊敬しているが、この期間になんらかの“罪”を犯してしまったらしく、その罰としてモコモ公国を背負ったまま海をさまよい続けることとなった。
ジョイボーイについては謎が多いが、最終的には世界政府の前身となった組織に敗れたものと思われる。それでもその恐るべき力を世界政府は警戒し、“新たなジョイボーイ”が生まれることだけは防ごうと、彼の戦闘能力を支えた「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”」という名の悪魔の実（食べると超常的な力を得ることができる不思議な果実。1種につき1個しか存在せず、消滅すると世界のどこかに再び現れる）を自分たちで保管して誰も食べられないようにしようと図った。

心から尊敬したジョイボーイに最後まで従うこともできなかった象主は、その無念と後悔を胸にひたすら課せられた罰を果たし続ける。

800年ぶりの邂逅

その後世界政府はヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”を厳重に管理しようとしたが、この実は自身の意志を持つかのごとく流出される事態が相次ぐ。それでもジョイボーイと同じレベルまでこの実を使いこなせた者は現れず、彼の名と功績は伝説の中からも薄れていった。
ジョイボーイと別れて800年の後、ひたすら海洋を歩み続けていた象主の下に、モンキー・D・ルフィという少年がやってくる。ルフィはヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”を食べた何代目かの人物で、その朗らかな性格と誰かが何かを虐げることを許さない強い義侠心は、かつてのジョイボーイにも似たものだった。さらに彼とその新たな仲間となったワノ国の将軍の血を引く少年光月モモの助は、800年間誰にも聞こえなかった象主の声を聞くことができ、久方ぶりの会話を楽しむ。

この時、モコモ公国は大海賊カイドウの率いる百獣海賊団から襲撃を受けており、ルフィたちとミンク族は窮地に陥る。さすがの象主も「ただ海洋を歩き続ける」という罰を愚直に続ける中、岩をも砕く強力な砲弾を無防備のまま浴び続けることでダメージを受け、モコモ公国は滅亡の危機に追い詰められた。
しかし、ここでルフィの勧めでモモの助が象主に語り掛け、百獣海賊団に反撃するよう指示を出す。象主はここで初めてただ歩き回るのをやめて百獣海賊団の船団に襲い掛かり、その巨体から繰り出される圧倒的なパワーでこれを蹴散らす。

なぜ自分たちが象主と話すことができたのか不思議に思いながらも、ルフィたちは百獣海賊団の支配を受けているモモの助の故郷ワノ国の解放のため、モコモ公国を出立。象主は再び海洋を歩き始めるも、ルフィに“新たなジョイボーイ”としての資質を感じ、近い内に彼らと再会することを予感した。

ジョイボーイの再来

味方を集めたルフィたちは、ワノ国で百獣海賊団と激突。ルフィは相手の頭領であるカイドウと戦い、己の持てる全てを出し尽くして抗うも、なお上を行かれて力尽きる。しかしこの時、象主はある“予感”を胸に普段歩き回っている海路を外れてワノ国沿岸に近づいていた。
象主が感じた“予感”とは、「ジョイボーイとよく似た志を持ち、彼に限りなく近い領域にまで心身を鍛え上げたルフィが、ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”の真の力に覚醒する」というものだった。果たして地に伏したはずのルフィは己の食べた悪魔の実の力を解放し、さらなる力を得て再び立ち上がり、驚天動地の大決戦の末にカイドウを打倒する。象主もまた沿岸に集結していた百獣海賊団の船団に襲い掛かり、“新たなジョイボーイ”ことルフィたちの勝利に貢献する。

カイドウを倒してワノ国を解放した後、ルフィたちは新たな旅へと出発する。象主はこの時は彼らに同行せず、自分の言葉が分かるモモの助がいるワノ国に留まる。

象主／ズニーシャ（ONE PIECE）の関連人物・キャラクター

ジョイボーイ

800年前、強大な力で世を支配しようとした何者かと戦った伝説の人物。その事績はほとんどが抹消されているが、残された数少ない記録からすると奇想天外な力を振るい、奴隷とされた人々を次々に開放し、今日に苦しみ明日に怯える者たちに笑顔を届けたという。
象主は何者かと戦い続けていた頃のジョイボーイの仲間であり、今でも彼のことを深く信頼している。ジョイボーイもまた象主を友として信頼していたが、その像主が犯したなんらかの“罪”が2人の道を違えることとなった。

ジョイボーイ（ONE PIECE）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

ジョイボーイとは、『ONE PIECE』（ワンピース）の登場人物で、“空白の時代”と呼ばれる物語の約800年前に活躍した謎の人物。
歴史からはほぼ抹消されており、魚人島の伝説やポーネグリフという碑文にのみ細々とその名が残されている。物語の最終目的地であるラフテルに“ひとつなぎの大秘宝”を隠した人物でもあり、それを実際に目の当たりにした海賊王ゴール・D・ロジャーは「同じ時代に生まれたかった」と呵々大笑している。ヒトヒトの実モデル“ニカ”を覚醒させ、奴隷階級の人々を解放するために戦い続けた。

モンキー・D・ルフィ

CV：田中真弓

海賊王を目指す少年。明朗快活でさっぱりとした性格。一方で誰かが何かを虐げることを許さない義侠心の持ち主で、象主の声を聞くことができる特殊な資質を持つ。
ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”を食べた何代目かの人物で、800年ぶりにこの実の真の力を発揮させることに成功した人物。象主はこれを「ジョイボーイが帰ってきた」と喜び、再び共に戦うため彼の下に馳せ参じている。